高鳴る胸の鼓動が、同じビートで鳴り出したのなら。
一本まるまる超ラブコメ、猛烈に身悶えさせられる純情LOVEを全身で浴びれる、ウィッチウォッチ第6話である。
大変良かった、ニコモイ最高。
コンテ演出作監原画、ぜ~んぶ大島縁でお送りする、むっつり主人公とぽやぽやヒロインホントのところどうなのよ? 回である。
僕は早い段階からお互いの好意がバレバレで、凄く思い合ってるニコモイの距離感・温度感がとても好きだ。
楽しい学園生活と少しだけ苦い思い出を程よく混ぜ合わせて、色鮮やかにその手触りを届けてくれるエピソードとなった。
なので食べてて美味しい所がバンバン飛んできて、最高の気分だった…
頭純情ピンク色なニコちゃんが、恋という形でモイちゃんとの絆を確かなものにしたいと焦る気持ちも、そういう色に自分を染めてしまったら、ニコちゃんを守り続けたい気持ちが揺らいでしまわないか結構不安なモイちゃんも、むっちゃピュアで素晴らしかった。
もともと彼らのそういう部分に惹かれていたわけだが、今回は騒がしくも楽しいマジック・コメディの色合いを活かす形で、彼らの思いがどういう触感なのか、じっくり教え直してくれる。
触らせてもらうと思わず身悶えするような、甘酸っぱくも真っ直ぐな純情をたっぷり食べれて、めちゃくちゃ良かった。
やっぱこの味大好きだわぁ…”仕上がって”るわぁニコモイ…。
モイちゃんの燃え盛る好きを、生真面目すぎるが故に恋に受け止めきれないカンちゃんとの愛しいすれ違いは、この物語をラブコメとして駆動させる主エンジンだ。
ここの強さ、切なさ、清らかさが作品全体のテイストを決めてる感じもあるわけで、一話全部使って描く理由があるネタだと思う。
この強くて太いネタをしっかり扱うことで、「何でも気さくに相談できる、献身的な異性の友達」という、特別天然記念物級にレアなポジションにカンちゃんが入っていることも、しっかり確認できた。
いかにもラブコメらしく、素敵な男の子によるニコちゃんの取り合いで話盛り上げず、素直に優しく応援させるの独自の味だなぁ…好きだ。
やっぱモイちゃんにお熱なニコちゃんの身悶えは見ててめっちゃ可愛いし、そうされるだけの侠気をしっかりモイちゃんは持っている。
同時に彼らの思いがなかなか恋にならない理由もよく解るので、嫌な焦燥感なく甘酸っぱい距離感を見守れて、大変素晴らしい。
今回不思議な魔法の力を借りて、ニコちゃんがモイちゃんの胸の高鳴り、自分の温かな気持ちを確かめることが出来たことで、今後もドタバタ答えが出ない(からこそ、作品が心地よく振幅する)キュートなすれ違いの、根っこに何があるか良く解った。
俺は「もっと抱っこして欲しかったッ!」と泣く子どもを、異形の力で優しく抱きしめてあげれる少年のことがホント好きだからよ…。




ラブコメのLOVEな部分も熱く燃える今回、その余波を受けてComedyの切れも大変良かった。
サラッと飲み干せ気持ちよく笑えるクスグリを、手数多く畳み掛けて心地よいテンポを作っていく作風が、とても元気な回だったと思う。
色んなことが起こる学園生活が楽しいものだと、素直に思える笑いの描写が、泣きじゃくっていた幼年期からこういう青春にたどり着けたモイちゃんの”今”を、眩しく彩ってもくれてたな。
楽しい今の裏にある影を、程よく描けばこそ輝いて見えるの、凄くバランスの良い筆だと思う。
涙の思い出を抱えた上で、ニコちゃんは今、明るく笑っているのだ。
なんかスッゲェ味の濃いサブカルオタクくんが顔見世してたりもしたが、とにもかくにもニコちゃんの新たな学園生活は、賑やかで楽しい。
やっぱ第2話、彼女の異質性をすんげぇスルッとクラスが受け入れたことで、余計なノイズが生まれてないのがデカいと思う。
今回暗い幼少期が描かれることで、クラスメイトが無条件に優しいわけではなく、優しくなることを選び取ってニコちゃんに接していることが、改めて解ったけど。
そういう場所だからこそ安心して、想い人に降って湧いたモテキにヤキモキしたり、魔法という個性を前向きに受け入れてもらえたり、ハッピー学園ライフが送れているのだ。
「絶対パンチラだろ…」とナメてかかってたら、予想外の異能バトル方面に舵が切られていく渡り廊下の変とか、80'sテイストな演出を気持ちよくブン回していて大変良かった。
男塾パロから急なサブカル擦りまで、画風やムードを矢継ぎ早に切り替えながら笑いを作っていく手法は、多分原作由来なんだと思うけど。
アニメでも良い感じに料理されて、このお話し独自の空気を作ってくれているのは、楽しくていい。
ロマンスやる時の腰の強さ、爽やかな詩情と噛み合わせることで、一作品で色んな面白さを味あわせてくれる、贅沢な魅力が出ていると思う。




というわけで散々バカやった後は、魔女と鬼の超純情をしっかり書くぜぇ!
ドタバタ騒々しい日常から小さくなって逃走し、モイちゃんの胸に滑り込んで二人の想いを確認する流れは、魔法が実在すればこその爽やかなロマンティックに満ちていて、とても素晴らしかった。
気づかれぬまま想い人の一番近く、自分だけが大事な想いを確かめてる…と思いきや、実はむっつりボーイも誰よりも温かな気持ちをニコちゃんに抱いているという、すれ違っているようで絶妙にバランス取れてる関係が、改めて確認できた。
っぱニコモイなんだよなぁ…変人だけど”これ”なんだから、そらモテるわ…。
魔力の暴走によって壊れた家が夕焼けに照らされている姿は、な~んも考えずコメディやってるように見えるニコちゃんの、悲しい原風景だ。
魔女の力はこんな風に、いちばん大事なものを壊してしまうかもしれない危うさを持っている。
モイちゃんはこの景色を幼い頃から見届けて、二度とニコちゃんが泣かなくてすむよう強くなったし、その気持ちはどんどん強くもなっている。
この使命感が、ニコちゃんが望む甘酸っぱいLOVEを遠ざけてもいるんだけど、ぶっきらぼうな彼が誠実に真っすぐ、幼馴染に向き合っていることは何より強く感じられた。
つれないようでいて、お姫様抱っこもラブラブお弁当も、一緒にやってくれるの好き…。
今回心の深いところに小さくなって潜ったことで、なんであんなにモイちゃんにお熱か、めちゃくちゃ納得できる背景が補強されたのも良かった。
こんな体験共有してたら、そらーお互いしか見えなくもなるわ…。
お互いへの狭い恋情を飛び越えて、父の喪失、家の崩壊つうディープな悲しみに寄り添ったところから開始ってるの、生き方の根っこにお互いが深くぶっ刺さっちまってる説得力があったね。
そういう土台があった上で、やっぱラブラブになりたいニコちゃんの想いと、そういうの良く解んないモイちゃんの心は、楽しく爽やかにすれ違っていく。
答えはあのときからとっくに出てて、一番大事なものを確かめてるから、ズレてても平気なのだ。
こんな二人を見守るキューピッドとして、カンちゃんがすげー親身で優しかったのも良かったし、魔女と鬼と天狗だけが恋のおまじないの真実を知ってるってオチは、素敵な魔法を描くファンタジーとしての仕上がりが素晴らしかった。
こういう児童文学味までしっかり混ぜ込むことで、一口かじると色んな面白さが贅沢に溢れてくる、作品の強みも加速していく。
俺はこの物語の根幹に”幼気”を見ている感じなので、今回掘り下げられた甘酸っぱい純情は、マジで良かったです。
そんな柔らかな気持ちを、確かに助けてくれるものだと、ニコちゃんの魔法が描かれたのも嬉しい。
この輝きに照らされながら、青春は続く。
次回も楽しみ!