A3! SEASON AUTUMN & WINTERを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
木枯らしが吹けば、もう季節は冬。
MANKAIカンパニーにも、新たな仲間が集う。
その内訳は、街の添い寝屋にハイテンションな詩人、記憶喪失に感情拗らせた演劇ガチ勢×2ッ!
いつにもまして濃いメンツが、どんな物語に飛び込むか。
それは星だけが知っているッ!!
そんな感じのSEASON WINTER開幕ッ! 読めぬ…エーアニの手筋がッ!! な、冬物語序幕である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
毎回第1話は今後の伏線を張りつつ、トンチキ人間が劇場から出てくる甘~い匂いに誘われ、ゾロゾロ集まってくる作りになる。
濃いめのキャラ以上のものは見えにくいので、歯車のかかりは正直悪い。
同時にここでナメてると、後々とんでもないブロウを食らうことも学習しているので、パット見の印象に流されないのが大事だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
まぁ流されるけどね! 冬組、いつにもまして奇人力高くない? マトモ担当に見える二人は、開幕から情念エンジンフルスロットルで拗らせてるしさ…。
エーアニは濃い目のキャラが織り成す楽しいドタバタ、濃厚な感情絵巻だけでなく、そいつらが”演劇”に夢中になり、芝居を編み上げ、一座を組み立てていく過程も魅力だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
冬組がどんな芝居をするのか。それは紹介編である今回は、まだ見えない。
しかし一年のフィナーレを飾る大樹は、今回見せられたトンチキ座組から、必ず太い幹を伸ばすだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
こんだけの特濃メンツに、どういうフィクションを噛み合わせるか。題材と方向性への期待感(と、ちょっとの不安)も沸き立つ冬組スタートである。
というわけで、演劇に魂を乗せた男と男の視線交錯から冬組は開始。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
光あふれる改札から出てきたはずなのに、紬を取り囲む世界は暗い。前回侠気を見せていた丞さんも、彼にだけ視線が重い。
芝居、裏切り、すれ違い。
関係の実体は見えぬまま、輪郭だけがデカい。
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作中でも言及されてるけど、冬組は平均年齢が高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
”みんないい大人”だからこそ、素直になれないぶつかれない。
大人ぶった賢さで自分をせき止めていた万里が、ガキのようなひたむきさを思い出して演劇に向き合う秋組の物語と、同じような再発見が、あるのかないのか。
今後物語を大きく左右するだろう、感情の動脈瘤が二人にあることを、闇の濃さが印象的なアバンはよく教えてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
丞さん基本良い人なんだが、紬と向き合うときだけピリピリするよね…。
熱のある闇を引っ張り出す、特別な存在。バディ構造を真ん中に据えるのは、秋組から継続…かな?
今回のお話は秋組のエピローグという色もあって、あの凸凹を乗り越えたヤンキーたちが、一座として個人として元気に楽しくやってる姿が、勧誘の中で良く見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
ちゃんとお互いの顔を見て、仲良く喧嘩している十座と万里。後ろで腕組みして、兄貴ぶる左京。
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既に一つの物語を終え、関係性も人格も仕上がった秋組の到達点をしみじみ味わいながら、新しい風も吹いてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
…”街の添い寝屋さん”って、やっぱ隠語っスか東サン!(直球)
他人の欲望を受け止め、望みを演じる前職もあってか、妖艶な雰囲気の兄サンはなかなか上手くこなす。
そして紬は、芝居の重要な要素である”台詞”をあえて抜くことで、観客に気づかせ、考えさせる面白さを演じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
これがなかなか高度なことだと判るのは、太一の分かりやすいアゲ・リアクションもあるけども、冬組まで視聴者が付き合い、演劇リテラシーが上がってるからでもあろう。
芝居に何が大事か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
ド素人から鍛えた春組、才と非才がぶつかりあった夏組、皆が覆いを外した秋組を通じて、このアニメは自分たちが選び取ったテーマの要点を時に具体的に、時に抽象的に、ドラマの中でしっかり伝えてくれた。
ここら辺の教育効果が的確なのは、このアニメの良いところだ。
四季の物語、その末尾を飾る”冬”が、演劇のどんな側面を切り取りドラマに仕上げてくるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
ある程度以上”やれる”紬を真ん中に置いた配置は、そんな期待感を煽っても来る。
ここまで三組、上手く画角をズラしながら多彩な話を組んできたので、最後の一筆も期待よね。
というわけで、期待の新人二名追加。だが、一座を組むには五人必要。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
いづみちゃん、『え”っ!』じゃないんだよ…名塚さんのおもしろ演技が、今回細かくクスグッてきてよかったな。
あと”さきょいづ”仕上がりすぎ。やっぱ金勘定と組織運営を、二人三脚でやってるとねぇ…。
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路上で展開する即興演劇、街に溢れるヤクザ・チャント。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
言語野を刺激されたエキセントリックな詩人が釣れ、縁に引きずられて丞もやってくる。
今回丞と紬が同時に画面に映るシーンが多いが、必ず一番遠くなるようレイアウトされとるね。
ここが二人の現在位置、ってわけだ。
視線を伏せ、丞の糾弾を避ける紬。昔馴染みだからこそ、同じ夢を追いかけたからこそ拗れた関係。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
そういう分断を、空気読まずに繋いでしまうのが僕らのいづみちゃんである。天然っぷりが、基本いい方向に仕事をする。
太一が手を引く形で、丞もカンパニーの扉を叩くことに。
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この握手が、秋組から冬組へのバトンタッチなのかな、とちょっと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
こっから先は太一ではなく、紬が丞の手を引き、引かれて先に進んでいく必要がある。
だってこっからやる話は冬組主役であって、秋組の話はもう終わってるからね。だからこそ、ここで太一が橋渡しするのだろう。
というわけで四人揃った冬組、最後の一人はし、死んでるッッ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
最後の最後に、一番無茶苦茶な導入でブッ込んできたな…何だこりゃエエッ! 識者、説明しろッ!!
記憶喪失ボーイすら、芝居に巻き込む微笑みの修羅。
三角への対応思い出せば、まぁ納得ではあるね…。
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雪崩れるようにカンパニーに取り込まれた密クンが、カンパニーの象徴食であるカレーではなく、マシュマロ喰うのが面白いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
それは腹を満たすと同時に魂の糧でもあって、彼はここで失った記憶、喪った関係の代わりになるものを、腹に入れて作り上げていく。
しかしまだカンパニーには馴染みきっていないので、カレーは食べない。柔らかで甘くて、しかし栄養には欠けるエンプティ・フードである。”白紙の記憶”のフェティッシュでもあるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
今後彼がこの新たな”家”で、何を食べるか。そこはちょっと注目したい。
つーわけで、特濃集団の楽しい部屋割である。十椋キタァァァ! 十座の優しさが前面に出るので、この組み合わせ大好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
秋組開始時は素直に並べなかった従兄弟同士も、舞台の成功、そこで見つけた揺るがない自分を経て、楽しく笑える。ここら辺も、エピローグ色の強いところか
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白く明るい詩人×記憶喪失者コンビに対し、過去が暗く影を伸ばす経験者組。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
ここら辺の大胆な心理主義描写はエーアニの真骨頂であり、冬も元気に暴れてくれそうだ。
ぶっちゃけ今回、作画かなりヘロっているのだが、こういう勝負どころはしっかりやる。
暗い回廊でグダグダやった後、二人は気の進まない同居の扉を開ける。そこには、確かに光がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
廊下から扉、部屋までのルートはカンパニーの具象であると同時に、彼らが今後進む物語の暗喩、そこで変化していく関係と心の象徴でもあるのだろう。
二人でいることは、多分良いことだ。
そんな可能性に、一瞬暗い顔を見せてた東サン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
やっぱ前職で、色んな人間のカルマを受け止め(意味深)すぎて疲れちゃったんスかね!
まーた凸凹しそうな冬組で、余裕ある東は頼れる立場に見える。しかし彼もまた、彼独自の影と苦しみを抱えているのだろう。
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それを切開するのも”演劇”の仕事であるが、それはまだ未来の話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
開いた扉に背中を向けて、暗い場所に進んでいってしまう丞にいづみちゃんは、影の中から視線を伸ばす。隣に並んでくれるのは、今はオウムだけである。
何も持たない密のために、車を出すの出さないの。免許の話をするの、冬組の平均年齢の高さ、それ故の壁の高さをコスる感じで、結構好きな運び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
リビングでも社内でも、やっぱ紬と丞は遠くなるよう配置されてるわなぁ…。
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過剰にエモい海・星・夜に記憶を揺すぶられ、駆け出した密。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
それを追いかけようとする紬を押し留めて、丞と二人きりになるよう、遠い間合いを強制的に近づける東の立ち回り。
この集団の澱みを、手早く見抜いて対処に回った感じか。人間関係の視力が良いし、手も早いね。
星の光に黄昏れる密に、隣り合うのもやはり東である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
春組のシトロン、夏組の一成、秋組の臣。曲者をまとめる調整役…と思わせておいて、多分この人も、抱えた荷物重いんだろうなぁ…。
詩人、お前のキャラは賑やかし限定か。見せてみろよ”獣”を…。
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オープンエアで風に吹かれて、自分の記憶の残滓、新たな関係に揺れる密。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
白紙だからこそ自由にも成れるだろう彼に対し、大学時代の因縁がネットネトに絡みつく二人は、視線すら交差しない。つーか車の中で話せッ!
ガラスと鋼鉄で隔たれた、交わらない思い。
それが、彼らの”今”だ。
紬はカンパニーで”何か”が変えうる……再び蘇られせれると思って、その扉を叩いた。視線の先には希望があり、後ろめたさの影もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
しかし丞は過去に囚われすぎて、イマイチ歩みが重い感じがある。
バラバラな”みんな”を乗せた車は、闇を超えて星に漕ぎ出せるのか。
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天の川に流れた星に、集った者たちはどんな願いをかけるのか。冬の物語は、まだまだこれからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
そんな感じの、冬組スタートでした。
まだまだキャラもドラマも分からないが、予兆となるものは随所に仕込まれていて、なかなか楽しみであります。
やっぱ明暗とレイアウトで魅せる演出、好きだな。
この段階から調整役を担当してる、東さんの陰り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月24日
拗れきった感情を随所で暴れさせる、紬と丞の過去と未来。
唐突に漂流した記憶喪失人間という、特級の飛び道具をどう使ってくるか。
気になるポイントは多々あり、それは次回以降、ぐんぐんスピードをあげるでしょう。来週も楽しみです。