HUGっとプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
サマーシーズン到来ッ! みんなの笑顔請負人、野乃はながご町内ナイトプールをプロデュース!!
明るく楽しい水着回に、気負いすぎてるはなの苦しみ、ツインラブの豪熱ライブ、新幹部に旧幹部の対比、露骨なハリほま要素と、たっぷり詰め込んでお送りします! な回。
というわけで、夏休みシフトに入ったHUGっと。イベント盛りだくさんで進行していく熱いサマー、一発目は水着である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
ナイトプールのいかがわしさを町内会のローカルさで相殺しつつ、空元気でみんなに火をつけるはなの存在感、それが自分に及ばない危うさを掘り下げていく、なかなか面白い構成だった。
HUGっとは圧縮率が高くテンポが早いシリーズだが、今回も準備をサクサク進め、みんなの笑顔を乗っけてプールが動くまで10分かからない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
みんなでワイワイ準備して、汗をかくのすら楽しい感じがよく出ていたのは、とても良かった。ルールーがロボ力を発揮して、電気工作担当してるの好き。
大きな声で、元気な笑顔で。みんなを巻き込んで明るく輝かせる、はなのエール。その特別性をほまれ筆頭に、友人みんな判っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
しかしその高評価は、はなにはなかなか届いていない。町内のみんな…で終わらず、かつて敵対した幹部すらも平和に楽しめる場所を作り上げても、だからこそ闇は深い。
心を通じ合わせたと思った大人が、実は悪い人だった。大人だって夢を見るのだと教えてくれた人が、敵だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
はなにとって、先週ジョージと敵対したことは重たく辛い。しかし、その傷を母以外の人に受け止めて貰う方法が、彼女はまだ判らない。
泣いてはダメ、悲しんではダメ、フレフレわたし。
楽しい時間を壊さないため、涙をプールに隠す仕草が強くも哀しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
過去に一回、自分の哀しみを周囲に拒絶された体験が、かなりデカそうだ。
自己評価を極端に下げ、ネガティブな感情を外部に出すことをためらう。そういう繊細さに、まだ親友たちは気づかない。ママンの目が行き届いているのが救いだ。
はなは”みんな”の幸せを守ろうと、涙を水面の奥に鎮める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
それは”プリキュア”という特別なチカラを手に入れて、”みんなを笑顔に出来る、イケてるお姉さん”という自己像を手に入れたからこそだ。
せっかくなれた特別なヒーローは、弱くて情けないとは違う。泣かない、傷つかない、無敵でみんなを守る。
”野々はな”と”キュアエール”は、はなの内面でかなり分裂しているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
野々はなは友達一人の笑顔も守れなかった。キュアエールは怪物にだって勝てる。だから、キュアエールで居続けよう。
そういうヒロイズムが、はなの空元気と強がりを支えているように思う。尊いが、凄まじく痛い。
ナイトプールは凄くローカルで、特別なチカラが関係ない場所だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
他でもない”野々はな”が頑張って創った笑顔は、はなちゃんが堂々胸を張っていい偉業なのだが、彼女はそこで満足できない。
もっと笑顔を、必死に守り続ける。誰一人曇らない永遠の平和を、ヒーローである自分が守らないと。
そう思うことで、はなは無力だった過去から今の自分を、必死に守っているのではないか。それが過剰な荷物を背負い、涙を親友にすら見せない危うさに繋がっているのではないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
前半の日常パートは、そういう部分を強調していた。そんな自意識に反して、”野々はな”が相当凄い事を成し遂げている姿も。
はなちゃんは過去を振り千切って、今を懸命に生きている。それは空回りではなく、周囲に幸せを振りまく立派な行為だ。周囲の人も、それを認めている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
だが、”野乃はな”だけが”野乃はな”を肯定できない。プライドの損傷と回復。ヒロイズムと自己像。根は相当に深い。
笑顔があふれるナイトプール。特別な瞬間を永遠にしたいと、波に漂うはなが一瞬でも思ってしまったなら、それはジョージと同じ発想に繋がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
世界を満たす笑顔に同化出来なかったのは、憎むべき”敵”が自分の鏡でもある複雑さに、少女が囚われかけたからかもしれない。
敵の中に自分と同じものがあって、同じ幸福を求めても相容れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
過去の”野乃はな”と未来の”キュアエール”に引き裂かれ、迷えるはなの現在は、世界の複雑さを学ぶ教室でもある。人間が大きくなるために必要な悩みを、じっくり主人公に蓄えていくエピソードだと思った。
そういう意味では、元幹部がナイトプールに集い、戦いから離れた日常を謳歌していたのは、ある種の救いでもあったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
いやー、ダイガンさん含め、皆元気でよかった。さあやのヒーリング、敵だろうと手を差し伸べる博愛が効果を出していたからこそ、ダイガンさんは生き延びたのだ。
過去に敗北や過ち、痛みがあっても。あるいはだからこそ、新しく歩み直せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
ステージお披露目なったツインラブの曲でも歌われていた、人生の力強い可塑性。
悪役の宿命にとらわれていた彼らが、フツーの人間として暮らせているのは、プリキュアが本気で戦い、道を選んだ結果だ。
そういう風に、日常と超常は繋がっている。剣を捨てて詩を選んだ戦いがあって、今回のナイトプールがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
はなの中に広がっている断絶が、実はしっかり繋がっていること。その橋をかけたのは他でもなく、キュアエールであり野乃はなであること。
そのことを、はなちゃんが肯定できるといいな、と思う
そして戦いは、新体制となってまだまだ続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
イケメン二人を引き連れたジェロスさんは、まだまだ余裕を感じさせる立ち回り。”シンフォギア”か”マクロス7”かという歌バトルもあって、なかなか盛りだくさんのバトルだった。
要素が多すぎて、個別の見せ場が散漫になってしまってた印象すらある。
ただ、今ある光を守り切ることに必死になってたはなが、光を新たに生み出す音楽に目を開けたのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
派手なステージじゃなくても、全く同じ光を自分自身が生み出しているんだと、はなちゃんが胸を張れる日が必ず来て欲しい。ギターが弾けなくても、歌が歌えなくても。出来ることはある
そんな物語の合間に、今週も差し込まれるハリーとほまれの熱視線。町内に開かれたナイトプールで、若い女性の支持を集めるハリーを見て、ほまれは何を思ったか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
じっくり時間を使い、良い演出を重ねてきた恋愛爆弾は、ついに来週炸裂するようだ。フフフ、やべーな…。
平和と戦い、笑顔と涙、日常と超常。明るく楽しい水着回をしっかり仕上げつつ、はなを取り巻く世界の複雑さ、それに溺れつつ藻掻いているはなの頑張りを、丁寧に描くエピソードでした。とても面白かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月15日
来週は浴衣DEハリほま回。HUGっとの夏は更に熱くなりそうで、次回も楽しみですね。