PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOLを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
そろそろ終りが見えてきたモルカー二期、ペーターの公道デビューを追いかける第11話である。
散々『実質ストーンオーシャン』とか『監獄モノ』とか擦ってきたけども、”SCHOOL”の六文字がタイトルに入っているとおり、このシリーズは学園モノである。
つまりは閉ざされ限定された揺り籠から巣立って、卒業する瞬間まで描く必要があるわけで、今回のペーターはその嚆矢なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
一つの場所に固まり、同じ場所で寝て同じモノを食べて同じ時間を過ごし、育まれるもの。
それに背中を押されて、ビビリの新人は”公道”に飛び出す。
その怯えも決意も大変可愛らしく、モルカーの人間的側面に深く切り込んでいった、二期の筆らしい筆致でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
覚悟決めて一歩を踏み出すときの表情付けといい、やっぱ異物性より同質性に力を入れて、表現を編んでいる感じがする。
それはそれで、結構好き。
好きだと気づかせてくれる二期だった。
ペーターの悪夢はCGアニメで描かれ、なにもかも実在の手触りをアニメートしてきた作品には、あまりに似つかわしくないかなと初見では思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
しかしあれが悪夢で妄想であり、もふもふのフェルトで包まれたモルカーの現実とは、違う質感を持った体験なのだと考え直すと、むしろ”らしくなさ”が良い。
僕らにとっては異質で、だからこそ面白い、リミテッド・アニメーション独自の動きと世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
そこを生きるペーターにとっては、その異質性こそが現実なのであって、そこから切り離され自分を縛る思い込みは、違った手触りがして然るべききだ。
俯瞰で、優秀に育った彼のドライビングを切り取る冒頭も…
真夜中の卒業式背中を押してくれる仲間たちも、ミニチュアとフェルトの”現実感”に満ちていて、どす黒い怯えの濁流とは違っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
普通は感じ取れない、主観で色付けされた世界の手触り、その迫力を、複数のメディアを組み合わあせて届けられる多彩さは、やはりこのアニメの強みだろう。
かくして思い込みの枷をぶち破り、教習所の外に流れている社会の律動に飛び込んだペーターは、一期第一話のあまりに印象的な情景をセルフオマージュして、力強く飛び上がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
それは二期生まれた新たな物語が、原点に戻って更に進んでいく、確かな指標だ。
それを、終わりの直前にやり遂げる。
ならば残りの時間は、二期だけが選び得た新しい空白に色を塗っていくために使える…はずだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月17日
最後の一話、けして長くはない時間に何を選び取って、何を刻んでいくか。
それが立ち位置と表現を変えながら、新たな物語に挑んだこの1クールを、モルカーの”今”を強く語ってくれるだろう。
最終回、楽しみだ
