ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOPを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
三強激突第二ステージ、日本ダービーに向けてそれぞれの思いを掘り下げ、決戦の行方はいかに…という回。
第1話でほのめかされていた要素の深掘りと、皐月賞の結果を受けて広げる部分のバランスが良く、心地よく24分が終わった。あちゅう間だな…
アドマイヤベガの勝利は史実に記載された事実なので、どうそこに至るドラマに説得力を増すのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
亡妹への思いを一人背負い、罪人のように駆け抜ける重たさをずっしり描くことで、勝利への道筋を丁寧に舗装していた。
カレンチャンのここら辺の重さ、全部承知で祈ってる健気、ヒロイン力高すぎる…。
仕草を細やかに積み重ねることで、圧縮した展開を飲ませる技量に毎回感じ入る、このアニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
冒頭、傷ついた足をケアするアヤベの手付き、そこに込められている痛みと強さの意味が、新月のキャンプで答え合わせされるの良かった。
喋らせないことで尺をツメてるの、見る側の読解力信じた作りだなぁ…。
生まれる前に消えてしまった妹が、どんな存在であったか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
確たる思い出が手に入るはずもない以上、そこにはアヤベ自身の思いが強く宿る。
笑いながら風の中を駆け抜けたいと、妹の遺志を叶えるべく孤独に走ろうとする彼女は、それを鏡として心から笑いたい、自分と向き合ってもいる。
向き合いきれないからこそ、常に自分を責め孤独であろうとする…そうして温もりから遠ざかることで、世界で唯一妹のことを覚えている自分を守ろとも、するのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
自分が勝たなければ、生まれ得なかった妹の存在は無に帰す。
そんな優しい思い込みが、アヤベの奥底にある温もりを閉じ込めている。
今回の勝利で少しはその扉が開くのか…全部を知りつつ、その孤独な尊厳を守るべく手は触れないカレンチャンの祈りは、ちったぁ報われるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
次回の描き方が気になるところである。
アヤベのつれなさを責めたくもなるけど、ああも切なく思いを描かれると…言えねぇ!
巧いなホント…。
皐月賞を勝ったオペラオーが大歓声に応え、ゲート前に大演説をぶち、劇場型の人格を開花させているのに対し、アヤベは静かに天を仰いで勝利を噛み締めていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
人格というキャンバスごとに、勝利の広がり方はそれぞれに異なる。
オペラオーは、覇王たるべき己と、それを喝采する大衆に…
アヤベは星となり自分を見守ってくれている妹に、勝利を捧げた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
外に拡げていく動きと、内に染み込む動き。
第1話と第2話で対照的ながら、勝者が結果をどう受け止め、広げていくかがよく描かれ、爽やかな奥行きがあった。
キャラの対比とかみ合わせの巧さも、圧縮率高い展開を成立させる秘奥か。
皐月賞の勝利を受けて、オペラオーの尊大さが実績に裏打ちされ、真実王者として振る舞い続ける足場ができて来てる描写も、前回描いたものが豊かに広がっている感じがあってよかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
それはつまり人間・オペラオーに間近で憧れ、その弱さやほつれを受け止める唯一の存在、ドトウの特別さにも繋がる。
ビッグマウスを絞り出し、伝説となる自分を鼓舞しながら駆け抜け、結果は敗退。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
汗か涙か、一筋流れる雫の正体を暴くよりも早く、勝者を称える颯爽をオペラオーに描く筆先が、キャラを大事にしていてよかった。
俺は意識して神様を演じて、本当に神様になっちゃう人間が好きだから…。
同時に神様がひとり知れず流している赤い血を、唯一見つめてる存在も好きで、それをメイショウドトウに割り振るのはそれしかない唯一の選択肢だし、残酷でもあるなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
99年三強戦線をフォーカスしたこのアニメでは描かれない、最強のシルバーコレクターの物語が、ひっそり補助線としてある感じね
『アヤベが勝つ話』としては、優しくも悲しきサバイバーズ・ギルトが朝焼けに燃えるキャンプの場面で仕込みが終わってて、残り半分は『トプロが負ける話』に尺を使っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
それはつまり、『負けた後に勝つ話』の前フリでもあるのだが。
走り方も生き方も真っ直ぐ王道、誰もに愛され眩しく光る星。
だからこそアヤベが背負う双子星の陰りとか、オペラオーの王者道化としての強がりとか、明暗同居するバランスの良さが薄い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
意図して作っただろう、どんなときでも前を向き折れず曲がらず腐らず挑む胡散臭さを、ベキッとへし折り泣きじゃくらせるために、強く強く張り詰めていく。
トレーナーのため、みんなのため。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
まっすぐに曇りなく愛される存在だからこそ、背負う荷物は大きくなり、期待を受け取る自分自身の願いは見えなくなる。
自分にできる限りを一心不乱に絞り出し、最善を尽くして、なお勝利の女神が微笑んでくれない時。
勝ちを心から望まれ、それに応えられない時。
勝負に挑むものは、一体どうすれば良いのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
トプロのピカピカ嘘っぽく輝かせ続けてきた筆先が、勝負の一番シビアで面白いところに踏み込んできたと、あの号泣がよく伝えてきて大変良かった。
勝つべき理由は、トプロに山ほどある。
清く、正しく、優しく。
走りに魂を捧げ、人を愛し、ただ真っ直ぐに
それでもアヤベが抱えた負けられない理由は、土壇場でその眩さを飲み込み、深い闇の奥から溢れた確かな光が、勝者を祝福し敗者を端に追いやる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
勝たなければいけない理由、背負ったドラマはターフを走る、全てのウマ娘にあるのだ。
結果は残酷に追いついて、夢は遠くに離れていく。
それでもなお純粋に真っ直ぐ、持ち前の輝きを曇らせることなく走り切り、勝者となれるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
他の二人のように、狭くて深い特別な間柄をウマ娘に持たず、”みんな”を愛し愛されるトプロだからこそ、描けるネタが画面の真ん中、深く突き刺さってきた感じだ。
アヤベはカレンチャンを遠ざけ差し出された手を跳ね除け、たった二人で駆け抜けて勝った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
トプロはあまりに多くのものに愛され、勝利を望まれ、その重さで張り詰めた糸が遂に切れた。
では一人でいることが正しくて、”みんな”でいることが間違いなのか。
それだけが、勝利と強さの条件か。
後半戦はトプロの苦悩と奮起を絵の具に、ここら辺を掘り下げてくれそうで楽しみだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
それはトプロの重荷になったファンや友達、トレーナーを全部ひっくるめて勝利に繋げ、競馬に係わるすべての人を言祝ぐ物語へと、続く道だろう。
だからこそ、広くて大きなモノが上滑りしない、着実な土台がいる。
オペラオーやアヤベの魅力的な欠落や弱さ、トプロに薄い影の描写は、ここに主役が踏み込み答えを得るための、事前整地って感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
優等生の愛され委員長が、腹の底から絞り出した無念。
これをグツグツ煮込んで、綺麗事の奥にある譲れぬ核を、それでも消えぬ透明な眩さを、少女の強さと描けるか。
追いすがっても逃げていく、星の遠さに全てを諦めるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
次回も大変楽しみだ。
三強対決がどんだけ世間の注目を集めているかしっかり書いたことが、トプロの心が遂に折れる重荷の説得力に繋がっていたのも、隙のない描写だったわな…駆け足を強要されるスケジュールに、作劇を見事に合わせてる。
年表を見るともうニ三発、トプロの泣き顔に運命が殴りかかる展開が待ってそう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
なので、委員長様のお綺麗な顔をベコベコに殴りつけて『お、おいもう良いだろ! 勝たせろ、勝たせてやってくれ!!』と全視聴者が言い出すまで、白々しさを敗北の泥で汚してくるだろうなぁ、とは期待している。
ボロッカスのどん底にまで試された末に、証明された輝きだけが燃え上がらせれるドラマってのは確かにあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2023年4月24日
その素体としてトプロの真っ直ぐで正しくて、だからこそ体重預けきれない白々しさの作り方、ここまで完璧だからな…。
凹みの三話は、存分ベコベコにしてくれや…(マゾアニオタの独白)