petを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
ダイビングショップの気だるい日差しに、隠された異物。沈められた偽札と死体、”バリ島”へ消えていった相棒。
投げつけられたタバコと一緒に、崩れ始めた日常と認識。”なかったこと”になる、記憶と狂気。
人の心に分け入る異能は、壊すのか、癒やすのか。
そんな感じの、冬のサイコダイブアニメ二本目ッ!! な、謎まみれの出題編である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
記憶に分け入る異能を扱いつつも、妙にしっとり泥臭い雰囲気。アニメっぽくないキャラデザ。匂い立つ暴力と生臭さ。
『どっかで嗅いだことあるなぁ…』と思ってたら”刻刻”だった。ジェノスタジオ繋がりッ…!
お話の方はまさに出題編という感じで、謎まみれの訳わからねぇまま進み、終わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
謎解きは次回以降やってくれるだろうから、僕は楽しみに座って待つ。そう思わせるだけのグルーブは、第一話に既にあったと思う。
心に分け入る力は、地獄も産めば人を助けもする。その両面性は、既に示されているのだ。
冒頭、心を持たない(ように思えた)少年に”又三のおじさん”は”ヤマ”を分け与えてあげるシーンが、優しくて良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
今後サイコダイブの能力は超暴力の道具として、色々ひどいことに使われるのだろうけども、そればっかりではないだろうな、という信頼と期待がちゃんと生まれた。
又三のおじさんは子供たちの領域にそっと分け入り、手を添える。お母さんの苦しみを感じ取り、言葉に表せない少年の苦しみに、一緒に沈んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
地獄から出れない少年にイメージの使い方を教え、美しいものを分け与えていく。
©三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン pic.twitter.com/UoRq2eh0Om
それが常に手を伸ばし、体温の通じる距離感で行われているのが、又三おじさん(が使う、サイコダイブの異能)を好きになる、良い足場になった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
マージで俺は、苦しんでる子供に優しくしてくれるおじさんが出るだけで、アニメの点数が上がる採点基準持ってるから。優しいおじさんが好き。
おじさんが分け与えた、蝶と虹に満ちた”ヤマ”。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
何がどうなろうと傷つかない、愛された美しい記憶の領域。それを明け渡さないことが、”ヤマ”を足場に自意識を確立していく少年の未来を切り開くと、彼は言う。
そんなおじさんは、成長した少年の隣にはいない。一体何があったんだ…。
変わりに、又三のおじさんと一緒にいた桂木が紫煙を燻らしつつ、悪徳のさなかにある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
タバコがキャラクター表現として、非常に上手く活用されていた。看護婦に文句をたれ、他人が口をつける飲み物に灰を流し込む。
©三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン pic.twitter.com/seGSy2bq9E
『あ、マジでろくでもない…』と一発で判る、図太く邪悪なキャラ性。それが煙の中、ゆらゆらとくすぶっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
彼(と、彼から広がる少年たち)がどんな社会に関わり、どんな能力と野望を持っているかはまだ無明の中だが、そこに危うさが燻っていることが、タバコの煙からよく見える。
火の付いたタバコを投げつけてくる危険性は、心の隙間に滑り込む武器にもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
警戒をぶち破り、疑心暗鬼の火種を撒き散らす。心という目に見えない領域を可視化し、踏み入り、傷つける能力を持った者たちの、異形の闘争。
そこに巻き込まれた、サーファーショップの気のいいアンちゃん。
彼もまた、赤い火を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
親友が時速150キロでぶっ飛ばした、空の向こう側。沈んだ偽札と死体、”バリ島”への旅。
ヤバい領域に首を突っ込んじまった実感が、不気味に燻る。禁煙のイライラが、偏執狂的な世界を加速させていく。
©三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン pic.twitter.com/kwserjfIz8
又三おじさんが少年に与えた、美しい癒やしと出発。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
それとは正反対の、ザラついた犯罪の煙。
そのどちらにも、心に潜る異能が関わっている。果たしてその能力は、人の幸福と不幸、どちらに関わるものなのか。
それは、謎めいた二人組の正体が顕になった時、少し見えるのか。
ちょっとホモセクシュアルな雰囲気もある、司とヒロキ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
死んだ友人を殺人犯と思い込み、全てを忘れて日常に帰還した店長を、彼らがどう相手取ったのか。
その種明かし…サイコダイブ能力の本領発揮は、次回のお楽しみとなるだろう。
”壊し屋”のサブタイトル通り、心を壊してしまったのか。
それともヤバすぎる状況から、一瞬でも触れ合ったヒトを逃がすために能力を使ったのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
歪んだレゲェミュージックに包まれて、二人は黄昏に消えていく。
店を持って、二人で当たり前に楽しく。
そんな日常が、とんでもない夢であったかのように。
©三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン pic.twitter.com/HqZ0DWlYXr
偽札と死体と煙草の生臭さが強く香った分、バイト代を受け取らないヒロキの去り際は、妙に気持ちが良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
それが彼のどんな部分から出ているかは、まだ分かりきらない。しかし妙にナイーブで透明なものを、主役と作品が追いかけている気配というのは、又三おじさんの描写ととともに感じる。
血泥に塗れた深層心理の、生臭い風。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
美しい”ヤマ”に吹く、人を守る空気。
相反する風がぶつかりあって、作品に嵐を起こしてくれると、これはなかなか面白そうである。
まずは次回、序章の種明かしに期待…といったところか。
しっとりと苦くて、少し甘い。好みの味付けだな。
俺マジで”刻刻”好きなので、同じスタジオで、似た空気をまとったアニメが見れるのはとても嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
ジェノスタジオ…つうか山本Pがあんま狙いすぎずにやってるアニメ、妙に肌に合うんだよな…。よねちょくんが好きそうな空気(唐突な名指し)https://t.co/Ffgq80OijJ
今回は店長視点だったのでサスペンス味が強く、能力者サイドの描写があんま濃くなかったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
次回以降ネタバラシしていくなかで、色んな奇想も楽しめそうで、そこも期待大です。
”ID:INVADED”と合わせて、無意識のカオスがガンガンビジュアライズされる冬だぜぇ!!(マイナーな好み)
心に分け入る異能を、どう扱い描いていくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月7日
天真爛漫に見えて、妙に影が伸びる子供たちの未来はどうなるのか。
伏せられた謎も気になるけど、作品全体の舵取りとテイストを深く味わいたくなる、良い第一話でした。次回も楽しみ。