セイレンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
宮前先輩編完ッ!! というわけで、最後のブースターである都産貿のイベントでポイントを溜め込み、夜の公園で大勝利するお話。
常木さんがややビターな『これから』を想像させる終わり方だったのに対し、二人で未来にたどり着くところまでしっかり描写するエンドになった。
宮前先輩の欠落は『周囲が見えない』ことだったわけだが、正一と運命的に出会ったことでマスコットを渡し、それが眼帯の少年に手渡され、その様子を見てしかマスコットを作ることを決め、それが子どもたちに貰われて…と、正一起点で先輩の視野が広がり、欠落が埋まっていっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
問題克服にダイレクトに関われたのが、常木さんとは違った結末を迎えた大きな理由なのだろう。わかりやすくいうと、着実にフラグを積んだのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
正一に開かされた視野は未来に繋がり、マスコットではなく子供にフォーカスした職業選択でお話が終わる。モノの先にあるヒトを、先輩は見つけたのだ。
『周囲が見えない』ことで傷つけ、傷ついた中学時代のトラウマは、コミマに向かう足を止めてもいたわけだが、これも正一がきっかけになって前に進み、問題なく向かい合うことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
この問題は常木さんが代表して背負ってくれて、このエピソードでも良い仕事っぷりだった…イヤな女役、ご苦労様。
視野が開けたことで見えるものがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
これを『月』で象徴的に見せるのはなかなか面白い。夜の公園に隠れていた生々しいエロスが押し寄せても、自分たちなりの付き合い方を見つけた彼らは、キスでとどまることを選択する。
見えていれば、人間関係も自分の行く末も、適切な距離を取ることが出来る。
かつてはゲームの中でオーバーしていたバスの停車線は、10年後正一のなりわいとなり、適切に止まって社会の中、家庭の中で役割を手に入れる足場になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
ゲームが仮想だから価値が無いというわけではなく、現実への道を作り、現実の一部でもあるという、良い重ね合わせだったな、運転手エンド。
爽やかなところに収まって終わったが、同時に彼らはお似合いの変態カップルではあり、ファスナーの位置は探るし、エスコートはトイレだし、キスは喉仏だし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
『あー、今回もビターね』と思わせておいて、ガッツリ唇への二度目のキスも描写する所は良いフェイントだった。最後まで揺らしてくるね。
『普通』が良くわからないまま、世界で占めるべき位置を見つけられない青春期の少年と少女が出会うことで、自分の大切な凸凹を潰さないまま、それがピッタリハマる場所を見つける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
常木さんルートと同じく、やっぱりこのアニメ、凄くオーソドックスに恋愛の話であり、思春期の話なんだと思う。
そういうベースの強さを活かした上で、アクセル全開、崖に墜落した後に飛行ユニットが機動してセーフ!! みたいな変態描写でラッシュをかけてくるのが、俺は好き。普通と変態、どっちもないがしろにしてない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
先輩のコスプレの第一印象が軒並み『もふもふだ!』な辺り、平均的にレベル高いあの世界
常木さん編の青春の及び腰に比べ、ゲームという共通言語があったからか、先輩相手には正一はガンッガン行っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
決意を固めて姉に荷物を預けるシーン、それを常木さんと一緒に見守ってくれるシーンがちゃんと切り取られているのは、確かな描写力で好きだな、あれ。
常木さん相手にはうまく言葉に出来なかった恋心を、真正面から叩きつけ、一回外された後にしっかり絡み合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
女の子もされるがままではないよ! という強さが一回目の肩透かしに入っていて、なかなか面白かった。先輩も正一と同レベル、もしくはそれ以上の上級者なのが良いのだ。
性欲も変態性も男の特権ではないし、それを自分らしさとして背負いつつ、先輩は『困ったとき、空を見上げる』という正一の『らしさ』をちゃんと見つけて、喉仏にセックスを感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
それは二人がお互い響き合い、目を開きあったからこそ見つけれた、彼らなりの求愛行動なのだ。変態的にロマンチックだ
見事思いを伝え、つがいを見つけた正一に対し、気のいい仲間達は相変わらず檻に閉じ込められたままだ。モテない男たちには檻の向こうの未来だが、また別の世界線では彼らが未来にたどり着くこともあるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
こういう風に別の可能性を考えられるのは、リセットアリの良いところな気がする。
ラストのやり取りは、生殖をドタバタ振り回して笑いを作りつつ、正一が「『まだ』そういうこと」は、と言っているところが好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
『まだ』の先には『いつか』があって、キスの先にあるものを正一は照れなく、適切に見据えている。セックスして子供ができて、家族になる。そういうものとしての生殖。
恋の一つのゴールを描ききる、ある意味オーソドックスな終わり方となったが、その内実は非常に個性的であり変態的で、正一と先輩らしいものだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
恋の新たな始まりで終わった常木さんとは別のエンドだが、二つあることで作品世界が豊かに広がった印象を受ける。両方好きだな、俺。
というわけで、トンチキガチ勢鹿女との恋は、一つの結末にたどり着いた。セイレンの好きな所が元気に続いてくれて、見ていて嬉しい運び方だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月23日
来週からは因果が巻き戻り、また別の可能性が描かれる。
正一はどんな上級者テクニックを見せるのか、新しい女の子が見せる世界の色合いは。非常に楽しみ。