プリキュアアラモードを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
先週はペコリンの事情をいちかがマンツーマンで拾う回だったので、『五人』を初めて見せる回。
各員の強い所弱い所をしっかり『らしく』際立たせつつ、二人なら、五人ならどういう化学反応が起きるかもたっぷり味あわせてくれる、見事な集合回だった。
人数が多い利点は色んな組み合わせから、色んな楽しさが出てくることだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
そのためには個々人が『どういう人間なのか』をまず見せないといけないわけだが、これは初登場エピソードがそれぞれキレていたので問題なし。そこで見せた『らしさ』を殺さないまま、組み合わせの妙味を見せるのが大事。
粗忽ウサギに内気リス、脳筋ライオンにきまぐれネコと、善人すぎるイヌ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
キラパティの仲間はみんな尖った部分があって、噛み合わない時は徹底的に噛み合わない。豪快にぶっ飛んでいくテーブルのように、破壊的なミスマッチが生まれる可能性を、いつでもこの五人は持っている。
しかし個性がいい方向に噛み合うと、何かが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
それは常に誰かを笑顔にするパワーであり、プリキュアになって守っているものと同じである。
日常的非日常としての『お店』と、非日常的非日常としての『戦い』がおんなじものを生み出し、守るのは、お話の根っこが強くて良い。
今回のお話は各員の良さと悪さを、どう噛み合わせたら良いかを見せる初回であり、今後のお話の見取り図にもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
パワーが有り余るあおい、逆に前に出れないひまりを、光のあきらと影のゆかりが、それぞれの年長者力でしっかり導き、方向をつけてあげる。この組み合わせは凄く良い。マジ良い。
プリモード感想続き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
年少者組が組み合わさるとパワーは有るけど、どっか明後日の方向にぶっ飛んでくってのは、第4話で証明済みである。
ひまりの弱気を、妹の面倒見でケア力の高いあきらが補い、あおいの剛力にゆかりのセンスと人ころがしの巧さが噛み合う。歯車が噛み合い、店ができてくる。
んじゃあ主人公は何をやっているかというと、モチベーターとイノベーターをやっている。リーダーではない。いちかはそこまで賢くない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
いちかがが正しいと思ったこと(それはたいがい正しい)を迷わずやって、他の四人を引っ張っていく、群れの先頭の仕事をいちかはやり続けている。
店をやるのも、えみるちゃんのためにスイーツを作ることも、それが五人の団結を形にしたケーキであることも、全部いちかが思いつく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
思いつきを形にするのは、他の四人だ。だが、それはいちかが思いつかなければスタートすらしていない。卵を温めてひなを孵すのではなく、卵を見つける仕事。
これはここまでの個別エピソードで、いちかが各キャラクターと関係を作ってきた軌跡と重なる。彼女は何かを見つけて、結びつける。しかし転がして形にする能力はないから、他の四人(+妖精たち)は絶対に無くてはならない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
主役と脇役の役割分担がクリアなのは、僕はとても好きだ。
バラバラだからこそ、噛み合って新しい何かが生まれる。店の準備も、ケーキも、プリキュアとしての戦闘も、今回は『五人』の回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
かのように『五人』の関係性がいかなるものかを見せたわけだが、道筋を作っていく年長組はただ引っ張るだけではなく、お互い水平の距離感を持っていた。
みんなの姉として、母として、良いところを見つけ、献身的に励まし、隣で手を添えてくれるあきらのありがたさは、あまりにも強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
だが彼女は『みんなのお母さん役』だけではなく、高校二年生の少女でもある。完璧に過ぎれば、間違えるからこそ成長の余地がある人間の体温を、忘れることになる。
ここでゆかりのクレバーさが最高に光っていて、献身や優しさという美徳の裏に『みんなみんなで自分がない』という弱点を見抜き、的確に言語化する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
痛いところをつかれたのか、あきらもムキになって『これは私の意見!』と言い返す。この時、二人は力強く対等で、年長者としてのロールから外れている
あきらの献身的な態度は光に満ち溢れていて、凄く良いものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
それで見過ごしてしまいそうになるのだが、ゆかりもまた、自分勝手な自分らしさを損なうことなく、年少者や友達(候補?)の状況を見抜く賢さがあり、それを的確に運用する優しさもある。
あおいを待ち構えて一声かける所、凄く良かった
『いい子』であるあきらだけが、正しいことに気づくのではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
移り気で挑発的な『悪い子』だからこそ、ゆかりが見つけられるものがあって、それは集団の中で公平さを保ち、『正しさ』の檻に誰かを閉じ込めないために、非常に大事なものだ。
それを見過ごさず、さり気なく気持ちよく描いてくれた。
ただの『いい子』で終わらない、あきらの豊かな表情。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
ただの『悪い子』では収まらない、ゆかりの視野の広さ。
『五人』に注視しつつ、第4話時点ではいなかったキャラクターが加わったことで集団にどんな変化がありうるのか切り取る筆は、五人が揃った今望みうる最高のものだったと思う。
こういう骨格に、みっしりとオールドスクール・フレイバーな演出と細やかなクスグリが詰まっているのが、今回はとても楽しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
『なんですと!』の繰り返しとか、あおいのゴリラパワーとか、笑いの切れ味が良かった。長老の亡霊芸とかね。『五人』が手に入れた関係が楽しいものだとよく分かった。
プリモードは色々意欲的に『プリキュア』を変えようとしているムードを感じている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
涙がアメリカンクラッカーみたいになったり、漫符(…や!?)が固体下したり、懐かしい(古い?)演出が随所で見られるのは、オッサンとしては親しみを感じる。他の層にはどう刺さるのかなぁ。
敵が組織化されず、まるで野盗のように欲望むき出しで襲い掛かってきて、真心とスイーツを踏みにじってくる無軌道さも、結構独特だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
敵さんの事情は今後説明されるのか、はたまた中心のない散兵的存在なのか、気になるところだ。お店が軸になるなら、敵組織のドラマを抜いて隙間作るのも理解できる。
かくして問題含みながら、『五人』は集まって、お互いの凸凹を噛み合わせて、一人の少女を笑顔にした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
それで新しいお客がやってくる。善意は報われる。このストレートな因果関係が、僕はとても好きだ。
お行儀良すぎるって意見もあるだろうけど、真っ向勝負で倫理的に攻めようとするスタイル大好き
ラストで各々勝手なことを言って、まだまだまとまらないところも良い。何しろあと10ヶ月の長丁場、問題が解決されすぎてしまっては話のタネがない。色々問題がある面々が、今回のように噛み合ったり、あるいは独力で頑張ったりしながら、何者かになっていくのだろう。その変化が楽しみでしかたない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
お店という形で動き始めた少女たちの夢が、どういう道を辿っていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月26日
その中で、少女たちはどう変わっていくのか。
その可能性を活写しつつ、『五人』でいることへの希望をたっぷり膨らませてくれる、良いエピソードだったと思います。
来週はまた新しい何かが見れそうで、そっちも楽しみ。