BLUE REFLECTION RAY/澪を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
砕かれた百のフラグメントが、美弦を絶望に沈める。
少女たちの闘争は激しさを増し、歪みは世界を飲み込むほどに強くなっていく。
求めても届かぬ断絶と、それでも手を伸ばす残酷。
一つの終わりと一つの始まりが、混じり合い、そして…。
そんな感じの第1クール終了ッ! 色々大変なことになったブルリフR第12話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
百ちゃんはフラグメント砕かれて昏睡、仁菜ちゃんは赤の軍勢から離脱、紫乃がリフレクターとしての力を顕現させて、お姉ちゃんは深い闇に沈むことを選ぶ…と。
かなり状況が揺れて後半戦、さてはてどうなる。
相変わらずドタバタ大騒ぎの大乱戦に、どっかファニーな味が出るブルリフR汁どっぷりの展開である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
お姉ちゃんの大切が渦を巻く心象世界が、あんまりに具体的なアイテム満載で、妙に面白くなっちゃってるところとかこのアニメだなぁ、と思う。なんだそのペア歯ブラシ。大事ならしょうがねぇ…。
それぞれ譲れないエゴと優しさ、嘘と切望を滲ませる闘いとなったが、融和には程遠い。切っ掛けは見えてんだが、殴り合っても届かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
そんな感じの中間決戦であった。
陽桜莉たちをなじる赤の軍勢も、根っこの部分は同じだなー、と感じる。
でも厳しい現実を前に、素直に正しい場所には進めない。
紫乃が眠り猫からラスボスへとジョブチェンジして、色々信条を吐露していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
不可知論者なのは意外でもあり、納得もする。わかり合いたいし救いたいんだけど、それが成し遂げられなかった結果反転し、コモンの力で個性を管理する方向に進んだ感じだなぁ…。
紫乃もお姉ちゃんと同じく、何かを間違えた結果愛を投げ捨てて、奪うことでの救済を選んだ感じだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
妹を捨てて自分を選び、一緒に闇に沈んでくれると美弦が選んだ時、凄く嬉しそうな表情をしたのは本心だろう。
救いたいし、救われたい。でも、その手立てが絶望の中にしか無い。
この状況に踏み込むには、陽桜莉たちにはまだ確信が足りない感じで、今回は痛み分けという形に。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
『かけがえない痛みと向き合え』という、陽桜莉の信念は残酷で傲慢ではないのか。
自分たちがやっている救済の押しつけと、何が違うのか。
差し出された問いかけに、強い答えを返せない限り勝ちはない。
陽桜莉がフラグメントの簒奪に反対するのも、それが不可侵であり個別であると信じるからこそだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
そこにこそ、心の尊厳がある…はずなんだが、リフレクターの力はその断絶を乗り越え、心の形を塗り替える力を持っている。
その上で、現状欠落を満たすことは出来ない。
傷ごと奪うか、傷を戻すか。
それしか出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
ならば奪った心の力で扉を開き、人類の在り方を(リフレクター含め)変化させてしまおうというのが、赤の軍勢の狙いである。
不完全な人の宿命、自分の無力に疲れ果てて、コモンに変革の祈りを捧げた形か。
紫乃もお姉ちゃんと同じく、優しいからこそ狂った感じするなぁ…。
陽桜莉はふわふわ顔に猛烈なメサイア・コンプレックスを秘めた少女なので、優しさに絶望してしまう側の気持ちが、多分分からない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
そこは救済失敗の傷が起源にある、瑠夏の方が共鳴できるポイントなのかも知れない。
救おうとして一度失敗し、二度目は何かを為し得た。
この実感が、瑠夏が諦めない足場になっている。ここら辺は、巨大な絶望故に歪んだ美弦&紫乃と真逆か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
リフレクターは共鳴する。
陽桜莉と触れ合った瑠夏は不屈の救済へ、紫乃に導かれた美弦は簒奪の奇跡へ、それぞれ惹かれていく。隣に誰がいるかが、かなり大事なんだな。
フラグメントに触れられるリフレクターと言えども、人間の宿命は越えられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
しかしヒビの入った心に寄り添ってもらうことで、傷を越えて変わっていくことは出来る。
これを体現するのが瑠夏であり、都なのだと思う。
異能抜きでも心意気で戦い抜こうとする都は、やっぱかっこいいね。
生身で必死に走ってんのに、思い出ビーム撃つ時完全死んでる扱いされてたけどな! ホント、変なところ変なアニメだな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
心に直接触れられるリフレクターの異能が、救済の資格なのか。もっと普遍的で柔らかな場所に、戦う理由はあるのではないか。
この問いかけは、陽桜莉からも投げられている。
何があっても、思いは変わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
陽桜莉が何度も叫び、試されているものが多分真実で、断絶を越えうる唯一の武器なのだろう。
しかし今回、それは蟷螂の斧でしかなかった。
美弦たちの絶望を覆し得ず、それでも縋り付くかすかな希望。
これを救済の刃に鍛えるのが、後半の課題かなぁ…。
紫乃の振る舞いを見てると、なまじっか心に介入できるだけに絶望が深い感じもするのよな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
特権意識と無力感の入り混じった歪みが、危うい奇跡に走らせてる感じがある。
どう考えても彼女も、修繕されるべきフラグメントを抱えている。お姉ちゃんが同行したのも、それに共鳴したから…だと思いたい。
不可知と無力を叫びつつ、紫乃たん相当お姉ちゃんベッタリだからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
鍵に利用する、心を壊して塗りつぶすと道具扱いなんだが、その実共感と救済を求めている。甘えん坊ラスボスめ…。
しかし寄りかかられて立てるほど、お姉ちゃんも強くはないからなぁ。だからこそ、百ちゃんが壊れて自分も壊れた。
生来バラバラに砕かれている人類は、誰かにすがり共鳴することで荒野を生き延びられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
孤独に二度目の救済を探していたお姉ちゃんはマジ限界で、だからこそ差し出してくれた手が嬉しかった。
希望の杖が奪われると、人間は簡単に潰れる…お姉ちゃん独占のため、紫乃が杖を折りに行ったとも言えるか。
陽桜莉を筆頭に、愛おしいもの何もかも救いたい本心に蓋をした状態で、闇に沈んだお姉ちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
紫乃と詩だけ側に置いてると、ニヒリズムとマゾヒズムと身内のネットリ感だけが増幅していって、マジで碌でもない結末にしかたどり着かない。
ここに、陽桜莉たちがどう横殴りを決めるか。
そして山田パイセンは、どんな復活を見せるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
百ちゃんズルズル引き出した二人を見て『仁菜ちゃんは!?』と突っ込んだが、赤の軍勢から離脱する形になった彼女は、盤面から外れた自由な駒になった。
どこに張ってくるか楽しみである。
美弦への思いを失い、黒い初期衝動だけに心を塗りつぶすことで、仁菜ちゃんは強くなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
これを発動させるのに赤と青の指輪、療法が使われていること…そして、そこに入り込んでいお姉ちゃんLOVEを取り戻させたのが、陽桜莉と瑠夏の力が重なった、これまた赤と青の混交であること。
これは結構大事だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
思いには踏み込めないから、簒奪してコモンによる救済を願う。
それでも思いに寄り添って、人間として不完全なまま補い合う。
相反するように見える信念は、多分相補的なものであり、対話と融和が必要なのだ。
その兆しは、結構色んな所にある。
詩が一生チラチラ仁菜ちゃんの方見てるの面白くてしょうがなかったが、彼女もまた諦観で希望を鎧い、快楽だけが世界のルールだと自分に言い聞かせてる感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
エミュレーションでしか無いしね、彼女の悦楽。
いや、タチの悪いマゾヒストなのは間違いないんだが…。
他人を冷たく拒絶しているようで、その実自分と同種の存在を…空疎への共鳴を求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
今回仁菜ちゃんが、道具としてしか求められずとも、受け取った救済と生まれた思いを杖に立ち上がり直したのと、詩の振る舞いは対を成しているように思う。
思いは、自分だけのものだからこそ強く大切だ。
その誇り高い孤独に絶望ではなく、尊厳を見いだせるか否かが、陣営を分けている感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
判りたいけど、判り合えない。
届かないからこそ、手を伸ばす。
畢竟、人類共通の悩みに行き着く物語なのだな。普遍的な問題なので、それぞれの切実さも滲む、と。
紫乃は過ちを知ればこそ、己を特権的な救済者と任じていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
今回お姉ちゃんに手が届かなかった体験が、陽桜莉に聖痕を刻み、言葉と行動に重さを生むのか。
…百ちゃんのフラグメントを砕かれてもいるからな。主役サイドは、結構ズタボロ。
陽桜莉たちが持ってる正しさを常に問いかけ、厳しく試し続けるこのアニメの姿勢が、僕は好きです。そうやってぶっ叩いたほうが、出てくる答えに説得力も出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月26日
この敗残を乗り越えて、少女たちはどんな答えを掴んでいくのか。
ブルリフR、第2クールも大変楽しみです。