イマワノキワ

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魔法使いになれなかった女の子の話。:第3話『私、マ研に入部しまーす!』感想ツイートまとめ

 魔法使いになれなかった女の子の話。 第3話を見る。

 「学園モノといえばそう! 部活と七不思議と魔素災害だッ!」という感じで、主人公とルームメイトが怪しげな七不思議探検部に入り、魔素災害対策という話の縦軸が一本増えるお話。
 まったり魔法学園暮らし一本ではちと弱い感じも確かにあったので、ここで横幅増えてくるのは悪くないと思う。
 一個一個のネタにカッチリ一話使い、丁寧にコトコト煮込む昼アニペースが今後、どういう聞き方してくるかなぁ…という感じではあるが、焦らず作品世界のファンシーな魅力を煮出していく姿勢は好みだ。
 ユズちゃんサイドとクルミちゃんサイドが、ガチッとぶつかる話は早く欲しいね。

 展開としてはクルミちゃんが非エリートでも魔法に触れていられる場所を求めて学園をさまようも、縦割り魔法行政の柔軟性のなさは教育現場にも及んでおり、ゲリラ的古代魔法ルネサンス以外に選別済みのカスが魔法やるてだてはないのだ! という塩梅。
 嫌味言われたり露骨な差別を受けるわけじゃないんだが、穏やかで紳士的で揺らがない拒絶の描写が、魔法使いが手帳にプログラムされた”失敗しない魔法”を運用する仕事になってる世界の頑なさを静かに語って、なかなか良いイヤさだった。
 そこに風穴ぶち開ける、奇人軍団颯爽登場! と、地道に地質調査と背景情報収集に勤しむマ研。
 …想定してたより、部活が真面目で地道なのは好きだな。

 

 

 

画像は”魔法使いになれなかった女の子の話。”第3話より引用

 クルミちゃんは感情表現が素直で豊かで、やっぱ可愛い子だなと思う。
 ズケズケ周りを見ず、やりたいことに猪突猛進。
 結果思わぬ所から縁が繋がり道がひらけていく歩き方は、正統派ジュブナイル主人公という味わいでグッドだ。
 普通科の子らはやりたいことが既に明瞭で、それを成し遂げるための方策も具体的に立ててるデキルコ集団なので、マキちゃんもタンバリンダンス方面に離れていくかと怯えていた。
 しかし巻き込まれる形でマ研に加入して、クルミちゃんの隣で親友続けてくれそうでありがたい。
 マキちゃん、クセなくいい子で可愛いから好き。

 態度こそエキセントリックであるものの、学園の誰もが気付いていないヤバ気な危機を地道に調査し、対策しようと頑張ってるマ研の生真面目さは、この作品らしいなと思った。
 副部長くんのイカれた言動も、多分ド派手なクライマックスにつながる伏線だろうしな…。
 七不思議探しに絡めて、分かり易いピンチを作中に配置できる魔素災害は、その背景の洗い出し含めていいネタだと思う。
 学園上層部…というか現状の魔法エリートたちがなんで、まぁまぁな具体的被害もある魔素災害を見落としているかも含めて、ワクワクの放課後探検が暴れる舞台が整ってきた感じ。

 

 手書きの魔法を復古せんと、猛スピードで魔法学の本道から外れたところを疾走しているミナミ先生が、どういう真実を見定め、何を望んでいるのか。
 ロリ化の背景含め、今後の展開で掘り出すべきネタが出揃ってきた感じではあるが、どういう温度感と手触りでそれを煮込んでいくのか。
 …現状のクルミちゃん百面相奮戦記のマッタリ感はかなり好みなので、このテイストを維持したまま各要素を美味しく料理してくれると、俺好みでありがたいかな。
 やっぱ童話めいた世界観、星野リリーのデザインが生み出す落ち着いた味わいを、ゆっくり啜っていると心が落ち着くわ。

 現状二連チャンで、空から降ってきたミナミ先生が魔素災害ぶっ飛ばして状況を解決しているので、魔法落第生なクルミちゃんが独力でなんとかする場面も、早めに見たい。
 というかそういう独り立ちに繋がる、手書き魔法修行シーンを早く食べたい気分だな…。
 「なんで魔法が使えなきゃいけないのか」という問い掛けには、今回「人に仇なす魔素災害を解決するため」つう答えが出たので、能天気で一生懸命な女の子が夢を形にしていく過程に、今後ガッツリ切り込んでくれると嬉しい。
 具体的な脅威があると一気に場が締まるので、バトル要素って便利だし大事なんだなぁ…。

 今回はユズちゃん窓の外からニアミスするだけで、全然出番なかったのは残念である。
 あのツンツンお嬢様(人がいいので友達も多い)が、全速力で青春の凸凹道を突っ走ってるクルミちゃんと正面衝突した時、何が起きて何が変わるかは楽しみだ。
 ここら辺の期待感が宙吊りのまま、話数が積み上がってる感じもまぁまぁあるので、穏やかな空気感は維持したまま、そろそろインパクトのある分かり易い一発が欲しい気はする。
 そこにユズちゃんがガッツリ絡んでくれると、彼女の屈折した内面を堪能するチャンスにもなるので、大変ありがたい。

 

 魔素災害対策という縦軸が定まり、こっからクルミの青春どこへ行く!
 次回も楽しみ!!