BIRDIE WING -Golf Girls' Story-を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
裏社会のツテを頼り、葵との再戦のために選手権へと踏み込んだイヴ。
相手の心を正面から折る真っ直ぐな打撃は、むしろ無邪気な暴君を強く焦がす。
離れてなお強敵(こいびと)を思う、燃えるような感情。
その決着が、二人の未来を切り拓く!
そんな感じの第一章終結、女と女の巨大感情がフェアウェイに踊るゴルフ青春物語、灼熱の第三話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
ここまでの二話でハッタリに満ちたパワフルな世界観、ゴルフバカが過ぎる真っ直ぐな主人公の魅力を見せた上で、18ホール実力をぶつけ合うどっしりとした展開。
所詮は棒切での珠遊びと、ゴルフとゴルフに魅入られてる自分を蔑んでいたイヴが、持てる全てを動員してライバルと競技に向き合う姿は、シンプルな力強さに満ちていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
ひたむきに一打を打ち込む姿には、様々な存在が目を奪われる引力、主役に必要な説得力がしっかりある。
これを引き出し、また追いすがり思いをぶつけ合う葵も、天真爛漫な魅力と不思議な凄みを弱めることなく、決戦を次の舞台へと繋げていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
出会ってしまった宿命のライバルたちが、一つの決着を総力上げて競い合うだけで終わらず、さらなる舞台に向けて飛翔する広がりも、しっかり在る第三話。
イヴの蒼いドライバーショットのように、高く心地よく飛んだ物語は新たなステージ…雷鳳学園へと繋がっていく感じだろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
まさか学園モノにシフトするとは思っていなかったが、破天荒な型破り感が魅力のこのお話、なかなか面白い不意打ちであった。
さてどうなるか…大変楽しみである。
開幕暗黒街の大物に顔を繋いで、世界選手権の舞台に裏路地のギャンブラーが乗り込む無茶苦茶を成立させるわけだが、やっぱこのトンチキな破天荒さが勢いあって面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
面白くもね~常識を全力で蹴り飛ばし、今一番アツくて面白い展開を問答無用で引き寄せてくるパワーは、作品を強く躍動させている。
同時に18ホールを張り詰めた精神で回っていく、長丁場のマインドゲームとしてゴルフを描き、相手を飲み込み圧倒するイヴの強さに説得力を持たせているのは良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
個別のショットやキャラ立てに、ケレンに満ちた嘘があっても、心のせめぎ合いに競技の芯を見出し、そこに主役の強さを持ってくる。
そういう嘘の作り方がバランス良くて、大法螺を壮快に、手に汗握り前のめりに見られる理由なのかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
イヴも葵も”ゴルフ”が本当に好きで、ただただ真っ直ぐ全てを捧げている気持ちの良いバカなのと、強く繋がってる土台だと思う。
主題に選んだものは、世界で最高なんだと書いて欲しいわけよ。
裏稼業で無敵を誇りつつ、どこか煮え切らない燻りを抱えてきたイヴが、葵に追いつき並ぶべく全てのクラブを使い、自分を捧げて対等のステージにたとうとあがいてる姿が、とても魅力的だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
そうさせる葵の凄みと魅力も、ドラマの中、飛び交うショットを通じてよく感じられた。
この二人の存在質量は強力な引力を生み、雨音やらローズやらエレーヌお嬢様やら、色んな連中がそれぞれの立ち位置から、強い視線を送ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
再登場を待ってたエレーヌお嬢様が、こっちの期待通りイヴに精神クチャクチャにされてるのマジ最高で、今後もメチャクチャにされて欲しい。
でも葵とイヴは二人だけの世界に強く没入し、同じラウンジを回らないからこそ、遠距離恋愛にも似た熱量でスコアを伝えあい、一打に思いを載せていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
汗臭い競技描写の中に、非常にロマンティックな瞬間が巧く差し込まれていて、どこか甘い芳香が漂っていたのは、大変に良かった。
熱い想いがすれ違いながら通じ合う、今回の18ホール。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
これは前回生まれた因縁が一つの決着を迎えると同時に、『この二人が同じ組で回ったら、一体どうなっちまうんだ…』という期待を次回以降に引き継ぐ、とても良い話運びだと思う。
離れてるからこそ遠くに相手を求める純情も、よく書けてたし。
常勝不敗のギャンブラーとして、プレイで相手の心を折っていくイヴのスタイル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
それを唯一真正面から受け止められる、葵の天真。
二人が歯牙にもかけない他の参加者を薪にして、お互いがお互いでなければいけない強い運命が、そこに込められた思いが、メラメラと燃えていく。
そしてお互いの理想を体現する相手を真っ直ぐ見据えることで、二人が求める”ゴルフ”とはどんなものなのか、爽やかに浮かび上がっても来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
譲ることの出来ない己を強く乗せた、決意の一打。
その衝撃をむしろほほえみながら受け止め、恋文を綴るようにクラブを振り抜く。
その時女達がどんな顔をしているかを、気持ちよく書いてくれるエピソードでとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
ゴルフが在るから二人は出会えたし、真実己であるために不可欠なたった一人と、競い合い解り合うことが出来る。
こういう形で作品の主題が値段を上げるのは、見ていてとても気持ちがいい。
この特別感は2話続けて1ホールマッチだけを書いてきたお話が、スコアを積み重ね心を試される”本番”に移ったこと…そこにストリートの野良犬がようやく上がり込んだことと、強く響き合っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
己を揺るがすことなく、好敵手の一手を見据えながら、長い道のりを一歩ずつ進んでいく。
その厳しさと面白さが、コースの外にいる連中の描写含めてしっかり描かれていたのが、第一章完結に相応しい満足感を生み出していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
僕はイヴへの好感と期待で作品に前のめりになったので、今回しっかり装いを整え、オフィシャルな勝負に挑む彼女を見れて、凄く嬉しかった。
はじめて対等なライバルを意識し、長い旅路を自分でバッグ担いで歩くイヴが、終わって「疲れた…」と言ってるのが、僕は凄く好きで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
それは燻っていた才能と思いを、ようやく燃やせたからこそ生まれる、宝石のような疲労なのだ。
野良犬にそう思わせる輝きが、葵と”ゴルフ”にはある。
葵もまた、ただゴルフを楽しんでいるだけなのに相手が潰れてしまう状況を超えて、ようやく競い合える相手を見つけ、祈るような一打を打ち込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
これが最高の結末にならず、悪魔が微笑む因縁を更に生み出す所も、ロマンティックでいい。
二人のゴルフは、まだまだ続くのだ。
あと雨音さんが相変わらずのいいキャラしてて、二人の天才が出来ないリアクションをしっかり担当して、イヴの凄み、葵の天真を巧く引き出してもいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
その才に惚れ込み隣に立つ女を、最高に輝かせるのが自分じゃないのに複雑な思いがありつつ、運命の引力を否定はできない。
美味しいよなーあの位置…
あとローズさんが第二の盤外解説役兼スポンサーとして、いい具合に脇固めてもくれてた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
今後イヴが表舞台に飛び出していっても、闇ゴルフのトンチキな魅力は無くなってほしくないので、面白非合法担当として存在感をアピールして欲しい。
オモシロすぎるもんなー、闇ゴルフ…。
そんな激戦を海の向こうで見守るライバルたちも、いい塩梅に次回以降への導線引いてたが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
イヴの師匠がシャアで、葵の顧問がアムロなの、BNPのコンテンツ力をぶん回した悪ふざけ感満載で、今後どう活きるか楽しみである。
姫川みずほお姉さまが、低いタイプの田村さんでマジ最高だし。
というわけで、大変素晴らしい一つの決着であり、序章の終わりでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
お互いを運命の相手と見初め、ゴルフで競い合い解り合っていく二人の熱量が、作品全体への信頼感をしっかり高め、楽しませてくれました。
いいアニメだなーコレ…主役二人の引力に、素直に体重預けれるわ。
次回も楽しみですね。
追記 ここを閉鎖系にしたまま感情を掻き立てていくと、個人的に受け入れがたいガスが出てて作品を堪能できなくなっていくので、狭い熱さと広い爽やかさを両方切り取って一回目のピークを書ききったの、大変ありがたい。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
タイトル通り葵とイヴの視界にはお互いしか入ってない”二人だけの試合”なんだけども、そのひたむきさが強い輝きを生み、色んな女達がそこに引き寄せられてる”外側”の書き方が、風通し良くて好きだった。
お互いの視野角には関係なく、ひたむきに打ち合う姿は視線を奪い、感情を掻き立てる。
そういう無意識の引力が二人のプレイから生まれてると示すのは、”二人だけの試合”が閉じて狭いものではないと示すためにも、スケールデカい才の描写としても、とても大事だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
否応なく心を震わせる、存在質量の大きなプレイは界隈を揺るがし、色んな人を巻き込んでいく。
その結果壊れるものもいるし、武者震いとともに奮い立つ強者もいるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年4月20日
あくまで狭いからこそ熱い”二人の試合”を描きつつ、その外側に在るものにどんな波紋が広がっているか、ちゃんと描いたのがこの第三話、爽やかに見れた大きな理由だと思った。