シャインポストを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
理王が才能を開花させ、未来の展望が開いたかに見えたTiNgS。
しかし小文字混じりの三人は完成形ではなく、半れていった”I”と”S”を取り戻すべく動き出す。
伊藤紅葉と祇園寺雪音。
TiNgSのライバルを自称する親友は、何を求め離れていったのか!?
そんな感じのアイドル成り上がり伝第四章、ゆきもじ攻略エピソード…と思ってたら、春をぶっ刺す展開である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
主人公の白けた冷たさは確かに気になっていたので、ここで上手くひっくり返して逆手で殴りつけてきたのは、嬉しい裏切りであった。
こういう形で、ダンドリ感崩してくるのは楽しい。
ゆきもじの二人はいかにもラノベっぽい立ち居振る舞いの奥に、TiNgSの苦境に魂入った手助けをしてくれる熱があって、なかなか面白い造形である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
冒頭示される二人だけのロッカールームも、手触りのある温度と湿度が宿って、関係性をよく教えてくれる。
このお話はキャラ造形や話の作りのイカニモなわかり易さと、それを切り崩して生っぽい断面を見せる瞬間のバランスが、独特で面白いと感じている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
いかにもツンデレライバルに見えて、メチャクチャ人情解ってる振る舞いで、ここまで三人を見守り支えてくれた雪音と紅葉は、その代表って感じがある。
なのでTiNgSを”THINGS”に戻そうと、コミカルに距離を詰めてくる今回は結構待ってましたな展開であり、ハラハラ楽しく見守っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
今まで通り奇数回は出題編であり、二人が離れていった理由は明言されない。
しかし健気な嘘をついて、一緒にいたい気持ちを抑え込む光は、直輝の異能でよく見える。
過度のすれ違いはストレスになるけど、相手の本心を無条件で見抜く直輝の”眼”があることで、『やっぱ雪音はいい子なんだな…』と安心できるの、異能設定を活かしてて良いなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
行住坐臥あらゆる瞬間において、大事な仲間を思い、アイドルに本気で、しかし頑なに”敵”でいようと自分を抑え込む。
ドタバタ騒がしい説得攻勢は、そんな雪音の強がりをより際立たせ、今まで僕らが見てきたもの…そこから育まれた好感の裏打ちをしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
ウマ娘でも活用されてた、美少女キャラが『はうあ!!』って画太郎顔する笑いの作り、かなり好きなんだよな…どんどんはうあ顔して欲しい。
造形からすると天然ロリータかと思ってた紅葉が、雪音たんの真実を相棒としてしっかり受け止め、共に修羅の道を行く覚悟を固めてる様子も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
前回の覚醒を受けて、紅葉に素直に教えを請えるようになった理王がいい感じだからこそ、そんな仲間が抱えている荷物は、ずっしり重く感じられる。
お気楽おバカ担当に思える最年少が、相棒の秘めたる決意と心中する覚悟を既に固めていて、本心を押し殺して距離を取ってる様子とか、ビシビシ響くんだよな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
表面的な冷たさの奥に、真摯な優しさがあるのはここまでのお話と、今回の運びからしっかり伝わってくる。
早く五人で仲良くやって欲しいのに、動けない理由がどうやらあるらしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
この雪解けに仮高値で買ったアイスが生きるか!? …という話運びから、追求の穂先がギュンと春の方に向いて、汗をかかない彼女の嘘が突き崩されていく。
頑なに冷たい仮面を被ってた雪音が、崩れる瞬間が良い。
温厚な春も大文字の”THINGS”復活には前のめりで、楽しかった過去を取り戻したいと、かなり熱心に踏み込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
だからこそ、敬愛する仲間に並び立てる自分でいたいとあえて距離を取った雪音の気持ちは、規格外の怪物には通じない。
仲良く楽しく、夢のような時間。
それだけが雪音の求める”アイドル”ではないことは、杏夏に本気で噛みつきに行った熱量を思い出しても納得がいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
一歩引いた俯瞰の距離で、汗をかかずにステージ全体をコントロールし、本気を出せば追い越せる仲間を傷つけないように、自分を抑え込む。
それが、嘘をつかない女唯一の嘘だ。
TiNgSに残った二人が、春がブレーキかけて”付き合ってくれてる”事に気づかず、ある意味ナメられてる事実に傷ついた雪音が、離れることを選んだのは印象的だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
才能に首輪を付けて、みんなと仲良く過ごしていたかった怪物の嘘に、気付いたからこそ追いつきたかった。
本気になって欲しかった。
鎖を引きちぎる実力がない自分も惨めだったろうし、本気を出さず優しいままの春も歯がゆかったろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
身近にいる本物の天才に、焦がれ求めればこそ離れる決意。
これを紅葉と共有して、二人は”敵”をやって来た。
…純愛じゃん。いいよそう言うの、俺大好き。
同時に春も仲間をナメていたわけではなく、怪物なりの悲しみを背負って首輪を付け、朗らかで衝突の少ない関係を護りたかったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
しかしその嘘は、”アイドル”でてっぺん取りたいなら致死性の枷でしかない。
自分の才と欲を抑えて走れるほど、春達が身を置く場所はヌルくない…はずだ。
TiNgSを”THINGS”にすれば課題解決! と最初は思わせておいて、雪音と紅葉が戻れない理由を春が背負った嘘に帰し、変わるべき相手を主役に定める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
完璧すぎるダンス表現をずっと積み重ねて、しっかり彫り込まれたその怪物性を、より善く解き放つには何が足りないのか。
青天国春は、何を隠してるのか。
ここまで春を描く中培われた、よそよそしい遠さ、貼り付けたような優等生な感じを、こういう形で話のテコに使って勢い出してきたのは、大変良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
そこを切り崩せば、確かにTHINGSは化けるという説得力、期待感が作れてるので、サクセス要因としても大事な勝負どころだろう。
次回は雪音の真意、そこに寄り添って共に修羅道を進んだ紅葉の思い…そして自分の中の怪物を殺して”アイドル”やってきた、春の気持ちが描かれるんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
巨大すぎる才能の引力を間近に感じ、それに囚われつつも引きちぎり、並べる自分であろうとした尊さ。
規格外の才が誰かを傷つけることに怯え、当たり前の女の子みたいな幸せを誰より求めて、己を鎖で縛った決意。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
これがぶつかり合う瞬間は、魂の火花がバチバチと散りそうで、次回が大変楽しみだ。
やっぱこのネト付いた感情に踏み込む瞬間が、この作品の醍醐味だと思うな…影と光の書き方が上手い。
追記 華やかなステージは、一皮むけば譲れぬ思いがぶつかり合う鉄火場。その血生臭ささが、アイドルのど真ん中を突っ走る原動力になっていて良い。
シャインポスト追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
美しき怪物に並ぶ自分であるために、あえて離れることを選んだ雪音の魂を一人にしまいと、幼いナリで”敵”演じてる紅葉の侠気が見れたのも、今回いいところだった。
顔で怒って心で泣いて、溢れる仁愛を押し殺して厳しさに身を置く。
ゆきもじ、完全に”侠”の生き様なんだよな…。
俺は素直になってしまっては何かが崩れると、凄く大事なものを抱えてこらえにこらえている存在が凄く好きなので、ゆきもじがそういう人間だと見えたのはメッチャ良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
ハタから見りゃバカみたいな、世界でいちばん大事な矜持。
これを抱え込んでいる奴のドラマは、やっぱり見てて面白い。
いつものパターンならTiNgSの味方に付くマネジが、むしろ”敵”の側に立って春の真実に踏み込んでくるさかしまもまた面白く、本気で頑張る人を高みに立てるためなら残酷すらいとわない直輝の矜持も、この裏切りにギラリと光っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月31日
シャインポスト、行動理念が太いキャラが多いのはありがたい所だ。