憂国のモリアーティを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
多額の報酬と引き替えに、諮問探偵にもたらされた醜聞解決の依頼。
女傑アイリーン・アドラーに翻弄されるホームズは、背後に蠢く巨大な陰謀を未だ知らない。
”政府それ自体”の依頼を受けた、英国崩しを企む若獅子。
大英帝国を揺るがすスキャンダルの正体とは!?
そんな感じの憂国のモリアーティ、第2クールの開幕である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
”ボヘミアの醜聞”を元ネタにしたエピソードであるが、我々が知る事件はかなりの速度で解体・再構築され、マイクロフトが代表する英国政府、それに噛みつかんとするモリアーティ一派の物語が、舞台裏でどす黒くうねる。
ここまでもホームズ・パスティーシュとしてなかなか面白い料理をしていたが、”ボヘミアの醜聞”自体をアイリーンの偽装工作と位置づけ、ホームズと演じるドタバタ恋愛喜劇の奥に、政府の長い腕、国を揺るがす醜聞を入れ込んできたのは、この作品らしい料理法だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
その核になっているのは、タイトルにもある”大英帝国の醜聞”である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
マイクロフトがホームズには存在自体を報せず、インド方面軍の若獅子、アルバート・モリアーティには内容を秘匿して収束を命じる一大事。
国崩しを狙う怪物たちには、喉から手が出るほどに欲しいネタ。
国家転覆を狙うテロリストに、あまりに美味しい餌ばら撒き過ぎで、マイクロフトが一味をぶっ潰すために用意した空計かとも疑いたくなるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
真相は来週判明という所なのだろうが、さて、最後に誰が笑うのか。
ウィリアムは、美味しく料理しそうではある。
今回表に立って”ボヘミアの醜聞”に挑むホームズは、ちょっとおバカで負け役担当。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
人間離れした怪物どもに対し、等身大のがらっぱちとして描かれてるこの作品のホームズ、煙玉作戦は原典通りなので、まぁトホホな所も原作リスペクト…とは言えるか。推理小説黎明期だけあって、原典時々アレよな…。
でもその抜けた感じが可愛げであり、マイクロフトやウィリアムといった智の怪物が踊る舞台を作る、もう一人の主役の大事な資質とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
アニメ版は特に、ウィリアムの非人間性を強調して書いてる感じあるから、ホームズでそこ補う作りなんだろうなー。(漫画未見のフィーリング感想)
”シャーリィ”という呼び名にも、そんな可愛げがよく薫ってるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
アイリーンは『英国政府の白色テロに対する護衛』という目的を悟らせず、”ボヘミアの醜聞”をでっち上げてホームズを巻き込む。
偽の火事は本物の炎になり、名探偵の芝居は見破られ、手玉に取られていく。
このまま踊ってるホームズでもないとは思うが、現状状況に追いつけていない感じもあり、こっからどう反撃するか…あるいは謀略の傀儡で終わるかは気になるところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
ワトソンくんも手紙の謎をサラッと解いて、探偵力が上がってる様子見せてたしな。なんか一発、カマして欲しいところ。
マイクロフトがわざわざ忠言に来たということは、彼はアイリーンが弟を煙幕に使うことを読んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
その上で、彼女が抱え込んだ”大英帝国の醜聞”をどう始末するつもりなのか。
手先に選んだつもりの”モリアーティ”は、英国転倒を企むテロルの輩である。虎に生肉渡すようなもんだよなぁ、コレ。
スルリと差し込んだお手紙も、英国軍人としての責務を果たすのではなく、”モリアーティ”としての計画の一部だろうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
ここから指し手達がどう盤面を動かすか、そこに乗ってるアイリーンとホームズはどう足掻くか。
なかなか面白い出題編だった。
陰険野郎に好かれ挟まれ、シャーリィも大変ねぇ…。
色んな勢力が狙い合う”大英帝国の醜聞”の中身だが…全然わからんッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
蓋を開けたら大したことのないマクガフィンなのか、ガチで超ヤバいネタなのか…どっちに転がっても面白いとは思う。
アイリーンの魅力を見せる場面でも、イヤミな貴族のドブっぷりを描いてるこの話、まぁ身分制度に絡むんだろうな…
ホントシャーリィとアイリーンの心が近くなるほっこりエピソードですら、血管に泥水流れてるゴミ貴族が人格放射能を垂れ流しにしてて、この作品世界の銀の匙はウランで出来てるらしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
貴族階級=人格がゴミという、無条件の成形かなり歪で、ある意味外野から作品見てる立場としては面白い。
権力の勾配が腐敗を生むのは確かだと思うし、その是正のためには社会構造を変化させにゃならんんのだが、上部構造に自浄を期待できるか否かとか、暴力的犯罪革命が最善の手段かとか、あんま問わずに進んでる感じはあるわな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
『そういう話』で流しても良いが、もうちょい掘ると個人的には好み…かな?
さておき、謀略の盤面にアルバートが指した一手は、状況をどう動かすのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年4月5日
アイリーンが抱え込む爆弾を、誰が握りどう使うのか。
後半の展開が中々に楽しみです。コレ醜聞をホームズが知っちゃうと、マイクロフト弟殺さんとアカンくならない?
そこら辺も気になりつつ、次回も楽しみです。