かぐや様は告らせたい?〜天才たちの恋愛頭脳戦〜を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
石上がトラウマを乗り越え、新たな世界に飛び出した体育祭は終わった。
特に何かが変わるわけでもなく、しかし確かに何かが積み重なる日常。その先に何が待つか、語り切るには時間が足りない。
だから、ここは笑ってお別れしましょう!
そんな感じの最終回ラストエピソードにド下ネタ、サービス精神旺盛なかぐや様アニメ二期である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
ドラマとしてのピークは先週に置いて、今週はここまでの歩みをゆったり歩く写真エピと、最後に明るく楽しく終わっていくシコシコ風船ゲーム。
『湿っぽいのはらしくねぇぜ!』と、道化の矜持を見せる作り
いやまぁ、失われた思い出に涙するかぐや様とかヒジョーに湿っぽいわけだが、それを拭うバカ共の友情も含め、自分達がどういうアニメ作ってたか、最後に確認するような仕上がりとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
いやー…ホントヒドイ(褒め言葉)ね、最後にシコシコ。強引な爆発オチだし。
かぐや様と白銀くん、素直になれない二人の頭脳戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
それが主軸だったはずの物語は、彼等の人間味を描く内に恋が煮込まれて、そろそろ一つの結末にたどり着きそう。
しかし決定的な爆発を迎えるには尺が足らず、表面的には何も変わらないまま終わる。
なら、いつかの再開を祈りつつ、明るくサヨナラ。
僕は今回のお話、優しいなぁと感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
三期があるか無いかなんて、一ファンでしかない僕には分からないけど。
もう一度コイツラに会いたいなと思いながら今回を迎えた僕にとって、堂々『まだまだ続く!』と吠えつつ、妙に心が収まる今回の運びは、非常にバランスが良かった。
さてお話は、畠山監督特有のバッキバキな画面づくりから始まる。ちょっとシュールレアリスム美術入った、存在感のある絵の力、最後まで作品を保たせたなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
自分を額縁の中に閉じ込め、氷のように愚かな世界を呪っていた少女。
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それが生徒会室というアジールを通して、明るい世界を手に入れ、携帯電話の別の使い方を覚える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
このお話はそういう話で(あるいは、としても)あったので、メランコリーな感傷から始まるのは最終回の振り返りとして、とてもいいと思う。
ガラケーの中の楽園。それが、かぐや様にとっての生徒会だ。
校長がブン回すハイテンションのクレイジーに、かぐや様は混ざれない。それを邪魔するのが”家訓”なあたり、四宮の重しを巡る物語も、まだまだ続くのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
ミコちゃん可愛い祭りの神輿として、ガッツリ練り歩く押しの強さ…校長やるじゃない。
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殺意満点に冷えたと思ったら、即座にちょろろんと落ちる。極端な落差、思い込みと強ばりで笑わせてくれた、作品の基本トーンを思い出す賑やかなやり取り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
やっぱ、この雰囲気が楽しいし好きだ。
そう思いながら、写真騒動を見つめていた。このアホさが、前回見せた石上くんのジャンプボードなのだな…
それは凄くシリアスで重たく、優しいものを含んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
想い人の憂いに気づく心配りと、スッと身を引いた仲間を引き寄せる気遣い。
こういうところを、クローズアップの交錯、バロックな超遠景で切ってくるセンス、やっぱ凄いわな。
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輪に入ろうとはしゃいで、とても大事な思い出の器を落としてしまう。生来つきまとう不自由さを象徴するようなアクシデントに、かぐやはかんばせを隠しながら、スッと身を引いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
そこに追いつけない生徒会の遠さも、極端に引いて切り取る。
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三分前までのスーパーハイテンションが嘘のような、シリアスな震えと痛み。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
『いつものたのしい生徒会』が大好きだからこそ、壊さないよう表情を作って、しかし内心はズタズタなかぐやを、画面は見事に切り取ってくる。
やっぱここら辺の表現力、この作品図抜けてると思う。
第3エピのシコシコで、それがコメディでも生きていることを見せるのが、別れの挨拶として洒脱だなぁ、と思ったりもするが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
単独の”絵”としてバッチリキマる強さを、笑いとシリアス両面で活かす。そのことで、貪欲に色んなジャンルを盛り込んでいく。笑いが涙に繋がる、人生の不思議を描く。
そういうアニメだったなぁ、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
自然に思い出せる最終回を、湿っぽくなくいつもどおり回転させまくるのは、やっぱり偉い。
過剰に明るいモノローグを、画面の重たい明暗が裏切りまくる運びとか、巧すぎてビビるわな。
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いい子を演じ、策士を気取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
そうでなければ”四宮”を生きれなかった少女が、古ぼけた携帯電話に乗せていた祈り。
それを強調するべく、画面と音声のミスマッチ、タメにタメた”眼”の描写を使いこなしてくる。やっぱ西洋美術的な緊張感あるレイアウト、よく効いてるなぁ…。
二期24話も見てきて、携帯電話の思い出一個一個に付き合って。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
かぐやちゃんがどういう子かも、モニタの向こうの僕等はいい加減知ってるじゃないですか。そういう子がおもいでを壊してしまって、どんだけ傷つくかも。
バカ騒ぎの奥に寂しさと痛みを、みんな抱えてる話だから。
凄くいい感じの感傷シーンの後に、早坂とのダイナシ漫才をぶっこみます!(それでこそや!!)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
メンバーの前では笑顔で隠してた心の痛みを、早坂には隠さない。早坂も主の激変に戸惑いつつ、日常を演じる。
この二人の距離感、やっぱ好きだなぁ…
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最近じゃああんまやってない頭脳戦だけども、強い自分を装い素直にならない(なれない)かぐや様が、話のキモなのは間違いなくて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
思い出がぶっ壊れたのがあんまりショックで、冷たいマジレスしか返さなくなった主の代わりに、テンション爆超に荒れ狂う早坂の忠義、涙と笑いなしで見られない。
まぁガジェット大好き娘なんで、七割がた素だとは思うんだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
すーっかり壊れちゃったかぐやちゃんを不安に思いつつも、解決へのマクラである携帯ショップ漫才で一笑い入れて『あ、大丈夫だこれ』と安心させてくれる運びはありがたい。
写真と携帯電話。記憶とコミュニケーションのメディアを軸に据えることで、生徒会がかぐやにとって、僕等にとってどういう存在なのか思いださせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
彼等が共有し再生させる物語を、僕等が一話一話、見守ったと確認する。
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畜生・藤原が”家の事情”を慮れる輩だと、最後に思いださせつつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
いつもどおりを続けることで、瞳から光を消すような痛みを知らず、癒せる仲間だと確認しつつ。
生徒会の日常は、今日も笑顔まみれで進んでいく。ホンマええ子らやな…。
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プンプン正義ブン回して”敵”として現れ、中入ったと思ったらソドムの目撃者としてドン引きし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
そんなミコちゃんが、生徒会にすっかり馴染んだ様子も確認できて、僕は嬉しかった。
あとは石上との関係改善なんだが…こっちは新たな多角形ラブコメも関わる大ネタだろう、”続く話”なのだろう。
家から与えられたガラケーでは、得られなかったソーシャルな繋がり。止まっていた時間が、実はとっくに生き生きと動きだし、輪を広げていたと確認する写真の共有。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
指でなぞり、押し寄せる優しさを確認する。一期エピ込みなのが最高ね。
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笑顔の後の最高の”今”を、ここではお預けしておいて最後に魅せる演出とか、まぁ強いっすよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
良い話で、バカ話で、シリアスで、面白い。
色んな面白さが山盛り詰め込まれた、貪欲で強い話を〆るに当たり、その奇跡的な優しさ、傷と再生の麗しさ含め『いつもどおり』な話を選ぶの、本当ありがたい…。
つーわけで、最後はド下ネタでド下らねぇゲームだよ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
やっぱこの極彩色でハイスピードな、情報量の多い画面のラッシュが”かぐや様”って感じするな!
クソ…藤原書紀のにんまり笑顔がマジ可愛い…。あとミコちゃんむっつりねぇ…。
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バスバス画面を切り替えて、声優さんのノリもバッキバキで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
ハイスピードな狂騒に乗っかって、楽しく騒がしい時間が過ぎていく。失礼もバカも全部共有して、『生徒会』という箱に入れて共有する青春を描く。
これもまた、”かぐや様”だった。やっぱコメディの背筋もつえーわ。
ルーチーンネタを使い倒してくるところとか、唐突にハーサカが女子モテしてたりとか、唐突に会長が走馬灯みたりとか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
あらゆるネタの消費が超高速で、一個一個がハイクオリティだからこそ生まれる、独自のビート。
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前半のしっとりした運びだと確認できなかった”らしさ”が最後に暴れ狂い、風船は破裂して世界は破綻する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
そこに取り残された男女二人の、思い出したような頭脳戦。まだまだ、なんにも終わっちゃいない。
でも、一旦はサヨナラだぜ。
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三期に向けて湧き上がる野心を隠そうともせず、しかし否応なく終わってしまう”今”には、しっかりケジメを付ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
『ああ、いいアニメだった。色んな面白さがあった』
満腹でお腹を叩いて、ありがとうと伝えられような最終回を、揺るぎなく届ける。
偉いし、凄いことだと思う。
というわけで、かぐや様二期最終話でしたッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
いや~…マジ良かったです! 前回のダイナミック青春絵巻で終わらせず、ダイナシでずっと続く愛おしさを込めた『いつもの』で一話使う構成、ホント良い着地でした。
色んなキャラの色んな可愛い顔、面白い表情、最後にたっぷり摂取できて嬉しかったです。
まぁこの最終回に、製作者たちがどういう思いを込めていたかなんて、神様ならぬ僕には分からんわけだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
勝手に思い入れて、僕が見たいものを幻視しているとしても、その欠片は確かに、このエピソードに、これが最後に来るように構築した話作りに、確かに宿っている気がする。
思い返すとサービスと工夫に満ち溢れたアニメで、喋りが過剰に多い恋愛頭脳戦をどう楽しませるか、よく練り上げられていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
テンポ早く画面を切り替え、情報量で飲み込む。
キマったレイアウトを活用し、絵の強さで押し込む。
脂が乗りまくったハイテンションな演技で、耳から倒していく。
そういう工夫をバカ笑いでスカッと飲み込めるよう、巧さの角をシッカリ取ってアニメに埋め込むところ含めて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
シャイで優しいアニメだったと思います。
自分が何を作り、何を見せるか把握していた、という意味では賢い…とても賢いアニメでもあった。賢さを隠せるくらい賢くないと、道化は演れんのだ。
一期でキャラと作風に馴染み、好きになって始まった二期。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
作り上げた強みをブン回しつつ、ミコちゃんという異分子を生徒会室に入れるまでの物語、入れてからの化学反応で、ジワジワと『いつもどおり』が変化していく面白さ。
安定と革新が、いいバランスで踊ってました。
コメディ単品でもパワフルなんだけども、そのアホらしい日常が色んな人の支えとなり、一歩を踏み出す足場になっていたと、シリアスなエピソードでしっかり価値を上げてくるのは、貪欲な作品特有の強さでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
笑いも涙も、畏れも勇気も。全部引っくるめて、共有して転がる彼等の青春が、僕は好きだ。
コロコロ色んな絵、色んな物語に変わるので、キャラクターも多彩な表情を見せてくれて、どんどん好きになるの良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
可愛い表情がすっごくシッカリ可愛くて、みんなの恋心とか愛おしさにシンクロできるの、ラブコメとしても日常ものとしても強かったな。クオリティを活かした。
『恋愛頭脳戦』という看板が、白銀くんとかぐやちゃんの”人間”を描きまくった結果機能しなくなった状況を冷静に捉えて、ミコちゃんをテコに二人の関係が変わりつつあるのも、冷静な運びでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
次の主役として、石上くんを揺るぎなく前面に出す準備もね…話全体を見る視線、クレバーよね。
まぁ今回タメた変化の兆しは、今回爆裂することはないわけですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
その”途中”な感じもまたクレバーに客観して、変わりつつも続く掛け替えのない日常を、最終回に持ってたのも良かったです。
『終わった…』という満足感と『続きはよ…』という渇望が、気持ちよく同居する。
イヤマジ『続きはよ…』なんだけどさぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
湧き上がる恋情に、強がりの仮面ヒビ入ってる二人がどう走っていくかとか。
前髪上げた石上くんの周囲に、チラホラ映る恋の影がどう踊るかとか。
気になるポイント多いわけよ。子安つばめ副団長とか、絶対デカネタでしょ…。
そんな期待を楽しみに温めつつ、このお話が明るく楽しく届けてくれた”サヨナラ”を、今は感謝したいと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月28日
いや…本当に面白かったです。
いろんな工夫とサービスで、最大限アニメを楽しめるよう心を配ってくれて、毎週嬉しかった。
良いアニメでした。お疲れ様、ありがとう!
またね!!