ぼっち・ざ・ろっく! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
結束バンド幻の四人目を求め、自意識パンパンのヤバ女奮戦すッ! …という回。
常時限界過ぎてキモいぼっちのモノローグは相変わらず元気だが、同等にヤバい女が対面に回ったことで、なんだかバランスが取れてきた感じもするぞッ!
…いや、良く解んねぇなやっぱ。
コンテ演出が山本ゆうすけ副監督に変わり、第2話までに満ちていたパンパンの圧力がふわっと緩んで、ポップに弾む元気の良さが印象的だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
着せ恋でフラワープリンセス関係の仕事ひとりで引き受けてきた剛腕と、そこはかとなく漂うワンプラの香り。
一年以上経つのに、呪われてるのさ、俺もお前も…。
結構バキバキなレイアウトや場面転換なんかもビシバシ使ってるのに、『オッスオラ”才”です!』という圧力が弱めなのが、作家性の違いってのを感じさせ、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ファスナーやカメラで画面を覆って、グワッと画面を切り替える。
(画像は”ぼっち・ざ・ろっく!”第3話より引用) pic.twitter.com/rJattkJ3W5
アイデアと遊び心が随所に詰まっていて、なおかつそれがザクザク後を引かずに使い倒され、独自の店舗を生み出していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ここら辺の軽やかなステップが、新キャラ登場のエピソードに上手く噛み合って、なかなかいい感じのグルーヴを産んでいた。
Clover Works、若手のアバンギャルド大事にしよるな…。
お話はぼっちの、もう萌えキャラってレベルじゃない珍妙生物っぷりを前面に押し出しながら愉快に転がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
主線溶けまくりのグダグダ生命体は、『表情豊か』ではすまない地底獣人っぷりを存分に発揮。
こんだけ崩しの手数あるの、ホント凄いな…。
(画像は”ぼっち・ざ・ろっく!”第3話より引用) pic.twitter.com/mQwOwgXXPg
ここにネトネト出口のない粘着質な足踏みを続ける限界モノローグが乗っかって、激ヤバ人間の生態が生々しく襲いかかる、大変独特な視聴体験を生み出している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ほんわり緩やかな癒やしの時間も、髪色豊かな萌えキャラコントも、可愛い女の子のピカピカ青春も、ここにはないよ他あたんな…。
そういう平手打ち直前まで、ぼっちのぼっちをグツグツ煮込む作風、嫌いじゃないが胃に重い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
妹ちゃんにすら『クッッッソ面倒くさい』と吐き捨てられる、こじれにこじれたぼっちの自意識は、早々簡単には前向きに転がらず、ジワジワジワジワ、小さな変化を積み上げていく。
そういうスローテンポな物語を選んでいるからこそ、絵と演出をハイテンションに転がして、全体的なムードをポップに保ってもいるんだと思う。これでテンション低く話し転がされたら、食感重たいどころの騒ぎじゃねぇからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
三話見届けると、そこら辺の呼吸もだんだん腹に収まっては来た。
ぼっちの粘着質で軽薄で夢見がちな自意識は、それがロックで炸裂するための火薬庫として個人的にはいい感じで、いつか来るだろう爆発の日を前提に、珍獣ののたくりを楽しく見守ってる部分はある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
蝸牛よりものったりした歩みだが、確かにちょっとずつ前には進んでるしね。
さてそんなギターだけ巧いクソアマが捕まえた、バンドの四人目候補。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
キラキラピカピカなコミュニケーション強者と思いきや、コイツも相当ヤバいぞ!
ていうか、喜多ちゃん登場でようやく、ヤバ主人公とのヤババランス取れた感じもある。
(画像は”ぼっち・ざ・ろっく!”第3話より引用) pic.twitter.com/mdbS6Ex1qY
虹夏ちゃんはバンド崩壊させる逃亡犯すら笑顔で受け止めるきらら菩薩だし、リョウは我関せず動じずの変人だしで、表向きのコミュニケーション能力は真逆ながら、ヤバさの炸裂が”対等(タメ)”な赤担当が着弾したことで、ようやくぼっちから漏れる瘴気が瘴気で打ち消されたというか…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ぼっち、作中の行動としてはあうあう言い淀んで急に興奮して暴走して…て感じなんだろうけど、視聴者は過剰に溢れるモノローグを山盛り聴いてるわけで、キャラの印象としては極めてアクティブなんだよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
虹夏もリョウも受け身なキャラなんで、ここに波長が合う喜多ちゃんの登場は正直嬉しい。
明るく前向きなだけだと噛み合わなかったと思うが、自分の出来なさ棚に上げて敵前逃亡カマし、この期に及んでまた逃げようとするのにリョウへの狂信だけはメラメラ燃えているヤバっぷり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
腐れ自意識垂れ流し生物と、同様以上のヤバ力を備えていて、暗黒の方向でバランスが取れている。
今後ギターが弾けるようになって、バンドへの後ろめたさが薄らいでいったとしても、持ち前の狂気はけして失わないまま、大暴れして欲しいもんだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
クセの強い食材に、別の意味でクセの強い食材を合わせたときにだけ生まれるマリアージュってのが、確かに在るわけよ…。
同時に喜多ちゃんは主役の欠落を補い、話を先に進めるにあたって大事な資質を持ってくれてて、ここのかみ合わせも今後期待である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ぼっち一人で放っておくと、なにしろ他人と会話ができないので、話が全然進まないんだよな…。
ここは新キャラでブースター積むの、正解だと思う。
そんな感じのグダグダを楽しく転がしつつ、結束バンドの日常は愉快に転がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
対人性能であっという間に追い抜かれ、妖怪ゴミ箱籠もりと化したぼっちのヤバさ、なかなか鋭いモンがあった。
凄いよなー…素直に萌えるの絶対無理だろ、好きだけど。
(画像は”ぼっち・ざ・ろっく!”第3話より引用) pic.twitter.com/WKUPVWaWBK
『8割グダグダでも、ラストをキレイに飾ればなんかキレイにまとまるんじゃい!』という、力強い真実を叩きつけるように、去りゆく喜多ちゃんを前にぼっちは主人公の矜持を取り戻し、きらら美少女の輪郭をなんとか維持する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
(画像は”ぼっち・ざ・ろっく!”第3話より引用) pic.twitter.com/3tmAlZIoRu
これが話の形を保つための取って付けたシリアスではなく、クソ人間が魂の奥底から精一杯絞り出した夢のかけらなのだとちゃんと思えるのは、大変良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ロックンロールてのは、確かにそういうモンであるべきだと僕も感じるから。
幽霊じみた黒布に包まれながら、ひとりが踏み出す小さな、確かな一歩。
それを支える優しい二人のアイコンタクトが、細やかに切り取られてる所とかも好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ぼっちの喉奥で留まってしまう思いを、言葉にして代弁し、横で支えるこの距離感が、今の三人なのだ。
喜多ちゃんの涙もバチッとキメて、四人になった”結束バンド”の新たな一歩は、確かに物語に足跡を刻む。
ロックンロールを通じて、自意識パンパンのクズ人間が自分を見つけていくお話として、やっぱこういう手触りは必要かつ大事で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
軽妙に軽薄にコミカルな演出を転がしつつも、それだけで終わらない”芯”をちゃんと残してあるのは、見てる側に親切な作りだと思う。
それはさておき激ヤババンドは相変わらず激ヤバで、クセの強い変人たちの青春どう転がっていくのかッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
マジで野草食って飢え凌いでるリョウも、それに興奮する喜多ちゃんも、みんなみんな激ヤバなんだ友達なーんだー!
(画像は”ぼっち・ざ・ろっく!”第3話より引用) pic.twitter.com/bmrKmkF4qy
そんな感じの、三話にしてテンション落ちず…ていうか赤い起爆剤を得て天井を壊した感じすらある、パワフルなお話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ぼっちの傷に添えられたチェリーのハンカチ、そこから伝わる努力の痕跡と、いい感じに思いが伝わってる描写とかも、ちゃんとあるんだけどねぇ…。
ぼっちの濃い目に煮凝ったヤバ人格は、結構深刻に彼女を足踏みさせてて、しかし彼女なり小さく一歩をたしかに踏み出してもいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
それを寛大に見守られながら進んでいくバンド活動の総体が、肌で感じられるエピソードだった。
虹夏ちゃん…菩薩すぎる。菩薩じゃなきゃ話成り立ってないけど。
先輩二人には手を引かれるばかりのぼっちが、喜多ちゃんという”生徒”を得てちょっと人間関係のバランス変わりそうなのも、面白い要素で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
ここにギターヒーロー真の実力が暴かれて、『ヤバいボッチを見守ってあげてる私』つう自我にヒビ入った時の、きらら菩薩の表情(かお)が見たいね、俺は。
マイペースな青い変人、赤く明るいヤバ人間、ピンクの自意識爆弾。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年10月22日
三者三様のヤバさを存分に突きつけ、バランサーである虹夏ちゃんの負荷はスンゴイことになっていくが、この歪な四角形がどんな角度で青春大気圏を突破していくのか。
今後も楽しみであります。
完全に変人観察アニメで、それが良い。