ワッチャプリマジ! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
逆境を力に変え、新たな地平へと翔び出したひな。
その勇姿を心に刻み、まつりも最高のステージへと漕ぎ出していく。
高まる魔法、溢れ出る可能性。
不死鳥の炎をコーデに宿す勝者と、本気で挑んだからこその苦しさに悶える敗者。
敗北の先にこそ、本物(マジ)の夢が…
在るのか無いのか、さー勝負の第1クール最終回行くぞぉおお!! っていう、プリマジ第12話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
とにかく凄かった。
ひなと普通に喋れるようになってるれもんの奮戦とか、ひゅーいと橙真のDOKI☆DOKIボーイ・ミーツ・ボーイとか、ひなとあまねの特別な距離感とか、夢を失った王者の哀しみとか。
勝負のボルテージ的にもメタ読み的にも、全く勝敗が読めない状況をバチバチ燃やして、せめぎあいの果てに想定外の魔法が降臨し、プリマジがマジカル・エンターテインメントであることを印象づけながらも、納得の決着。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
しかしそこがピークではなく、本気で挑めばこその敗北の苦さを次回に繋ぐ。
倒すことよりも勝つこと、闘うことよりも己を見つけることに足場を置く物語が、フェス自体ではなくその後の苦しみと迷いをこそ、1クール目ラストに持ってくる構成に痺れました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
”本気(マジ)”を知ることは、楽しく輝くことばっかりじゃない。
身体を引き裂かれるような苦しさが、いつでもそこに在る
ひなが一年間思い悩み、本番直前で己を見失いかけた巨大な傷痕を、初めて心に宿したまつりはどこに行くのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
パートナーの苦しみを前に、人に変じる魔法を失ってしまったみゃむは、一体どうするのか。
闘い終わってハイお終いにせず、むしろ闘志と一体になった人生に、最後の問いと答えを置く。
大変見事な構成だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
明るく楽しい限界プリマジヲタクっぷりで笑いを取っていたことが、楽しいだけでは終わらない本気の意味を逆位相で照らす形になってるの、ほんと凄い構成だなと思う。
ファンとして楽しかったのも好きだったのも、けして嘘ではない。
でも奇跡を引き寄せるほどの想いは、安全圏(かんきゃくせき)で見守っていた時は絶対感じなかった痛みを、心に刻む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
本気であることに為れていなかった少女が、初めて受け取る荒波に、どんな答えを出すのか。
『What's your PuriMagi?』という王者の問いかけが、深く刺さる構図になりました。
つうわけで、初手ひなとまつりのバチバチからスタートですよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
フェスが始まった段階では『後悔しないプリマジをする』だったまつりの目標は、ひなのパフォーマンスに燃やされて『絶対に負けない』へと変わっている。
その熱量を間近に受け取って、ひなもまつりを強敵(とも)と認める。
自分を慕う後輩の前では、絶対に痛みを見せねぇひな先輩の”気合”が、マジバリバリで最強カッコ良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
やっぱ”弥生ひな”であることに苦しみながらも、それをプライドの源泉にしてる女(ひと)はモノがチゲェんだよな…。
先輩で師匠でライバルに必要な、”格”ってのがあったよ。
そんなひなが唯一体重を預けるのが、皇あまねって人でもあり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
一瞬のアイコンタクトに宿る情緒の総量が、確実に法定限界値を超えており、『女児アニで流していい感情量じゃない…』とか一瞬思ったけども、むしろ一番”強い”ジャンルだったわ女児アニ。
つうかサトジュンアニメ。
他人前にしてると憎まれ口叩くチムムくんが、ひな(&あまね)だけになると心配すぎて甘えん坊になっちゃうの、最高チャーミングで良かったですね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
チムムはほんっっと弥生ひなも”弥生ひな”も好きで、その濁りのない単色な感情の強さが、グイッとキャラを立ててます。凶暴な純愛…良い。
ジェニファーに緊張した面持ちで”何故”を問うひなに、あくまで軽い調子を装い、素顔を見せずに交わす王者。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
この交錯も凄く良くて、『プリマジは夢を持つ人のもの』という答えはつまり、ジェニファーさんにはもう夢がない…ってコト!? と、思わず女児アニちいかわになってしまった。
余裕の仮面を外さない最強王者が、あのやり取りの中一瞬だけ見せた哀しみ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
このやや湿った質感が、一気にジェニファーの”人間”を立ててきて、とってもいい感じです。
ここは第2クール以降話を牽引するエンジンとして、大事に使っていくネタかなー、って感じ。
鬼の涙…見れるのが楽しみだ。
れもん氏が頑張ってみるきと喋ってるのも、オタク特有のガチンコ体当たりトークに思わず素が出るみるきも、また良かったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
顔面良ければヒョイヒョイ乗っかってるだけだと、プリマジにも勝てないしあまねにも届かねぇぞ…とは言っておく。
マージでこっちの想定の千倍、”ひなあま”強かったから…
フィジカルな距離感が近くて、ファンには見せない弱さを認めあってる特別さとかもあんだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
やっぱあの二人、思いが通じ合うのに必要なメッセージの量が段違いに少なくて、視線が絡んだ瞬間に”理解”っちまってるからよ…。
勝てねぇ勝負に回れ右、賢く点数かっぱいで結果を出す。
そういう立ち回りしてたら、あの二人が立ってる領域にはぜってぇ進めねぇな、という感じはした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
今回本気で挑み、本気で苦しんだまつりは”そこ”に入る資格を、身一つでしっかり示してきたからな…。
伊達や酔狂で、タイトルに”マジ”って入れてないよね。
ここも第2クール以降、どう転がすか楽しみ。
企業サイドの描写が多いことで、ステージを支えるマジカルパンクな世界観が濃く見えたのも、今回面白いところだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
『蓄えたワッチャを使って…』とか、完全に魔法文明ファンタジーのセリフだったからな…。
魔法と科学が融合したエンタメの後ろで、一体何が起きているのか。
そこも今後のヒキなんだろうなー、という感じ。あうるちゃん、何分析してんの…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
運営陣の想定を超えた不死鳥復活にビビってたのも、上手く形を取り繕って予定通りって形にまとめたのも、CV緑川な社長のキャラが良く見えて、なかなか良い描写だった。
あとひゅーいがそういう経営判断とはちょっと離れた所で、訳知り顔したり美少年に妖しいコンタクトを図ったり、良い立ち回りだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
橙真との絡み、まつりとはまた違った角度から”運命”感じさせる甘酸っぱさで、かなり好きなんだよなー。
お知り合いにもなったし、今後ガツガツぶつかって欲しい。
んで橙真ボーイ…つうかそこ含め陽比野ファミリーの話よ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
エピソード開始時、みゃむが橙真の飴の意味を全く理解せず、ただの甘いお菓子として欲しがってる描写、凄く良かったですね。
あの段階では、”マジ”の重さをみゃむはまだ理解しきれてない。だから『飴くれ!』とも言える。
でもまつりは、道は違えど夢に挑む幼馴染の”マジ”が肌で判っていて、だからすぐには食べれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
そんな視野差が、これまでの最高なのに何故だかワチャワチャしないステージに飛び込む中で、静かに埋まっていく。
意味ある言葉でも、個人に向けられた想いでもなく。
観客に対しライバルに対し、汗だくの本気で体と心をぶつけて挑む、本気のステージパフォーマンス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
それがどのくらい雄弁なのかを、ステージに立つまつり…そのパフォーマンスを見るみゃむの表情を通じて力強く語り得たのは、今回すごく良かったです。
前回のひな先輩のステージも、舞台に立つものの光と影、燃え盛る熱い炎を見事に演出してましたが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
今回のまつりは殻を破って飛び出す可能性の片鱗、未知の領域に飛び込む怯えが上手く描かれていました。
本物の挫折も栄光も知らぬまま、純白のまま挑む初めての勝負。
高度な集中の果てにゾーンに入っているまつりの描写も良かったし、翼をはためかそうとする己に怯え、飛翔を諦めてしまう描写も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
ひなはチムムの叫びを受け取って、1000点満点の自分にまで恐れず飛び込む決意を、ステージ上で示した。
フェニックスは、その熱に報いて力を貸す。
しかしまつりは未だ、『自分にとってのプリマジ』が何なのか、答えを得ていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
その不確かな輪郭が、最後の最後で殻を破らせず、決定的な敗北を連れてくる。
勝負論として、非常に残酷で明確な線引がしてあるんですよね、今回の勝敗。
そこが凄く良い。
ウィンドミルレビテーションもキメてたし、間違いなくバーニング属性なひな先輩が炎属性のドレス身につけるのは、凄く納得も行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
勝ち切るに足りるドラマも意思もしっかり刻みつけたわけだが、では勝てなかったまつりには何が足りなかったのか。
敗北が切り刻むものは、どんな重さを持つのか。
あのみゃむがパートナーに出来ることを自分なり必死に考えて、明るい調子で慰みを差し出しても、涙は止まらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
あそこでまつりママが娘の震えを抱きしめるの、一発で”絆”見せてくるいいシーンだなと思いましたけども。
飴を差し出しても、一緒に寝ても、本気ゆえの傷は癒えてくれない。
みゃむにとって、優しさの正しい使い方を知るのってかなり重要な問題として書かれてきて、まつりの気持ちを慮って振る舞えた今回って、それが問題解決の答えになっても、全然おかしくない流れだったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
でもあえて、それだけでは足りないのだと描いた。
優しいだけでは、楽しいだけでは超えられない場所。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
勿論、魔法が使えればみんなが自分を嫌いにならないと、強さだけを求めていたみゃむには触れられない場所。
そういう場所に、”マジ”になってしまったまつりは入り込んでしまった。
迷い込んでしまった。
ここまでいつでも明るく楽しく、とても優しく振る舞ってきたまつりが、初めて出会う名状しがたい感情に戸惑い、震えている姿は深く刺さる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
まつり自身、今の自分がどんな存在なのか…”本気”であることが自分をどう変えるのか、全く見えていないのだと思う。
その当惑と不鮮明が、青春ど真ん中で最高。
心の根っこを力強く揺さぶるようなモノに出逢ってしまえば、もう無邪気な子供ではいられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
負けは苦く、見知らぬ自分が一瞬一瞬湧き上がってきて、魂を揺るがしてくる。
その振動こそが真実の自分を暴く、過酷な試練ともなる。
まつりは今、脱皮の途中だ。
このような精神の変容は、一歩間違えば魂を殺す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
この危うさを、みゃむにかかっていた魔法の消失と重ねて表現してくるのは、凄く良い。
勝った負けたで熱くまとめて、ひとしきりの大団円。
そういう生ぬるい予想を、綺麗に蹴り飛ばす話運びだ。
人間に化けたマスコットが人語を喋り、キラキラ主人公が前向きに夢を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
ここまで作ってきたプリマジの基本形が、まつりの敗北を起爆剤に、一回綺麗に更地になってんだよね。
それって、プリマジが好きになってる僕(ら)には、めっちゃショックなのよ。
でもその衝撃こそが、まつりとみゃむに襲いかかった”マジ”の特別さを、上手く伝える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
起こってはいけないこと、起こって欲しくないことが嵐のように襲い来る、特別な時間。
プリマジはそれを連れてくる。
得体のしれない感情に眠れない夜も、全く新しい世界が見えてくる朝も。
ひなとまつりの極限バトルが、予定調和をぶっ壊して不死鳥を熾す決着の描き方といい、このアニメの”魔法”がどんなものか、全力でぶん殴ってくるような回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
『客の想像の範疇に収まるようなものは、魔法でも本気でもねーんだ!』と、心地よく不意打ちしてきやがったなぁ…。
主役を負けさせることで、このお話が扱う”本気”が夢いっぱいの定型句ではなく、生身で個別の苦しさや輝きをたっぷり孕んだ、凄くオリジナルなものであることも、よく伝わったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
楽しいだけじゃないからこそ、嘘なく描き追求できるものがある。
それを描く気概を、この話運びからは感じます。
ただのネコちゃんになっちゃったみゃむも可愛くて好きではあるんだが、今回至った苦しみの大地は、二人が対等に意思疎通できていたからこそ、辿り着けた場所でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
この喪失から何を見つけ、思い出させるか。
次回は非常に楽しみです。
最初のフェスが不死鳥を巡る闘いだったのも、アクシデントから見事に飛翔したひなのタフネスを、初めての苦境にあえぐまつりとみゃむも飛び越え、炎の中から復活してみせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
しかしそれは”今”ではなく、だからこそまつりは負けた。
そういう意味合いも、今回のバトルには籠められてたかなー、と思う。
みゃむから言葉を奪ったのも、今までその重要さを知らず思いを伝えようとしなかった少女に、”言葉”が持つ意味を再考させる上で、凄くいい手だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
力及ばず奪われて、初めて気づく痛みこそが、まつりとみゃむを繋ぐのか。
次回プリマジ第1クールフィナーレ、凄い事になるでしょう。
楽しみです
追記 何故価値、何故負けるか。何故輝き、何故迷うか。ここら辺、全部理由つけて描写に焼いてるあたりつえーアニメだわ。
プリマジ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
まつりが自分の中にある可能性を羽ばたかせられなかったのは、未体験ゆえの当惑が主かと思ってたけども、あそこでいつも聴こえてた、導き支えてたみゃむの声が聞こえなくなってんのな。
ひなが自分自身を投げ出しかけた時、チムムの声が彼女を飛ばしたのとは真逆だ。
つまり今まつりとみゃむが囚われている檻を抜けるためにはお互いの声を聞くことが大事で、そのための前段階として人間としての姿、言語コミュニケーションを剥奪された、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
プリマジ、ぶっ飛びおもしろアニメとして完成度高いのに、こういう構造の仕上がり悪魔的にロジカルだよなぁ…つええわ。
みゃむ自身はこれまでで最高のステージを仕上げたまつりの、ステージアクターとしての物言わぬ言葉を強く受け取っていて、それで優しさへと動いてもいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
完全に『恋に似て愛よりも強い感情』が芽吹きだしてて、汗だくのまつりに惹かれるみゃむの描写最高に好き。
聞いとるのよ、まつりの音無き声を
第4話で示されたように、まつりの強さは泣いてる誰かを抱きしめられる懐の深さ、視野の広さで、まつりのことを本気で考え出したみゃむは魂の触れ合いの中”まつり”的になってきてる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
しかし本気の痛みを初めて知ったまつり当人は、そういう美質を喪失している。
これを抜けるためには、欲しいもののために貪欲に本気であるという”みゃむ”的なものの向き合い方を、まつりが見つける必要がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
主役コンビの凸凹がどうハマり、お互いかけがえのない存在として何を補い合うのか、次回描くしかねぇ構図になってきた。
これは初期から用意してないと動かない仕掛けだ
年齢的にも精神的にもみゃむより成熟してる…ようにみえるまつりに傾いてた関係性の勾配が、ここでまつりが制御できないものにぶち当たることで公平化される気配もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月19日
それぞれ違うからこそ、それぞれの壁に一緒に立ち向かえる。
それを描けるなら、二人三脚のステージを扱う意味はハネるだろう。