かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
人間関係の機微は、命の取り合いにも似ている。先を読み、有利な間合いを剥奪し、自分の利となるように状況を作る。それを完璧に乗りこなせるのは…天才だけ。
っていう触れ込みで始まる、超絶ハイテンションヘタレ密室ラブコメディっだ！！
そんな感じの第一話、OPの鈴木雅之で『え？ なんで？』とぶん殴られた後、過剰なボケとナレーションの渦に巻き込まれ、押し流され、時折会長の可愛げと学生生活結構楽しそうムードが混ざり、強烈なパワーで一気に魅せられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
とっても良いスタートでした！ 面白かったです！！
これで終わりでも良いんだけども、感想を続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
お話としては過剰な力みで骨格を支え、しょーもない小市民思考を金ピカの漫画金持ち描写で際立たせて、ど濃厚なナレーションでハチャメチャに食わせる作りである。
全体的に濃い口なんだが、ところどころの昭和テイストが良いスパイスとなっている。
とにかく鈴木雅之の声が良すぎて、一瞬の当惑と『まぁ良いや…ほんとこのオッサン歌うめぇな…聞き直そ』が混じり合い、最高の気分である。OPの時点ですでに勝ってる。作曲水野良樹だし…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
これが出落ちになると思いきや、音関係はかなり良い仕事をしていた。ネーム多いから頑張んないとな！
露骨に東京ラブなんちゃらだったり、冬のなんちゃりだったりするBGMで視聴者にツッコませたり、青山穣が全キャラ合わせたより喋りまくってたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
『ナレうぜーな…』と思っていても、二話三話見るうちに慣れるのはダブデカで確認済みだッ！ Z…そこにいたのか…（ボス大好き人間）
さておき、クールな支配階級を演じつつ地金のポンコツヘタレがいい具合ににじむ副会長も、巧く起伏を創ってていい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
基本生徒会室を舞台に展開する密室コメディなので、声頑張らないとのっぺりしすぎるだろうし。ふにゃっと腰砕けな可愛さを、古賀葵さんがいい塩梅に演じていた。
力んだ思い込みと、自分が頭いいと思い込んでるバカのすれ違いを、全速力＆ハイテンポで延々投げ続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
過剰な内面吐露と考えるほどに芯を外していくトンチキポンコツ力が、動きの少ない画面をぐるぐると回し、ダイアログとモノローグが混沌の織物を仕上げる。
このバッキバキでハイテンションな空気が、なかなかいい感じだ。ショートなエピソードを繋いで一話にまとめるテンポも、過不足無くてちょうどいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
自分がバカであることに気づいていないまま爆走するバカに、視聴者がツッコミ入れつつ愛着を覚える構図は、なかなか強い。
他人を利する冷徹を装いつつも、会長も副会長もポンコツヘタレの可愛い奴らで、学園生活もほっこりと微笑ましい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
『お前らとっとと素直になれ！ 平和な日常を素直に謳歌し、好きな人と付き合っちゃえよ！』という叫びに、上手く視聴者を誘導してくる。
お弁当とか、生徒会のあんまベタベタしないけど仲良しな距離感とか、地味ーでオーソドックスな青春部分が手堅くいい感じなのが、バカのバカモノローグを上手く支えていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
アイツラフツーに楽しそうなんだけども、自分からその幸福に背中向けて全力バックダッシュだからな…そこが面白さなんだが。
ラブコメは告っちゃえば終わりなわけで、長く長くプールされるのはジャンルの必然。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
それを逆手に取って、『言わない』過程自体を”天才たちの恋愛頭脳戦”として楽しませる作りは、なかなか新鮮な発想だ。掲載誌には”嘘喰い”とか”カイジ”とか乗ってたしね！
うまく行きそうで行かない、『とっとと付き合っちゃえよ！』と囃し立てる楽しい状況が、ずっと続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
この宙ぶらりんを維持するべく、巨乳でピンクで脳みそ空っぽな書記が、時に無邪気に邪魔をし時に状況を転がし時に壁になり、非常に良い仕事をしていた。いいポジションにいいキャラ置いたなぁ…。
かぐや様が相当いい性格してるので、裏表なく素直にほっこりできるナオンは絶対必要だ。会長とバチバチやってるだけだと、あっという間に芸のパターンも尽きるしな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
嫌味なく波風立てて、あるいは拗れた状況をほぐすPC3的仕事を担当するキャラが必要となる。書記はベストマッチだ。
お弁当回でどんどん醜い嫉妬獣に落ちていくかぐや様が、凄まじくダメダメでとても良かった。こんな獣（ビースト）を、泣いて引き止めてあげるなんて書記は良い子だなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
泥っぽいんだけども可愛げがあって、ヤンチャを微笑ましく見れる構造・キャラなのは凄く良いと思います。
会長もクールぶった童貞モンスターで、くっだらねー先の読み合いに必死になる強張りが、なんとも可愛らしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
貧乏設定を『折れたペンを直す』という細かい仕草で補強して、その後もう一回ペン折る笑いの作り方とか、結構屈折してて好きよ。
クールモードとおバカモードの温度差もいい塩梅に波を作り、時折サイケな背景でセッティングの変化の無さを誤魔化したりもして、会話の多いお話をどう転がすか、いろいろ考えられてもいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
基本パターンが出尽くした後が大変そうだが、さてどういう味付けをしてくるか。12話の真剣勝負であるな。
恋愛劇としては既に結論出てるし、スタートラインにも立ってないクソ童貞＆アホ処女ののたくり話ではある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
そのもどかしさをどう維持し、マンネリ感を上手く逃しながらテンポよく転がすか。肝になるのは男の子の可愛げか…”からかい上手の高木さん”の西方とかが、最高にうまく背負った部分。
つーわけで、作品の強みをブンブン振り回す楽しい第一話でした。テンポとダイナシ感、昭和テイストの”逆”な新鮮さ、クールな強がりの奥で震える純情と可愛げ。パワーのある笑いの作り方。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
良いじゃない…オレこういうの大好きよ。超面白かったです。ボーイもガールも、みんな可愛いねぇ…。
非常に強靭な基本構造だけに、このパターンが出尽くした後の発展性に少しの不安はあるが、それは先を見てみないとわからんところ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月12日
まずは強いキャラと設定、そこから生まれる笑いとほっこりとダイナシをたっぷりと味わい、腹一杯食べ尽くしたいと思います。来週も楽しみ。
