シャインポストを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
聖舞理王エピ後編! というわけで、第4話における杏夏と同じ感じで内面を掘り下げ、挫折と突破を描き、メンバーの覚醒がTiNgS全体の躍進に繋がる…というお話。
夏吉さんの歌唱力を最大限活かした、期待されてないマスコットの覚醒が、見事に刺さる回だった。
理王のうぜー無敵キャラが”造り”なのは、個別エピに入る前からバレバレだったわけで、ふせられていたものが顕になるカタルシスは正直そんなに大きくない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
ただ、事ここに及んで自罰と逃げグセに塗れ、その癖自分こそが誰かを助けたいエゴイズムが見えたのは、なんか凄く良かった。
理王さまめちゃくちゃいい子なんだけど、できない自分を直視して現状を変えはしないし、『誰かの助けになりたい!』と願っても、その主体はあくまで自分でいたい子でもあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
エゴを捨て去った献身とか、虚心坦懐に果たすべきことを見つめる成熟とかからは、結構遠い場所にいる。
その物わかりの悪い未成熟こそが彼女の現在地であり、今回の成功体験を経て変わっていく部分でもあろうし、早々簡単には揺るがない人格の芯でもあるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
春の透明過ぎる不気味さ、杏夏の自分を譲れない”いい性格”と合わせて、このお話が人間を描く筆には、奇妙な歪さがある。
そのザラつきが、見てる側の興味を引っ掛ける足場にもなってくれていて、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
生臭い人間味…ともまた違う、すごく綺麗なものと、ギラギラ眩しいものとの同居が、夢売稼業である”アイドル”を描く中で、なかなか独自でなおかつ真っ直ぐな語り口に繋がってる印象だ。
長めの回想シーンで語られる理王様の内面は、とにかくネガティブで後ろむき、その癖開き直ることが出来ない湿り気に満ちている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
TiNgS全員が夢を目指す特異点となった、第1話の螢ライブ。
皆”絶対アイドル”の輝きに呪われて、過酷な憧れへと身を投じていく。
杏夏と同じく、理想と現実のギャップにズタズタに引き裂かれながら、それでもファンに報い夢を守るために作り上げた、強くて自信満々な”理王様”という虚像。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
これが弱さを認め素直になる足かせとなり、嘘に引剥られて足踏みするのも面白い。
都合のいい嘘は、気づけば制御不能な枷になる時がある。
今回理王で描かれたままならなさは、今後TiNgSより売れてるアイドルを描く時、また顔を出すと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
このお話、金色の輝くかけがえのない嘘を描くお話だからねぇ…。
『期待してるよー!』という声かけが、何も出来ないマスコットへの諦めを孕んだお世辞であると、残酷に切り取る眼差し。
それを跳ね返して、圧倒的な説得力と目新しさで、新規ファンにTiNgSを刺す妙手。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
ダンスメインの元気ユニットが、動きの少ないバラードで魅せるギャップの魅力は、実際ありそう感が凄く出ててよかった。
なんもかんも、夏吉”マシマヒメコ”ゆうこの実力があってやれる演出だなぁ…。
臆病なライオンをこの舞台に引っ張り出すのに、TiNgSの仲間より紅葉の存在感がデカいのも、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
フツーユニットとの絆を全面に押し出し、お互いのキャラ立たせそうなもんだが、その役はゆきもじに譲るんね…。
7話以降、”次なる一手”の焦点がそこだから、か。
第4話と同じく、じっくり攻略対象を観察し、言ってほしかったけど誰も差し出してくれなかった言葉を直輝が告げることで、アイドルは弱い自分を乗り越えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
『ダンスが出来るようにならなきゃ!』と、狭い視野に捕らわれて歌って強さが見えなくなってたのも、過去エピと同じなんだよな。
主役が頑張ってる良い子達なのは前提で、その上で努力の方向を間違え、あるいは後ろめたさに自縄自縛になって前に進めないところを、解放し新しい世界を見せてあげる仕事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
このお話は、そういう存在として”アイドルの異裏方”を捉えている感じがある。
大人、導き手、与える側の存在。
直輝の優位性はとても分厚いが、これをいつ切り崩して、直輝自身の枷とトラウマ、弱さを描くのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
彼の強キャラ力で話が安定している部分もあるので、やるとしたら相当先だろうが、アイドルを成功させる装置から、彼が導き輝かせた”人間”と同じ立場へ、解放して上げて欲しいなと思う。
この物語の基本骨子は凄くオーソドックスで、単独では解決できないジレンマを克服し、より自分らしい自分へと己を解放していく、成長と変化が根っこにある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
キャラエピ前半を悩めるアイドルの内面を語らない”出題編”に当て、後半をこれまで視聴者が受け取ったものを答え合わせする”解決編”とする構図
二回目にしてややダンドリ感が出てきて、もうちょい揺らして基本パターンから外してくれると嬉しい感じだが、アイドルスポ根のど真ん中を歩む足取りには安定感がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
なりたい自分はいつでも遠くて、頑張っても頑張っても届かなくて、でも心から届きたいから立ち止まれない。
そんな痛ましい足踏みを続けるアイドルも、『どーにかならんかな…』と思わされる迷妄を払ってくれる直輝にも、グッと好感度が高まる作りだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
センターに貪欲な姿勢を見せたり、トッカさんを愛の弾丸で失神KOさせてたり。
杏夏の成長が見えるのも、手応えあって良い。
期待されないマスコットの立場を実力で返上し、センターの重責をやり遂げた理王は、子供のように泣きじゃくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
それは『いつでも強く、自信満々でいなきゃいけない!』という鎧で自分を守り、また縛られていた彼女が、ファンの前、仲間とのステージでようやく素顔を出せた瞬間だ。
《》付きの《褒められたい》は、”褒められたくない”が杏夏の真実だ、ということを意味しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
自分を満たすために褒められるよりも、誰かの役に立って、みんなの瞳を輝かせて、それが他でもない聖舞理王であって欲しいという、博愛とエゴイズムの入り混じった真実が、あの幼く脆く気高い子にはある。
強がりと逃げぐせで自分を守り、健気で熱い魂をファンにも、仲間にも見せれなかった(が、親しい人にはバレバレだった)理王が、何の覆いもない自分をさらけ出せた事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
それは彼女が、憧れのペルソナとして選んだ『いつでも自信満々な自分』に近づく、第一歩なんだと思う。
ありのまま弱さを見つめ、それでも自分にある強さを探り当てて、一心不乱にそれを差し出せば、確かな手応えが形になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
紅葉と直輝に助けられ、素の自分で勝負して勝てた体験は、あの超ネガティブな子が自分を好きになって、色んな人を笑顔にするための第一歩として、凄く大事なことだと思う。
過度に自分を責めて、そうやって自罰的であることである意味楽になっちゃってる理王様の在り方、生々しくダメで見てらんなかったからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
そこが変わっていって、”造り”でしかなかった獅子のペルソナが本物になっていくと、アイドルとしても人間としても、実りのある物語が生まれると思う。
そんな予感を宿しつつ、TiNgS躍進の布石をまた一つ打って次回に続く!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月16日
てっきり理王の強みは”ほつれ”だと思ったが読み違えたなー…今後回収する要素かな。
次回もすごく楽しみなんだが、制作体制に乱れアリ…と。
凄く好きなアニメになってくれたので、最後まで見せてくれることを願っています!