イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 22/07/22 TNX『War After War』

昨日は中野くんRLで、オリジナルシナリオを遊んできました。分割セッションの後半ッ!

 

シナリオタイトル:War After War システム:NOVA-X RL:中野くん

ジニアさん:”ゴーストシューター”ジョン・フィクション:53才男性:カゲムシャ◎トーキー=トーキー● 表舞台に立たず、誰かの顔を借りて真実を伝える、亡霊めいた生き様のトーキー。親友の罪を被って以来日陰を歩いているが、その境遇に屈さない芯の強さと、人生の陰りを知るが故の微かな優しさを併せ持つ。
紅河くん:”太刀風”ジール・ステッドブレイド:41才男性:アラシ◎●カゼ=カゼ カスタムウォーカー”ゲイル”を駆る、戦場の生ける伝説。鉄火場を求めてニューロエイジを渡り歩く、自由奔放な子供めいた精神性と、戦場のリアルをまるごと飲み込み堕ちない度量を有する。
コバヤシ:”世界一の愚か者(フール・オン・ザ・ヒル)”アリシア・ラトウィッジ:19才女性:カブキ◎●エグゼク、ハイランダー ニューロエイジの音楽業界を革新し続ける、世界で一番有名なティーンエイジャー。音楽を通じた産業社会構造の革命を目指し、戦地に降り立つ。

こんな三人がプロジェクトを組み上げ、戦争が終わった後の戦争に挑みました。大変楽しかったです。
普通”戦争シナリオ”というとドンパチやってる真っ最中をネタにすると思いますが、このシナリオはそれが一段落した後乱れきった社会、荒廃した人心、打ち砕かれた国土を作り直し、未来をどう掴み取るかという、概念戦系シナリオになっております。
自然、経済や社会システム、インフラ、さまざまな観念などを扱うことになって、ここらを触るルールが多いNOVAとの相性は抜群。
地獄めいた悲劇がありふれているニューロエイジだからこその生っぽさで、人一人の手ではどうにもならない大きなものにそれでも立ち向かい、諦めを踏破して希望を掴み取る物語を、皆で作り上げていきました。

ともすれば作業的になってしまうFS判定をとても上手く使っていて、自分たちが国を動かし人を変えている実感が確かに生まれてました。
オフィシャルなルールを最高の素材として、シナリオの中で活かしててたのは最高。
データ的な裏打ちがある判定を重ねていくことで、普通じゃありえない大きな変化の震源地になっている面白さ、自分が出したカードが人々を不幸から守り、幸福を増やしている実感がモリッと高まって、凄くNOVAっぽい体験ができました。
判定が細分化して面倒くさいからのこそ面白さとか、組み合わせが生み出す表現力と想像力とか、忘れかけていたものがギュンギュン蘇る仕上がりで、楽しいと同時にありがたかった。
こういう凝ったことが出来るのはNOVAの強みだよな~と、シネマティックアーバンアクションの本懐に立ち戻るプレイ体験が出来て、凄く新鮮な気持ちでアクトを楽しむことが出来ました。

ロールの方は相当な古強者が肩を並べ、お互いのキャストの顔をしっかり見ながらトスを出し合いネタをぶつけ合い、大変スウィングしたセッションが生まれました。うめー奴はやっぱうめーな。
赤血球の代わりにNOVAが血管に流れてるようなメンツなので、NOVAの一番楽しい所をドンドコロールに混ぜて、煮えたりコミカルに魅せたり、緩急が良くついて相手をしっかり見据えたプレイがたっぷり楽しめました。凄く贅沢なセッションだったね。
RLも前に出すぎず後ろに引きすぎず、自分の考えたシナリオの楽しさと、今まさに生まれつつある生の面白さ両方を大事にしながら、PLに寄り添いあるいは問いを叩きつけ、”私達の物語”が心底面白くなるよう、元気よく誠実にマスタリングしてくれました。
全身の毛穴からやる気がみなぎり、『俺はお前らと共にいる、今この時間を最高に楽しんでるぜ!』っていうメッセージがプレイから立ち上ってくると、心拍数と血圧が爆裂した状態でゲームできて、大変嬉しい。
この”楽しいビーム”を強く出して的確に当てるのは半分以上技術なので、上手いプレイヤーは巧いし凄いなぁ、という気持ちが強くなった。

結構特殊な構造をしたシナリオなのですが、それが新しいことを思いついた自己満足で終わらず、ゲーム的にスマートな処理をともない、このアクトだけの楽しさが最大限加速するよう工夫されていたのも、とても良かったです。
僕らが挑む国とか社会とか、そういうあんまりにも大きなモノにどう立ち向かうのか、ともすれば空回りしてしまいそうなネタをしっかりグリップできるよう、このシナリオの何が楽しいか伝える努力が随所に見えて、とてもありがたい気持ちになりました。
やっぱこういう、やる気と工夫を肌で感じられるシナリオを体験できると、『TRPGをやってるな~~~』って気持ちになるね。ありがたい。

というわけで、大変楽しいセッションとなりました。同卓していただいた方、ありがとうございました。