小林さんちのメイドラゴンS を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
コーディング、地域パトロール、ヲタ芸に遊園地。
超常の力を有したドラゴンたちは、人間社会に馴染み過ぎなほど馴染んでいた。
楽しいことだらけの日々の中、見つけた小さなすり合わせ。
まるでジェットコースターのように穏やかな日々は、まだまだ続く！
そんな感じのちょろゴンずと優しい人間達のハッピーデイズ、メイドラゴンS第4話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
色んな話を繋いだオムニバス形式なのだが、色んな連中が暮らしてるバラエティの面白さを、小さな幸福の発見と育みという軸が上手く繋いで、手応えのある視聴体験になっている。
基本肩の力が抜けた日常コメディが連なるだけの、ゆるーい話なんだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
それを支える倫理の地金、成り立たせるキャラの人格がいいタイミングと呼吸で顔を出して、ただ緩いだけで終わんない確かさがあるのが、やはり見ていて心地よい。
柔らかだが地盤沈下しない、というか。
ドラゴンと人間が積み上げてきたものも、確かな手触りで描かれてていい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
今回はエルマの出番が多く、秩序思考にガッチガチだった過去を上手く崩して、会社人として人間社会に適応したり、故郷では言えなかっただろう『人柱は良くない！』という思いを言葉にしたり。
”柱”にまつわる勘違いコメディはほっこり笑えていい感じだが、その後ろにあるエルマの強張りはシャレにならないトラウマ…であり、それを笑えるように崩して、ズレそれ自体を楽しめる余裕を生んでいる、小林さんや滝谷くん、エルマ自身の努力が透けて見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
二期はイルルをニューカマーに迎い入れ、彼女のの人生リハビリ、子供時代再獲得を追う縦軸がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
今回も存分楽しむ姿がよく描かれるが、キツい過去をそれぞれのスケールで背負いつつ、今を皆と笑い合っている姿は、彼女だけの特権ではない。
ともすれば殺し合いかねない間柄が、すっかりだらけた仲良し空間になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
不良への暴力行使もコメディの一幕、自警活動もゆるくて楽しい。
そんな姿が随所に切り取られ、龍たちの変化を様々味わえるエピソードだったと思う。
（画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第4話より引用） pic.twitter.com/pPJ7ieKMPn
流れ着いた時当初の尖って淀んだ感じが、すっかりヲタ芸に飲み込まれたファフ君の有様とか、たいへん見てて安心する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
なんやかんや、滝谷とともに過ごす日々は楽しいんだろうなー、って感じ。
その上で、緊張を解ききってはいない。
自分たちが怪物であることを自覚した上で、人に交わり楽しむ。
そのバランス感覚が、”異種”たる自分と他者の間合いを上手く図って、不審者疑惑も洒落ですむ空間を生み出しているのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
緩やかな描写ではあるんだが、龍も人もけっこう努力してお互いを判り、身の処し方、他人の大事に仕方を考えてる様子が見えるのは、ありがたい限り。
後半の遊園地探訪も、財と技術の限りを尽くした夢の国というよりは、日常から半歩はみ出した、ペーソス溢れる非日常という感じの描写。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
やや所帯じみた確かな手触りが、今の龍たちには大変しっくり来る。
（画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第4話より引用） pic.twitter.com/Gaj8gFvuj8
先週に引き続き、カンナちゃんの才川LOVEっぷり、狂っちまうのも納得の可愛さ、それに揉まれてめっちゃ人生を謳歌してるイルルが大量摂取できて、大変に嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
小林さんとデートしてウキウキのトールも、トールと歩くから楽しい小林さんも良く見える。
そして妹と奇妙な形で、しかし確かな愛で繋がろうと走り回ってるジョージーさんが眼福でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
主役である小林さんの人間力がどうしても目立つ作品だけど、誰かを幸せにしたいと、人の身で出来る範囲の思いやりを投げかけてるのは、彼女だけじゃないわけよ。
よく知らないまま距離を取っていた遊園地の面白さを、ドラゴンに教えられる小林さんの無邪気な喜びも、対等な感じがよく出ていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
どうやっても特権的に導く立場になりがちな彼女も、知らない喜びが世界に満ち、違う誰かに手を引かれて、一緒に喜ぶ仲間である。
そういうメッセージがほっこり飛び出して、作品の空気をうまく入れ替えてたのは良かったなー、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
奇妙にズレたまま、でもたしかに判りあい繋がれる不思議な、異種間コミュニケーション。
その先頭に立つだけが、小林さんの役目じゃない。
エルマが”柱”を、トールが”遊園地”をそれぞれ勘違いして、でも正しく直すでもなく、ズレを愛しく抱きしめたまま始まり終わっていくエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
人造のファンタジーをちょっと遠くから見つつ、自分こそが小林さん一番の夢になりうるのだと、身を乗り出して背に乗せる愛おしさ。
そういうもんが元気で、大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
あとまー、カンナちゃんのほっぺたがどんだけプニプニで、お手々がちっちゃくてプニプニしてるかよく伝わる描写が多く、極めてありがたい。マジ児童。
（画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第4話より引用） pic.twitter.com/uNtQOJF7y9
最後にメイドやってない、女子高生・才川苗の素顔を写し…つつ、やっぱり彼女もズレてる様子を切り取るのが、凄く良い〆だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
彼女は等身大の少女であり、もはや”ジョージー”と呼ばれなければ返事をしない異物でもある。
（画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第4話より引用） pic.twitter.com/ZfbzO0QLnx
”才川苗”であることが彼女の真実でなくとも、彼女が気のいい隣人であり、全力で妹を愛する姉であることに変わりはない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
ズレていても、確かに繋がっている。ズレこそが、個別の面白さである。
その状態を作り出すための優しい努力が、良く見えるエピソードでした。
やっぱ作中の皆が、構えず頑張って優しくなろうと務めてる様子が、僕は好きなのだな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月29日
ドラゴンに新しい世界を与える小林さんも、ドラゴンから（そして人間から）受け取る新しい世界に目を開いてる。
風はお互い様で、心地よく吹いているのだ。そんな日々の続きが、次回も楽しみである。
