プロセカイベスト””No Seek No Find”を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
新しいライブハウスで、手痛い洗礼を受けたレオニと咲希。
寂しさを抱えた人にも届く音楽とは、一体何処から生まれてくるのか…というお話。
天使に思えるピカピカ少女が、己の秘めたる影と向き合って創作者としての階段をのぼるエピソードとなった。最高
書かれてみりゃ納得で、あんだけ辛い体験をしてどす黒いものを抱え込まないなんて、天使ならざる人間ならば不可能である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
咲希は『皆が好きでいてくれる天馬咲希』でい続けるために、自分の中の暗い感情を忘れていた。
忘れなければ、生きていけなかったのだ。
『ニーゴかよ…』と言いたくもなる暗めの客層に暗めの展開であるけども、そもそもレオニはすれ違いの果てに一度ぶっ壊れた自分たちを取り戻した、クラめの青春ユニットである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
一切陰りのないアオハルど真ん中というには、各キャラ色んな負の側面が、長い影を伸ばしてる。
それこそが物語とキャラクターに彫りの深い陰影を生むのであり、いつでも明るい咲希ちゃんが自分のハラワタから叫びを絞り出す今回のイベストは、彼女とニーゴに新たな魅力を加える、とても大事なお話だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
太陽のように笑ってる彼女だって、世界のすべてを呪った日があった。
それでも同じ空を見てくれる仲間とともに、うつむくのではなく顔を上げることを選び、病を超えて今を掴んだからこそ、現在の天馬咲希がいるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
薄暗い過去を直視し、新たな表現を手に入れた咲希を仲間は寿ぐが、それまで生み出したライトでポップな表現も、同じように大事にしたいと伝える。
レオニが運命共同体である以上、咲希の曲はいつでもレオニの曲だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
陰気なライブハウスでアウェーの洗礼を受けたことも、それを真摯に受け止めて表現に苦しんで生まれた曲も、それ以前にファンを生み出したこれまでのレオニも、何もかも嘘じゃない。
そういう視線が、志歩中心に強くあったのは良かった
手痛い挫折とたくましい奮起を描く今回、咲希がどんな人物であり、どうやって創作者になっていくかは粘り腰、どっしり分厚く描かれていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
探れども探れども答えが見つからないもどかしさと、掴みかけた正解を前に止まってなどいられない高揚。
自分の感覚をより真実にするために、必要な技術と洞察。
なんとはなしに表面だけなぞって、人生に行き場のない連中に突き刺さらない曲を仕上げちまった経験含め、己の思いを曲にして観客に問うために必要なものを、一個ずつ追いかけていくような話だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
こういう泥臭い粘り強さが、天馬咲希にもあると描けたのは、なんか凄く良かったな。
咲希ちゃんって運命に殺されないためにも、大事な人を悲しませないためにも、自分に笑顔であることを課してる子で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
その優しさと強さがレオニがもう一度同じ空を一緒に見上げる契機にもなったんだけど、人間である以上それだけが彼女の全部じゃない。
そういう辛さを知ってるからこそ、ギリギリまで自分を追い込んで諦めない強さが腹の底から湧いてもくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
これまでの彼女には、どことなくツルンとした優等生の顔が目立ったけども、その奥にあるものをしっかり暴けるエピソードだったと思う。
天使だって、心の底には獣を飼うんだなぁ…。
ユニストだと咲希に救われる形になってた一歌が、気づかないまま何気なく彼女の絶望に手を差し伸べ、かなりギリギリのポイントでその魂を導いていたのだと解る描写も、スゲェグッと来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
人間である以上出来ないことも辛いことも、それぞれ沢山にあって。
それに押しつぶされそうな時、お互い手を引っ張って空を見上げるお互い様で、少女たちは繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
あるいは一度押しつぶされた後も、淡い夢を諦めきれず土を掴んで立ち上がれるのは、仲間がいればこそなのかもしれない。
…ここら辺も今回、ちょいニーゴっぽいな。
”雨上がりの一番星”では、置き去りにされたくない一心で無茶をしてぶっ倒れた咲希だが、今回はただただ表現に向き合い、新たな己を掴むべく限界を越えようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
仲間と再動させた青春は彼女をしっかり鍛えていて、お夜食と優しい言葉に支えられて、しっかり曲を作り切る。
それをレオニが一瞬の躊躇いもなく『かっこいい』というのが、僕は凄く嬉しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
これまで天馬咲希を形容する言葉は、『かわいい』だったと思う。
でも封じていた自分の中の泥をあえて啜り、歌が刺さらなかった客と同じ目線に潜って戦った結果、彼女は『かっこよく』なる。
あるいは柔らかな態度の奥に燃える魂を秘め、一度決めたら一直線の情熱は、ずっと咲希の美質だったのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
そういう強さがなければ、長い闘病を耐えきることは難しかっただろう。
元々『かっこよかった』咲希が、そういう存在として羽化するエピソード…でもあったか。
今回の苦吟は天馬咲希の眩さから縁遠く見える、陰気で居場所のない、だからこそ自分だけの曲に救いを求めてる連中と同じものが、自分にもあるのだと見つける話でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
『ニーゴでも聞いてろ陰キャ共!』と跳ね除けることも出来たはず(実際、志歩はそういう提案してる)だが、咲希は退かない。
そこには自分に刺さる曲を生み出した朔が、全く己と己の曲を見てくれないという無念…あるいは彼女が見ている景色を見てみたいという、感情のうねりがあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
会話のデッドボールしか投げられないドヤバ人間として、颯爽デビューを果たしたAnemoneの朔。
いやはや、バチバチしてきたなぁ…。
ホントのことしか言えない朔は、薄暗い客層になぜレオニが刺さらなかったか、その現状を的確に言語化する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
青春ガールズバンドという形にまとまって、表層だけで奥行きがない。
その言葉ははレオニの抱えた暗い側面が創作の糧になり、新たな飛躍を果たすための起爆剤となる。
人の暗い感情に寄り添い、それを肯定した上でほのかな明かりを差し出す朔は、今のレオニに足りない影そのものなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
星空をトーテムにするLeo/needに対し、明かりのない新月を意味する”朔”だもんな。
しかしその暗さが必要な連中も、世の中にはいる。筋少とか森田童子とか聞きまくるタイプー!
朔の言動には悪意と配慮がなく、ただただ剥き出しのナイフのごとく素直だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
そういう存在に、そういうバンドとして写ってしまっているのなら、それはある種の真実なのだろう。
だからこそ、あのライブで客に刺さらなかった。
いつもの曲、いつものレオニじゃダメなタイミングが来たのだ。
そこから自分たちを一段階高みへ…あるいは深みへ押し出せたのだと証明するのは、言葉ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
バンドなんだから、曲で全部を語らせてもらう。
志歩ちゃんが怒りを込め、今やって欲しいこと全部ぶっこんで次回に引いたのは最高。バチバチしてきたなぁ…。
闘病の闇から、一歌と同じ星を見上げてなんとか立ち上がった経験が、生んだ新しい曲。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
そこに宿る暗さは、陽中の陰として”今までのレオニ”に新たな陰影を付け加え、明るい曲に少しの寂しさと魅力を生み出すだろう。
創作者として、咲希が自分の限界に挑み、勝ちきって作った新曲。
それは行き場のない奴らに向けた新たな挑戦であると同時に、今まで作り上げてきた”レオニらしさ”を更に強くしていく、新たな色になると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
こういう形で人生の陰りに向き合う話を投げかけてきたのは、創作論のど真ん中にずっしり向き合ってる感じがして、凄く好き。
自分の中にあるドス黒いブラックホールを思い出して、その引力を強く浴びながらも、引きずられず力強く立ち上がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
そういう血みどろのタフネスとして、天馬咲希生来の”明るさ”が彫り込まれた、凄く良いエピソードでした。
こういう形で、光があたってなかった部分を魅せてくれるのは最高。
作曲担当である咲希はバンドのバイタルパートを担ってもいるので、彼女が今回一皮むけたことで、レオニが躍進する足場を整えてもいるんよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
楽器を持つことから始まり、バンド結成、マネジメントに創作と、音楽を仕事にするまでの一歩ずつをジワジワ書いてるのは、レオニの味だなーと思う。
”Live with memories”で生み出した曲が、唯一朔に刺さっていた描写からしても、レオニは観客の顔を、そこに映る自分を深く深く見つめることで、いい曲を作れる集団なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
他人を知ること、自分を探す青春がそのまま、バンド活動を高みに引っ張り上げていく。
体外的なサクセスと、内面的な成長が『客と自分たちの顔を見た曲作り』を通じて連動する構造が、だんだん鮮明になってきた感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
こういう形で、『レオニってこういうバンド』てのが具体的に描かれていくと、バンドの顔がよりハッキリしてきて、個性と魅力が強くなるね。
んで、そういう色々悩み多い内面が曲に乗っかりきらなくて、朔に超ナメられてる現状なのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
言われっぱなしでなく『ぶっ飛ばすぞてめー(曲で)!』と強くキレたのは、そのタンカをどう形にして朔に”勝つ”のか、とてもワクワクさせてくれる。よう言うたで志歩ちゃん!!
嘘がつけない朔にレオニを理解らせる挑戦は、今回と同じように苦しく難しい闘いになると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
しかしその泥臭い奮戦こそが、彼女たちがもっと自分らしく、より善くなれる最短の道。
なら奔るしかないから、咲希は今回無茶をした。頑張った。結果を出して、自分と世界に勝った。
それはやっぱり、『かっこいい』なぁと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
咲希ちゃんがかっこいい事を教えてくれる話をしてくれて、とても嬉しかったです。
プロセカのストーリーテリングも、こういう薄暗い裏拍へ恐れず踏み込むタイミングなんだなぁ、などと思いつつ、次回がとても楽しみです。
バチバチしろッ!!
追記 ニーゴはこの引力にズブズブに引きずり込まれて、今まさに地獄沼から這い上がらんとスクラム組んで青春闘争の真っ最中である。色んなユニット、色んな人間、色んな音楽と人生、と。
しかし咲希ちゃんがベッドで感じた怒りと恨みを忘れてたの、そうしなきゃ天使でいられなかった弱さと、それでも天使でいたかった強さ両方がどす黒く燃えてて最高。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
負の感情を忘却・封印するって相当のことで、そんだけホントの気持ちだったんだと思う。
そういうモノを、忘れていた。
新曲づくりは、そういう天馬咲希のカケラを取り戻す旅でもあったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
暗いものを取り戻すと、もっと明るく、色んな人に思いを届けられる天馬咲希になっていく所に、彼女の天分もまた在る。
心の重力に押しつぶされず空を見上げられるの、自覚してないだろうけどメッチャ強いよな。
しかしそれも、一人だったらどうなってたか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
運命に翻弄されてほつれかけた縁の糸だが、諦めず微力ながら手繰り寄せていたことが、知らずより善い未来を引き寄せてもいた。
そういう不思議な因縁、それでなんとか立ってる人の魂を確認する意味でも、味わい深いお話だった。
追記 時間軸を遡ったり、忘れていた自分に出会ったり、デカくないけど確かな変化がある話をして、物語的リソースを枯渇させないように、同じ話で足踏みしてる感じが出ないように、物語全体をマネジメントし続けてる手腕が、実はプロセカで一番凄くて好きな部分である。
プロセカ追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
全体的なクラさにニーゴの気配が在る今回のイベストだが、ガールズバンドという枠に人間ハメて売ろうとするヤバさはモモジャン結成以前のアイドルたちに、朔とのバチバチ感はビビバスに、それぞれ通じるものがあって、各ユニットの”らしさ”を取り込んできた感じがあった。
混合イベで交流を深めたり、物語の蓄積に従って人格が育ったりして、各ユニット各キャラの”らしさ”も豊かに変化してきてるタイミングだから、こういう風に”らしくないらしさ”が描かれると、個人的な嗜好に噛み合って嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
”らしさ”は”らしくないこと”をする時、一番輝くと思うので。
各ユニットの色って見えてるものは別に専売特許ではなくて、人間が普遍的に持ってる多彩な特徴なのだから、色んなキャラが他のキャラ”らしい”ことどんどんしていいと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
それがブレになる段階は、流石に二年物語アンできてるから過ぎてるでしょ。
ここら辺、流動する人格の話が好きてのもあるが。
志歩が明言してたけど、新しい可能性を見つけ(あるいは忘れていたものを思い出し)たとしても、今まで必死に積み上げてきた”らしさ”が消えるわけじゃなくて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
居場所のねぇ奴らに向けた暗い詩が作れるようになっても、明るく前向きだった今までのレオニと、それを生み出してきた咲希の曲は消えない。
むしろ新しい色は表現の横幅、より深く色んな人に届く強さを磨き上げて、レオニが”プロ”になるうえで大事な武器にもなるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
そういう形で、封じていたものを思い出し、新しい自分を増やしていくお話をしっかり語れたの、俺は凄い良いことだし、意味もあると感じた。
追記 人間、自分が見たいと思うものを物語の中に見出すのだ。様々な視点を否定しないよう、色々クスグリを混ぜて話編んでる所も好きだよ。
あと感想を探ると”天馬兄妹”つう視点でこのイベスト読まれてる方が結構いて、そこは自分にはない観点でとても面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月22日
観察者の興味と嗜好に染まったフィルターで、見えるものは違うけど,いろんな視点から何かを得れるお話になってるのは、俺凄く良いなと思うのね。”Colorful”で。