からかい上手の高木さん3を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
秋深し 隣は何を する人ぞ ってんで、同じロケーションで違うアクターがそれぞれの思いをぶつける、変則型5コマアニメ+レンタル屋の決戦なお話。
三人娘で4コマ目がオチ…と見せかけて、高木さんのよろめきが見える5コマ目で二段オチになってるのが、構成の妙味。
第1エピソードのからかい勝負で基本的な構造を作りつつ、未だ恋ならざる両片思いモジモジコンビに、ガッツリ彼氏彼女ながら毎日やきもきな真野ちゃんたち、そして恋は遠いけど友情は眩しい三人娘と、同じ高台から別の景色が広がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
群像劇の強みを爽やかに生かした、良い構図だ。
恋人たちが見た景色を、オチ担当の三人娘でわーっと見せて、タメてたな情景で気持ちよく終わらせる話運びとか、ただ甘いだけで押してなくてとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
やや冬枯れの景色を漂わせる色合いといい、やっぱ瀬戸内の景色自体が、大変いいアニメ。
(画像は”からかい上手の高木さん3”第8話から引用) pic.twitter.com/wESmEat4db
恋人たちが一体どんな風景を見てたのか、あえて見せない話運びから、この広大な爽やかさ、眩い輝きで全体をまとめるの、凄く良いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
ラブコメたるもの恋は主題で大事なんだが、それが世界の全部でもない。
でも、この素敵な景色に照らされた恋のすべてが、とても綺麗なはずだ。
そんなふうに思えるようエピソードを編めるのも、短編連作をどう作り上げていくか、三期向き合ってきたスタッフの強さ…って感じか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
やっぱ自分にとって高木さん三期、基本パターンをどう重ねどう変奏するかっていう、編曲の妙味が興味深い作品になってるな…。
んで、まずは基本パターンになる西片&高木。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
何億回負けても事実を見れない、西片ボーイの浅はかな純粋にほくそ笑みつつ、高木さんは内心のドキドキを巧く隠して、からかい勝負を演じる。
つうか…もう突き刺さってるだろ恋の鉄拳(フィスト・オブ・ラブ)がッ!
傍から見てると超絶直接打撃でベコベコ殴りつけているわけだが、西片は気づかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
これが”気づかないフリ”でも鈍感でもなく、ただただ色恋センサーが成熟してない結果なのが、やっぱり可愛い少年である。
しかしこの鈍さが、高木さんの心を震わせもする。
降り際ポツリと呟く『真野ちゃん良いなぁ…』は、恋のど真ん中を全速力で突っ走ってくれる、照れなき中井くんへの憧憬でもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
大好きなあの人が、あんなふうに堂々恋を受け止めてくれたら。
それを願いつつ、肝心な所で引いてしまう弱さもまたチラリ、垣間見える。
高木さんがゴッゴッって打撃ってる第三期、甘酸っぱいラブコメ味が濃く、無敵のからかいマシーンは人間的な震えを、今までより強く見せているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
西片の目には常勝無敗の完璧少女に見える存在が、その実心に震えを宿す、ただの女の子でしかない事実。
西片がそれを聞き取る聴覚を持たないので、高木さんは内面をモノローグすることはない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
第2エピソードで、北条さんが心臓ドギュンドギュン言わせながら、ときめく心を言葉にする自由を持ってるのとは、面白い対象である。
高木さんは”高木さん”である限り、仮面を外して本心を語らない。
悪戯な笑顔の奥にどんな真心が震えていて、その振幅が自分のときめきと完全に重なっているのだと分かってしまえるくらい、西片の共感能力が育ってしまえば、お話は終わりなのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
だから高木さんはけして負けないし、西方は勝っていることに気づかない。
この永遠の遊戯がかなり揺らいできてて、無敵のモンスターがどんだけ”人間”かを、優しくぶっ刺してくるエピソードでもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
いやまぁ、知ってるよ?
高木ちゃんがめっちゃチャーミングな年頃少女であり、ビビりつつ勝負を仕掛け勝ち負けを演じて、大事な少年の隣を専有してるズルさとか、最高に良い
しかし”からかい”という形に落ち着いてしまった関係は、早々簡単に変化を許してくれず、それが続く以上高木さんは、西片をからかい続ける大人びた少女でなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
そして西片にとっても、高木さんは永遠の謎でなければいけない。
分からないからこそ追いかけ、すれ違うからこそ繋がる。
そんな矛盾が、この優れた青春ラブコメのエンジンだとよく分かるエピソードだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
浜口&北条コンビはお互い恋を自覚しつつ、ヘタレでビビりだから一歩踏み込めないわけだが、西片は高木さんとの間柄が”からかい”であるから、関係が変化しない。
あるいは、少年には大人過ぎる恋が自分にあると気付けば…
そういう意味では、西片もまた真実のモノローグから遠ざけられ、怖くて遠ざかっている立場なのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
永遠に幼き西片少年を見守るのは嬉しくもあるが、確ッ実にそれはLOVEなので、そろそろ自分の真実…常に瞳の先にいる少女の思いに、気づいて欲しくもある。悩ましい…。
そういう身悶え時空からはみ出した場所にズズイと進んでるのが、クラス公認の恋人同士である真野ちゃんと中井くんである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
一見優柔不断に見えて、決定的なポイントを確実に捉える中井くんの”兵(つわもの)”っぷりが、大変印象的な第3エピソード。
真野ちゃんは結構自分勝手で、己が望む恋を差し出してくれないからプンスカ怒る子供ちゃんなのだが、中井くんはそういう所も引っくるめて大好きなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
一見恋に積極的に見える少女が、実は振り回してる相手にどっしり受け止められ、喜ばしき恋を育む。
眩しい…あ、手が溶けてきた…。
闇の種族が見てていいアニメなのか疑問に思うが、おもしれぇし好きなんだからしょうがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
二人の凸凹恋愛を鏡にして、滅茶苦茶献身的に相手のことを考え、だからこそ踏み出せないまま関係が続いているからかい組の純真も、よく見える感じだ。
まーーーじで一生、お互いのこと考えてるからな…。
僕はこの作品が、西片と高木さんの狭く甘い青春にグーッとフォーカスを寄せつつ、彼らを取り巻く性格も成熟の度合いもバラバラな仲間たちそれぞれの青春を、凄く大事にしてくれてるのが好きで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
(なので、第6話EDの”学園天国”は最高の最高)
恋を受け取る姿勢も育む姿勢も、それぞれバラバラでいいんだ…それぞれに良さがあるんだと、同じ場所を舞台にするからこそよく伝わる今回の構成は、凄くこのアニメらしいな、と思いました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
恋しない三人娘が、一回目のオチ担当するところ含めてね。
んで街に降りてレンタル屋での決戦でございますが…今までにないほど打撃(あて)てきてて、俺の顔面は西片の代わりに、ボコボコに腫れ上がった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月25日
いやー…もう永遠に続くからかい勝負の輪郭はボロッボロだよ!
『キ…キマるッ! 恋に気づいて終わってしまうッ!』っていうギリギリ攻めるの、三期の味
勝負のはずなのに全力でネタバレし、その勇み足も引っくるめて西片DAISUKIなので実際問題ない高木さんに済まなそうな顔をして、仲直りリベンジに勤しむ西片ボーイを見てると、そらー高木さんも強めに当てるよな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月26日
恋の暗号が発火するのは、運命のクリスマス。
三話ごとにデケー波が来る構成の三期、次回クリスマス決戦に向けてしっかり、甘酸っぱいラブコメ道を舗装してくるのが、なかなか鋭い感じでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月26日
からかいだから、カップル割だから。
なんか言い訳が立たないと、お互い至近距離を維持できないくらいアチチなの、やっぱ可愛いよね…。
つーかおすすめDVD二枚目の暗号爆弾を、投げても受け取ってくれるっていう甘えと信頼自体が、もう”勝って”るって事実…に気づかないから、西片は西片なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月26日
そんな少年相手だからこそ、高木さんはからかいを続け、強い仮面をかぶり、時折ため息をつく。
さて次回、どうなるか。楽しみですね。