サクガンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
ウォルシュ親子の屍を越え、メメンプーとガガンバーは街を襲ったカイジュウを迎え撃つ。
不慣れな機体に翻弄されつつも、呼吸を一つに掴み取った明日。
哀しみに別れを告げ、目指すのは脳裏に焼き付いた輝き。
危険に満ちたラビリンスへ、親子の旅が遂に始まる!
そんな感じのサクガン第2話、アクション満載の序章完結である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
大変良かった。
主役ロボ・ビッグトニーがどういうキャラクターを持ってるのか、怪獣進撃の大ピンチをキャンバスに雄弁に語ってくる話の組み立て。
危機だからこそ映えるキャラの個性と、否応なく押し寄せる”死”との向き合い方。
序章後半に見ておきたいものがみっしりと詰まった、とても良い第2話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
腕をブンブン振り回し、コミカルに必死に危機に立ち向かうビッグトニーが、大変可愛らしい鋼鉄の相棒と描けていました。
旅モノなんで、物言わぬ道連れがどういうキャラなのか、ちゃんと解ってスタートするのは良いよね。
というわけで、前半はカイジュウとのド迫力バトルである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
ワイヤーを活かした立体機動、ヴィークルモードでの高速移動、削岩機という特性を活かしたドリルによるキメと、豊かな表情をアクションの中で見せてくれる。
(画像は"サクガン"第2話より引用) pic.twitter.com/j0LjuqqmnN
ビッグトニーは兵器というより作業重機、岩盤世界の生活に密着したマシーンである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
色んな状況に対応できるようギミックが沢山積まれていて、思わぬ機能でピンチを乗り越えていく。
この面白さが、カイジュウとの被害甚大追いかけっこの中強調されていたのは、とても良かったと思う。人間臭いよね…
危機の中でキャラが見えてくるのは人間も同じで、親父は思わぬ修羅場慣れを、娘は天性の頭脳を、それぞれ生かして阿吽の呼吸、強大な敵に立ち向かっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
”疾風のガガンバー”は、一体何を失って今のぼんくらになってしまったのか?
それでもなお、ビッグトニーを隠していたのはなぜか?
今後に繋がりそうな疑問も、いい具合に湧き上がってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
メメンプーちゃんの天才設定が書き割りで終わらず、ちゃんと身のある賢さとして状況を前に勧めていくのも、ドラマとキャラと描写が噛み合っている感じで、大変良い。
最初はブルって、だんだん修羅場に馴染んでいく描写も生っぽい。
年相応に弱々しい部分と、天賦の才が(オデコと一緒に)ピカッと光る部分が共存してて、そこがキャラと作品の魅力になっとるかなー、という印象だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
色々抱えたダメ親父と合わせて、素直に『頑張れ!』って思える主役なのは、大変ありがたい。
隊長の帰還を信じて、ウォルシュを待つ舞台の連中に、ガガンバーが”死”の現実を伝え、一か八かの仇討ちを止めるシーンは、地味に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
そういうリアリティでもって、この残酷な世界を彼は生きてるし、他の人間を生かそうとするんだなー、ということが腑に落ちた。
ガガンバーが喪失の先にある現実に生存者を向き合わせた結果、ゲートは開いてカイジュウは倒される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
知恵と勇気と友情、ヒーロー物語のような勝利の後にも、当たり前の現実は続いていく。
派手なアクションが収まり、クールダウンしていく世界の温度。
(画像は"サクガン"第2話より引用) pic.twitter.com/Mwcgly5x7A
Bパートは作り込んだ世界観、そこに漂う生活臭が心地よく香って、凄く好みの描写だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
ヒロイックな戦いの後には地道な復興(現実を無視した、当局のプロパガンダ込み)が続くし、書類と手続きが活劇の後に待っている。
そういうものを経て、初めて死の痛みが、旅立ちの代価が現実に着地していく。
ラビリンスに赴くメーカーが市民権放棄を代償にしてる描写とか、ウォルシュ隊がリーダーの死を手続き化した上で乗り越えていく様子とか、『この世界では、こう』っていう演出が多くて、”匂い”があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
こういう所をしっかりやってくれると、世界観が肌に馴染んでありがたい。
作品全体の味わいとしては、西部開拓モノのテイストが軽く交じるのかなーと、市民権放棄の所見つつ思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
停滞して安全な都市の暮らしと、危険まみれのフロンティア。
夢に挑むには代償が必要で、活きるか死ぬかは保証されない。
それでも親子は、ビッグトニーに揺られて進んでいく。
起動が大変だったフットペダルを、天才メメンプーちゃんは改造して”次”に備える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
その浮かれた仕草に込められた哀しみを、親父(と視聴者)はしっかり感じ取っている。
死と別れが当たり前の世界なんだけども、人間の柔らかな気持ちは、いつまで経っても喪失には慣れない。
旅立ちの準備をすすめるワクワク感で、胸に突き刺さった哀しみを押し流せない愛娘に、視線をあわせて差し出す遺品。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
喪われたものとしっかり向き合わなければ、未来へは進めない。
それが、何もかもハンパなダメ親父、人生の教訓である。
(画像は"サクガン"第2話より引用) pic.twitter.com/dpJVI5V4Pl
親父が無理を言って回収してもらったネックレスが…それを対等な立場で差し出し、大事なことをしっかり伝える仕草が、メメンプーに堪えた涙を流させるのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
ガガンバー自身は、そういう儀式とカタルシスを経ていないから、ハンパな所で止まってもいるのだろう。
己の譲れぬ夢へ進むための、大事なお別れ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
メメンプー主役で作品世界が”死”をどう扱うか、その手触りを教えつつ、その描写は新たな疑問へと繋がっている。
このドラマの広がりは、とても良いなーと見ながら思った。
ガガンバーの過去、メメンプーの未来。
凄く、知りたくなるのよね。
かくして明日も知らぬ未踏地へと、ビッグトニーは進みだしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
予防接種のように後悔と喪失にしっかり向き合った、メメンプーを切り取るカメラには屈折がない。
あくまでモニターの反射、不確かな虚像として描かれる父とは大違いだ。
(画像は"サクガン"第2話より引用) pic.twitter.com/Z57mHUtuaw
それでも二人は操縦士と管制官、命を託し合う相棒として、ラビリンスに突き進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
見果てぬ夢が、置いてけぼりにした後悔が、隣り合わせの死と栄光が、待ち構えるフロンティア。
そこに挑んでいく親子がどんな絆で繋がっていて、どんな顔をしているのか。
良く見える旅立ちでした。
第2話までで序章終了…という感じだとは思うのですが、コクのある世界観、応援したくなる主役、熱のあるアクションにドラマと、掴みはバッチリオッケー! であります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月15日
街を背に荒野に進みだした二人を、待ち受ける物語とはどんなものか。次回も楽しみですね。