※訂正
※訂正
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
感想中、”TINGS”が”THINGS”になっている箇所があります。ここに訂正させていただきます。
※本論
シャインポストを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
五人のTHINGS再結成と、春攻略を同時にこなすエピソード。
二話ごとにキャラ一人に焦点当てて乗り越えていく作りに慣れた所で、ゆきもじ回と思わせて春を攻略対象に据えてくる話運びが、ここで決着。
メイン五人の土台が固まって、残り三回で何書く…サンプラザ成功か、そりゃ
思えば最初から取り繕ったところがあった、嘘つな春の伏せ札が暴かれていく今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
自らの天才で他人を轢き潰す残酷さに、なれることが出来なかった臆病と、それでも”アイドル”から離れられなかった身勝手。
いい塩梅にドス黒いハラワタが見えて、なかなかグッドだ。
蓮ちゃんの涙が螢のステージ以上に強烈な呪いになっていたなら、春はアイドル諦めて、似合わない眼鏡と三つ編みで偽装してた通りの『普通の女の子』やっただろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
THINGSに希望を繋いだということは、他人を踏み潰そうが止まらない夢が、彼女の中に燃えてた結果だ。
その身勝手が良い。
キラキラアイドル物語の外装を突破して、ギラついたエゴが見え隠れするのがこのお話の面白さだと思っているので、春には優しさで才と我を覆うのではなく、もっと開き直って欲しくもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
それが出来ね~から、自分も他人もナメた立ち回りで、グズグズ足踏みしてたんだろうけど。
そこが良いけどね。
怪物的な才の持ち主が、それに自惚れることも首輪をつけることも出来ず、優しい”人間”のままもがいている姿は、なかなかに自分好みだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
どっかプラスティックな味わいが残る、いかにも元気健気な主人公つう第一印象から、いい具合にウェザリングされてきたと思う。
同時にツヤツヤピカピカした優しさは春の本性でもあって、それがそのまま通用しない業と才覚を背負っていることに、自覚が足りない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
そういう嵐に踏みにじられてなお、歯を食いしばって立ち上がる人間への信頼も足らない。
その至らなさを埋めるには、残り三話は少なすぎる…アプリでやる部分かな?
後ろ足で砂かけて、勝手に叩き潰したと思い込んで離れた蓮ちゃんは、HY:RAINの真ん中として一年でのし上がった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
そういうタフさ、敗北から学ぶ弱者の強さを、春は視界に入れていない。
心の底から優しくて、どこまでも傲慢。
彼女を切り取るとき、金ピカの夕景が多いのは納得である。
ぶん回した才能が他人を押しのける痛みは理解できても、それを超えて立ち上がる仲間の可能性は信じきれてない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
これから動き出すTHINGSこそがそういう運命の居場所であって、HY:RAINは間違えてしまった過去でしかない。
春と作者に自覚があろうとなかろうと、そういう描き方に現状なった。
才能ボケが足踏みしている間に、屈辱と憧れを燃料にアイドル街道突っ走った現状トップが、どこかナメられたまま折れ曲がった感情を抱えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
この状況は、HY:RAINを彫り込むのにかなり面白い土台だ。
世間がどれだけもてはやそうが、負け逃げかました春を追い抜いたと納得しなければ”勝ち”ではない
そういうドス黒いマグマが、夢の先で待つ蓮ちゃんに宿ってくれてると、大変いいのだが…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月13日
天才の無自覚な暴虐に踏み潰され、それでもてっぺんに届く芽を出した彼女は、THINGSの遠景に置き去りにするより、グッと踏み込んだ筆致で語って欲しくなるキャラになった。
これもアプリかなぁ…。
かくして二度目の負け逃げカマした春だが、杏夏が良い開き直りを見せ、激追をはじめる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
ここでグダグダされてもイラつくだけなので、傲慢なエゴイストの顔を全面に押し出して、無駄なく全体をまとめに行ってくれたのは有り難い。
面白くない割にヤバい冗談言ってるより、キレてたほうが魅力的な子よね
『ゆきもじ解散! THINGS始動!!』と強権で押し込む身勝手は、もちろん嘘で仮面だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
同時に、杏夏が選んだ本当でもある。
形上は吸収合併だけど、心意気としては春に追いつき本気を出させるゆきもじスタイルに、TとSが合流した形だよな…。
ナメられてる。
その苛立ちが、杏夏の導火線に火を付けた。
信じてもらえない不甲斐なさと同時に、無自覚に他人の尊厳踏んでる春の立ち回りが善くないと感じて、杏はここでせき止めるべく意識して開き直ったんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
いつまでも、出来なかった過去を引きずるのをやめて、前向き有能なエゴイストという輝きを背負うことにしたのだろう。
ここら辺自エピでの直輝との交流、ステージを通じて得た自信が反映された変化で、結構好きな転がし方である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
理王様は根っこがメソメソ女なので、化けるまでまだ時間がかかりそう(そこが可愛い)だが、杏夏は変化の種を育むのが早いね。
嫌われてでも、掴むべき未来へ真っ直ぐ進む。
そんな決意は、他人のアタマを踏んだ自分の痛みで身を縛って、足踏み続けてた春と真逆だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
パフォーマンスで追いつけなくとも、人間としての姿勢、運命への即応力では上回れた…という描き方にもなってて、結構好きだ。
才能無敵な主人公様に、いい瑕疵を付けるエピソードにもなってた。
魅力的な弱点こそが、物語とキャラクターを加速させる燃料だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
杏夏は計算高くて根性悪い部分を、強みに変えて仲間を引っ張った。
完璧すぎる怪物だと描かれてきた春には、無自覚なエゴイズムが張り付いた。
ただ優しいことは、万能の解決策じゃない。
才能の嵐に振り回されて、なお食らいついてくる凡人を前に、春の優しき傲慢は切り崩されていくのだろうか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
強い顔を作ってTHINGS初ステージまで走り切り、逃げも隠れもできない状況に追い込んだ上で、仮面の奥の微笑みを届けた杏夏を描いたことで、変化の萌芽は見えたと思う。
俺は紅葉が春の真実を知って、ナメられてた屈辱より先に孤独の痛みに思いを馳せるのが、すげー好きなんだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
そういう優しさは、もちろん杏夏も持っていたと思う。
持った上で、春をこれ以上孤独にしないために自分達が進むべき最短距離へ、鬼の顔作って飛び込んだ。強引に仲間を引っ張った。
それは春の臆病な優しさよりも、もっと強くて優しいモンだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
そうして仲間に支えられて、だんだん自分の想像よりタフで貪欲な、金色にピカピカした世界が見えてくるのかな、とも思えた。
それは春が規格外の怪物で、その事実を受け入れられない弱い人間だから描けるドラマだろう。
ここら辺、ゆきもじの気高き叛逆にも通じる葛藤であるけども、逃げ出したまま目をそらしてるHY:RAINが春をどう思っているかは、やっぱり気になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
ライバル頑張ってたゆきもじの情念と、どっか通じるものが業界トップ様にあってくれると、俺好みの質量と質感でいい感じなんだが…。
春の説得が直輝に託されるのは既定路線として、これまで見せたような高所から引っ張り上げる形ではなく、自分の失敗を晒しただお願いをする、水平視線の説得になってたのは、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
ゆきもじが人情の地金を見せ、杏夏が良い開き直りをしたことで、少女たちが自発的に動ける体制も整ってきた
このタイミングで、物語的正解を必ず掴む解決者とはちょっとズレた位相へと、我らがマネージャーくんを動かすのは、結構大事かなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
あの人は人間味がないところがセクシーなので、どっか爬虫類的な低体温…そこに熾火のごとく燃える情念は、崩してほしくないけどね。
本気の春に付いていくのが、手一杯な生身の素顔。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
これを客前では隠して、”アイドル”として新たな魅力をしっかり届けるパフォーマンスできていたのは、色々迷った末にたどり着いたTINGSのスタートラインとして、良い説得力だったと思う。
ようやく、本気で嘘をつく商売の入り口に立ったのだ。
客も裏方も共演者も、自分も本気で騙して夢を作る嘘は、作り上げるのがとても難しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
無自覚な傲慢や、目を背けたくなる弱さや、敗残の虚しさに真正面からかぶりついて、人間の本当を見据えた上でなければ、他人に届く輝きなんて生まれやしない。
ここまで9話、それぞれに書かれた迷いと欲望。
その生臭さは、直輝が心から信じサポートする”アイドル”の輝きと不可分な、人間の形だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
ステージから排除される個人的、人間的な汚濁に真っ向向き合ったからこそ、生まれる綺麗な嘘っぱち。
それに呪われたから、少女たちは”アイドル”を目指す。
そういう描き方は、俺は結構好きだ。
春が社長のスカウトを断りきれず、同じ過ちを繰り返してる描写が、第1話で描かれた螢のステージがどんだけの引力を持ち、他人の人生捻じ曲げてるか表してて好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
”アイドル”のど真ん中には、そういう太陽がある。
近づけば燃やされ、大質量が生み出す重力に、否応なく軌道が歪む。
そうやってもつれて絡み合った縁の糸が、一つほぐれて一歩前進…でも、明日も進めるとは限らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月14日
そういう泥臭くも眩いど根性アイドル物語、一つの節目となる五人のステージでした。とても良かったです。
こっから長くはない残り話数で、何を刻んでアニメを閉じるか。
次回も楽しみですね。