アイカツフレンズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
遂に決まったわかばのデビュー。これを機に、みらいは一年半に及ぶプロデュースを離れ、愛弟子を独り立ちさせることを決める。
追った背中が離れる寂しさ。追われる温もりが遠のく哀しさ。
師弟万感の思いを込め、今幕が上がる!
そんな感じの、わかばちゃんデビュー回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
ソルベット(アイビリーブ)に注力した結果、あまり深掘りされない内に運命の時が来てしまった感じがあるけども、エピソード自体は情念と未練がみっしりと籠もり、湿度と体温のあるいい仕上がりだった。
わかばちゃんにジュエルドレスが回ってくる因果含めて、女児アニは常に経済の冷徹が蠢く魔窟であり、望ましい物語構成に応じてシリーズが構成されるわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
第55話で見せたような、凸凹師弟修行旅の様子がジワリと積まれていれば、今回の感慨はより強かっただろう。
しかし無いもんは無いし、スケジュールはスケジュールである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
ここでわかばとミライは一旦切れる。一人のアイドルとして巣立っていく。そこにどう感情を追いつかせるかというのがいちばん大事なところであり、それはしっかり果たされていたように思う。
フレンズは『男・女・フレンズ』というSFチックな性差を打ち立て、フレンズ関係の特別さを、ロマンス文法を借りつつ描いてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
ラブミーティアの濃厚な感情爆裂を思い出せば、その強さ、特別さは容易に思い出せる。
しかし世界には、それ以外の関係だって当然ある。
作中、特に強い(狂気とすら言える)関係でカレンと繋がるミライだからこそ、フレンズではないわかばのことを必死に考え、衣装から舞台演出、パフォーマンスに至るまで誠心誠意汗まみれで整える姿は、フレンズ世界に別種の魅力を持ってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
フレンズ以外の相手に、そこまで一生懸命になっても良い。
そういうある種の健全さを、別れを前提とした今回の物語はしっかり生み出せていたように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
巣立ちの誉れと寂しさ。ミライが忙しさに自分を追い込んだのは、別れの辛さと直面したくないがゆえの自己防衛なのではないかと、思わされもする。
わかばの揺れる感情を受け止め、示唆を与えるのがピュアパレットなのも、アイカツフレンズの"今"を思わせ面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
一年目でダイヤモンドフレンズになってしまった彼女たちは、もう教え諭す立場なのだ。フレンズ一年生なアイビリーブとの向き合い方でも、よく見えた立ち位置であるが。
憧れから友達へ、そしてライバルへ。追いつき追い越し前に進んでいくアイドルの歩みを、わかばも歩く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
それをただの題目にしないためには、巣立った後の飛翔にエピソードを回すことと、巣立ちである今回をしっかりやりきる事が大事になる。
前者は先の話として、後者はしっかりやれたと思う。
わかばは立派にステージを成し遂げ、童話モチーフのメルヒェンなドレスも立派に着こなす。(ちとマリアちゃんっぽくて、アイカツジジイは一時ノスタルジーに浸った)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
もう素人ではなく、観客に憧れを手渡すプロになったのだから。ミライが自分の巣立ちを祝うべく、必死に作り上げてくれたものに報いる
その強がりが最後で解け、ミライに「もう、泣いていいですか」と許可を求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
この強がりの仕方が、常にツッパってる師匠にそっくりで凄く良かった。ステージの方向性は全然違うんだけども、魂の根っこの部分が継承されていることが、観客には見せないミライの涙から判る。
感情ダダ漏れの湿ったデビューではなく、あくまで誇らしく胸を張り巣立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
去りゆく思い出に後ろ髪を引かれても、それでもお互い分かりあった時間は無駄ではなく、過去は未来に繋がっていく。
だから、涙を隠して笑顔で、プライドを込めて。"アイドル"らしいステージデビューだった。
過去作との比較(というかアイカツ史学)になっちゃうんだけども、今回は確実に無印最終話『最高のプレゼント』を下敷きにした話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
無印は美月→いちごラインも、いちご→あかりラインも、師弟関係がかなりスパルタというか、べったり至近距離で色々教える、ということは少なかった。
セルフプロデュースが基本のアイカツ世界、師弟関係もあくまで独力重視ということなのだろうが、ミライ→わかばの距離感はかなり近い。みっちり教え、ステージも師匠が全力で整えてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
そこに無印とフレンズの差異があり、しかしお互いのプライドには相互に敬意が払われている。
『最高のプレゼント』では、あかりはいちごに追いつき、対等のユニットになることで自分の物語の幕を下ろした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
今回わかばは、そこまで上がらない。師匠の手を借りずに、あくまで自分の力で崖を登り切るところまでが、彼女の現状であり彼女たちの到達点だ。
それは正直描写が薄いわかばの現状を見据えた描写であり、この後わかばが花開いていく未来に伸び代を期待した描写だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
ラブミーティアの絶対性を思うと、わかばが"フレンズ"という形でミライと繋がることはおそらく無い。しかしその関係もまた、寿がれるべき善きものなのだ。
一アイドルとして鮮烈なデビューを果たしたわかばが、ミライに追いつき、追い抜いて花開けるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
今回のデビューを活かすためには、この後の景色をどう描くかが大事になろう。正直最近のフレンズ、展開に生き急ぎを感じるので非常に心配である。描く余地は残っているのだろうか?
不確定な未来を心配しすぎてもしょうがないので、今は期待を込めて春風わかばの"デビュー以降"を待ちたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
そこで大きな飛翔を果たし、まとったジュエルに相応しいステージングを魅せる素地は、今回しっかり見せれた。
師匠好き好きオーラムンムンなのが、わかばちゃんの可愛いところだね。
ミラわか師弟の修行時代が、お互いを大事に思えるくらい暖かだということが、細やかな会話からしっかり伝わってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
それが判るからこそ、別れていく辛さ、それを終わりではなく始まりにしなければいけない使命もよく判る。二人共立派だったし、PPは良い導き手だった。
かくして誇りと思い出を翼に、若鳥は巣立った。フレンズ世界は番以外にアイドル権がないので、わかばちゃんのフレンズ探しは今後楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月25日
そして次回はカレン島アゲイン、今度はレースだ! …スタッフはあの島なら、どんなトンチキをぶっ込んでも許されると思っとるな…。来週も楽しみです。