ヒーラー・ガールを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
ヒーラー仮免試験に向け、かな達は必至の追い込みを続けていた。
薬学の低空飛行を乗り越え、夢への第一歩を踏み出す。
全てを出し尽くした試験の後、燃え尽きた三人に師匠が命じたのは…運動会への参加!?
デコ光らせて張り合うソニアも巻き込み、行くぞ烏丸三人娘ッ!
そんな感じのミュージカル成分多め、良く学び良く遊ぶ少女たちの顔が見えてくる、ヒラガ第3話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
(二原クレジットあれど)大導寺美穂一人原画、少女たちの青春を元気にスケッチするエピソードとなった。
ミュージカルの芝居と運動会のアクション、両方一人でしっかり仕上げんのスゲーね…。
かな達が社会人への階段を上がっていくサクセスストーリーと考えると、仮免試験は大きな一歩…なんだけど、そういう形のある免状それ自体にこだわるのではなく、そこに至るまで…そして山を超えて魂抜けた後の生活を大事に、話を勧めていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
とてもこのアニメらしい画角だと思う。
そこにはいつでも歌があって、学んでも走ってもミュージカルが元気に踊る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
最初の音楽試験パート、頭に詰め込んでる曲想記号を追いかけるように伴奏に色がつくの、音楽劇ならではの勉強描写だなー、と感心した。
同時に試験に向け、かな達がどんくらいの深度で頭酷使してるかも自然と伝わる。
”音声療法士”というファンタジーを、極力しっかりした陰影で作中に彫り込みたい意図は一話から元気で、ヒーラーになりたければ仮免段階で何を勉強するのか、何処を頑張るかを楽しく示すあの歌は、凄く優れた世界観提示でもあったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
結構ガツガツ学ばないと、追いつけない厳しい仕事。
それがこの世界のヒーリングである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
しかしその重たさはあくまで軽やかに、三人スクラムを組んで乗り越えられていく。
今回は患者が現れない回なので、三人娘+αの朗らかな日常が力みなく届けられて、そこも良かった。
ワイワイ賑やかに、明るく楽しく。
仲良しな所たくさん見れた。
特に響ちゃんは現在の生活環境から家庭事情、優れた資質に優しい気質まで、ズズッと深いところに切り込む筆。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
前半で柔らかなお姉さん気質を強調しておいて、最後の激走でその印象を気持ちよく裏切るの、いいキャラの見せ方だなー、と思った。
三人がどんな風に目覚めて、どんな食事を摂り、どんなフォームで走るか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
試験準備とその後を定点観測していく今回のエピソードは、大きなイベントはないがだからこそ、生活の息吹をしっかり伝えてくれた。
こういう”らしさ”が届くと、お話を好きになれるので僕としてはありがたい。
それだけだと平板になりそうだが、常時歌い続けるミュージカルの喜色がいい塩梅に凸凹を付けて、楽しく見届けることが出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
試験に向けて音楽に向き合い続けて、脳がONになってるので運動会でも勝手に歌い続けるの、面白い変容の書き方だな、と思う。
それは運動会という日常の一コマでは浮いた喋りなのだが、決着に向けて気合が入ったソニアちゃんが入ってくることで、再びミュージカルが始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
ヒーラーを志すものはいつでも世界が音楽に満ちてて、それを気分ではなく技術として歌いこなせる事が、一つの資格なんだろうなーと思った。
常時歌い続ける非日常から、スイッチを切って普通の喋りをさせるべく、ボンクラ極まる弟子共に師匠が運動会という日常的非日常に参加させるのも、良い関係だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
自分自身歩いてきた道だからこそ、魂抜けるのもそこから戻ってくる大切さも、師匠はよく分かっているのだろう。
観客席で勝利のレイ置き場となり、大人なりに運動会エンジョイしてる師匠と師匠の師匠の絵は、ホッコリと大変良いものだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
ソニアちゃんがガツガツ来るので、その”上”とは友好的な関係なんだって書いておくことで、柔らかくクッションかかるの巧いよね。
おばあちゃんが出てくることで、師匠がかつて今のかな達みたいなひよっこで、同じような失敗と輝きを駆け抜けて”魔女”になったんだと、時間的な奥行きも見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
こういうのがあると、ただ上から正しいこと指示するんでなく、体温ある導きを与えてくれてる感じが強まって大変良い。
そんな人達に見守られながら、少女たちはバチバチぶつかり合ったり、優しく仲良くなったり、楽しく日々を過ごしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
ライバル意識剥き出しのソニアちゃん登場が、試験対応でズレた三人娘に良い刺激となり、調子を取り戻すキッカケになってるの、大変良かった。
色んな人がいるから、世界は面白い。
引っ込み思案なしのぶちゃんが、響ちゃんにちょっとバリア強めな対応して、その間をかなが取り持ってる関係性の描写とか、このアニメらしい細やかさだったわ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
ああいう所からジワジワと、関係が深まり相互に影響しあって、ちょっとずつ変わっていく。
それを見れるのも、青春群像劇の醍醐味だ。
そういう意味では、お互い当たりが強いソニアちゃんと玲美ちゃんの関係も美味しそうで、今回バチッた産物がどう芽を出すか、今後が楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
玲美ちゃんの烏丸キチっぷりも今回よく見えたが、どんなにぬいぐるみを与えても、師匠の心と体は『寝相を知ってる女』のものなんだよ。玲美ちゃん…。
オタクのキモい邪推はさておき、響ちゃんの人格と歴史を描くエピソードとして今回仕上がりが良かったので、玲美ちゃん個別回も楽しみになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
『あのメイドさんなんなの…』とか、気になるポイントはたっぷりあるからな。
烏丸キチになった理由、相当濃いのがお出汁されそうだなぁ…楽しみだ。
かくして全力疾走でテンポを戻し、師匠のちょっとお茶目な激励も受け取り、三人娘は無事に仮免ゲット!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
これがゴールではなくあくまでスタートだから、今回試験自体を書かず、その前と後ろを切り取ってきたのかな、とも感じた。
何かを成し遂げる手応えは大事に、それ自体を目的にしないように。
そういう視線が、少女たちの夢を追う物語にしっかり宿ってるのは、凄く良いことだと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
響ちゃんが親元から離れても、想いは確かに繋がってて、それが彼女の強さを支えてる描写も、大変に太かった。
ソニアちゃんのおばあちゃん登場含め、キャラの足元をがっちり固める回だったな。
頭グルグルになるほどの努力と気合を重ねて、夢への第一歩を踏み出した少女たちに見える景色も、免許取得前とは変わってくると思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月19日
そんな風に移りゆくものを、どう描いていくか。
この作品の豊かな筆を示してくれそうで、次回も大変楽しみです。