風都探偵 第1話~第3話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
かつて放送されていた平成仮面ライダー第11作めのアニメスピンオフ…ということだが、当方本編未視聴、仮面ライダー経験ほぼ無しという立ち位置。
しかしデザインやアクション、世界設定の牽引力が強く、楽しく見ることが出来た。
全体的な雰囲気としては、主人公の私室にもポスターが飾ってあるフィリップ・マーロウもの…ぁあるいは”探偵物語””探偵はBARにいる””私立探偵 濱マイク”などの、ややコミカルなハードボイルドを下敷きにしている印象だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
風都という街自体がキャラ性を帯びてるのは、エルロイや”バットマン”か。
ライダーのことはさっぱり分かんないが、コッチならそれなりに分解酵素があるので、足場はココにおいてまず見てみることにする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
ヴィジュアルを生かした雰囲気作り、全体的に重量と存在感を感じる芝居の付け方が上手くサポートしてくれて、説明をすっ飛ばす展開ながら置いてけぼり感は薄い。
というか風都探偵のFirst Caseとして、この三話はよくまとまっているし食べやすい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
異能の力を与えるメモリが蔓延し、繁栄と日常の裏側に危険が潜む街を、それでも愛する半人前の探偵。
彼の事務所に舞い込む不思議な事件と、奇妙で楽しい仲間たち。
新しく動き出す因縁と、いくつかの謎。
『こういう話』に必要なパーツは全部揃っているし、そこに磨きをかけてオリジナルな魅力も出ている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
まつげバチバチで美麗なキャラデザが、上手く風都からホコリ臭さを抜いていて、全体的に上品な感じがあるのが良い。
目の光らせ方が結構独特で、力強さと美麗が同居してる印象。
アバンで示される過去から勝手に推察するに、ワーワーやかましい所長(可愛い)の父親…本物のハードボイルドに街の守護者としての使命を託され、翔太郎くんは宿命の戦いに身を投げたのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
揺るがぬスタイルを持ち、それに殉じることでヒーローとなった男の背中を、ずっと追い続ける青年。
それはもっとフニャフニャで芯がないものかと思っていたが、翔太郎くんはチャーミングでありながら真心があり、ピュアでありながら世界の闇にちゃんと目を向ける、初手からかなり完成度の高い主人公だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
探偵としての日々で、街の暗部をちゃんと知ってる所が良いよね。無邪気な坊やじゃあない。
その上で彼は街と人を愛し、訪れた人にこの街を好きだと思って欲しくて、助けになるべく依頼を受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
これが裏切られて流れる涙には、戦士として激しい戦いを切り抜けた彼の純粋さが上手く宿っていて、一瞬で心を掴まれた。
世慣れた態度を装いつつ、心の中の少年が死んでいない青年に弱い。
彼が惹かれ事件に巻き込まれていく魔女も、エロティックでありながらどこか無邪気な清潔さを宿し、とても良い造形だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
ときめChangの造形がヴィジュアルも中身も魅力的で、彼女が背負う謎を追いかけたくなるし、翔太郎との恋路を見守るたくもなるのはとても良い。
依頼人の嘘の恋が、事件解決後翔太郎を主役に本当のロマンスになっていく転倒とか、気が利いてて良い展開だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
魔女への恋も街への愛も全部ウソだったが、そうして傷ついた心を癒やすかもしれない出会いは、事件の報酬として確かに、探偵に手渡されたわけだ。
メリハリの付いた魅惑のボディに、記憶喪失の無垢なる不安定を抱えたときめは、翔太郎が街の守護者ではなく一青年としての幸福を掴めるか、運命の試金石にもなるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
ハードボイルド物語が追いかける”スタイル”なるものは、必然的に空疎で非人間的だ。残酷でもある。
街を守り、人を護る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
キレイな題目だが、その犠牲となって彼の憧れの人は死んだんだろうし、その背中を追う彼は半人前の人間っぽいコメディを演じつつ、どこか自分を理想の犠牲に追い込んでしまっている危うさを、滲ませているように感じた。
いや、原作全然知らねぇ第一印象だけども。
この空虚さはマーロウ以来大事なもので、都市生活に付きまとう渇きを宿さない探偵には、スタイルの匂いがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
様式としてはそれでいいんだけども、あの純粋さを見てしまうと、ただの青年としてえっちできれいな女の子と幸せになっても欲しくなる。
さて、どう転がっていくか。
こんなヒーロー&ヒロインを柱に、ヴィクトリア朝のレディみたいに華麗に失神キメる頭脳担当の相棒とか、ワーワーやかましく可愛い所長とか、周囲の人達も魅力的だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
所長に翔太郎くんとは別の配偶者がいて、色恋とは違う縁で事務所の仲間が繋がっているの、かなり好きな描写だな…。
”W”のタイトル通り、二人で一つの仮面ライダーは外見上のケレンも効いてるし、頭脳派と感情派、正反対だからこそ補い合えるバディの器として、凄くいい感じだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
頭脳担当フィリップが頭キレるのは当然として、翔太郎くんも結構冷静に状況を推理して、クレバーに立ち回る局面多かったのは好感。
フォームチェンジが色の変化とともに分かりやすく、能力にもメリハリが効いて見せ場が想像しやすいのは、見てて面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
キメ技ぶち込む時、体が真っ二つになってドロップキックしていくの、『え? なにそれ』と『なにそれかっけー!』が同居してて、かなり新鮮な感覚だったな…オモシロッ!
アクションは実写のタメや重量感を意識した独特の味付けで、白兵戦からカーチェイスまで、大変贅沢に魅せてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
打撃に重さがあり、威力をリアルに想像できる感じの殺陣になっていたのは、特撮というベースをアニメにコンバートしたが故の独自性だろうか。
個性的で、とても面白い。
殴り合いしてない時のキザな仕草がいちいちかっこよくて、これも特撮サイドから細かく移入したんだろうなー…と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
原典見てないから精妙なリファレンスは当然出来ないけど、それでもしっかり目配せしてる感じってのは伝わるんだから、不思議なもんよね…。
”ガイアメモリ不法所持”って罪状がしっかり成立してて、超常の力があることを前提に警察組織も対応してるところとかも、独自の食感で楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
異能があって当然の日常物語として、ストリートの生きた匂いが随所に漂ってる話運びが良い噛み合い方をして、街の話として"匂い"あるのは良いね。
この独自性を出すために、風が常に吹く街として風都を描写し、不可視の風を見えやすくするために風車が随所にあるのが、雰囲気あってよかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
Wの基本フォームが、風を力に変えるライダーなのが、風の街全体の守護者であり、そこから力をもらってる感じが強く出てもいる。
風は虚しさやメッセージ、追憶や可能性もイメージさせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
どれもハードボイルド探偵物語とは相性のいい題材で、今後様々な事件を追いかける中で、リリシズムを醸し出してくれると嬉しい。
やっぱハードボイルドには、詩情の湿り気が必要だよ。四辻の魔女には、既にそれがちゃんとある。
というわけで、大変楽しく風都探偵最初の事件を見守ることが出来ました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
色々かっ飛ばして始まったけども、主役とヒロインに強い魅力があり、『俺たちはこういう話をやるんだ!』って主張がブレず届くドラマとヴィジュアルだったので、安心して見れたな。
主役がチャーミングだと、話の馴染みが早い。
翔太郎とときめのDOKI☆DOKI☠同居生活がどうなるかも楽しみだし、裏風都を巡る謎もどんどん掘り下げてられていくだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
自分がどんな作品か、しっかり挨拶をしつつも今後展開する楽しさへの予感を作っていたのは、親切な作りだったと思う。
やっぱ、今後が楽しみになんなきゃね。
まー僕はTRPGユーザーなので、『あ、今のダブルクロスっぽいな…シンドロームはエグザイルだな…』とか『N◎VAで今のセリフはパクろう…』とか思いながら楽しんでました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
メッチャ良いFEARゲーっぽい絵面と展開、キャラ立てと掛け合いが沢山あって、普段食ってるものの味がして安心したよ。
まー僕はTRPGユーザーなので、『あ、今のダブルクロスっぽいな…シンドロームはエグザイルだな…』とか『N◎VAで今のセリフはパクろう…』とか思いながら楽しんでました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
メッチャ良いFEARゲーっぽい絵面と展開、キャラ立てと掛け合いが沢山あって、普段食ってるものの味がして安心したよ。
あ、ガイアメモリ汚染がモロにドラッグ問題の暗喩として機能してて、そっち方面から独自設定を食べて行けたのは非常に良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月23日
やっぱ街を蝕む悪魔の力と、それに立ち向かう正義の青年の取り合わせは、分かり易いし力強い。
今後も変則の麻薬戦争モノとして消化していこう。