スター☆トゥインクルプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
それは勝利と言うには、あまりに痛く、重く。
破壊神を封じる儀式は、優しさというイマジネーションにより破綻した。
拡大する闇に、飲まれる宇宙。絶望の檻に閉じ込められた少女が見た流星は、明日への希望。そして、昨日までの日々。
ああ、今宵、星が征く。
そんな感じのスタプリ最終決戦! トリプルクライマックス最後の一撃、涙腺を完全破壊ッッ!! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
いやー…感無量とはこのことであろう。
今まで巡った星星、繋いだ絆、手に入れた勇気と希望。正統派に輝くヒロイズムを堂々振り回し、一つの決着へとたどり着く夢の終わり、現実の続きとなった。
最後にプリキュアの力を奪って、放課後の宇宙大冒険、”変身ヒロイン”という夢を終わらせるのが、スタプリらしいなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
それは幼年期に許された、一瞬の光。いつしか醒めてしまうその微睡みの中、確かに手に入れたものだけが、冷たい現実の中で灯火となりうる。
星と地上に別れた後、皆が大人になっていく中で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
一年間積み重ねた友情と戦いの日々は、一体どんな魔法に変わっていくのか。
それを見守るのに、一話残っていることがありがたい。
夢は現実の続きで、現実は夢の名残なのだ。そのピリオドをどう描くか、それは来週の話として。
今は決戦と離別である。
しっかり分かれるためには、まず取り戻さなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
フワの犠牲により封じられたと思ったへびつかい座のプリンセスは、堂々の復活を果たす。
まぁアバンの空気、どう見ても大勝利のオーラじゃねぇからな…マジ葬式。
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『貴様らの優しさが、フワを無駄死にさせたッ!』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
プリンセス衝撃の宣告に、ひかるの瞳はブラックホールよりも暗くなる。
他人を思うイマジネーション、それを育む日々こそが枷となり、力を奪う。多様性が統一された意志を奪い、パワーを減らすと考えると、”全体主義VS民主主義”って感じだ。
個別の意思がある、ということは、統一された力の行使が難しい、ということでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
イマジネーションに満ちた世界の、不都合な真実(の一つ)を、スタプリは見落とさない。そういう機能不全は、確かにある。
暗黒宇宙に浮かぶ、可愛いロゴ。クライマックスに、なかなか象徴的じゃないの…。
開放された破壊神の力は世界すべてを飲み込み、今まで巡った星々も消えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
マンホームたる地球が、大トリ飾りつつも星の一つでしか無い所が、スタプリらしいな、と思う。
ガルオウガとトッパー、『守れない大人』二人を繋げるところとかね。
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全てが絶望の闇に飲み込まれた孤独の中で、星奈ひかるは涙する。その存在自体が、全てが終わってはいないことを示してはいても、無力と寂しさは涙を呼ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
今回、本当に星奈は良く泣く。
孤独に、悲しみに、そして喜びと決意に。
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そういう色んな涙の源を、このアニメは一年追ってきたのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
当然、涙を止める特別なあなたの姿も、しっかり切り取ることになる。
言語を越えた、プリミティブなコミニケーション。サマーン星人特有の文化。
最初に出会った時の思い出を、ひかるは必死に引き寄せる。
今回非常にひかるは心を乱し、色んな感情を爆裂させる。それが主人公の特権であり責務というものだが、その乱れを受け止め、導いていく役はララがやる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
この役割分担、映画とはさかしまになっていて面白い。逆にTV最終戦で『この形』にするから、映画ではララが乱れ、ひかるが受け止める形にしたのか
触手の先についた、友情の星。これを抱きしめる動作は過去の出会いで果たされ、今回ラストに待つ別れでも再演される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
言葉が通じなくても。宇宙と地上に隔てられていても。
繋がるものを握りしめて、出会えた奇跡は消えない。
一年間書いてきたものをしっかり回収し、リフレインを効かせた構成だ。
残りの三人もしっかり存在感を見せつつ、最終決戦は濃厚に”ひかララ”である。まぁずっとそう描いてきたからね…最後を託せるのは”そこ”だし、描かなきゃ嘘だよなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
絶望の闇に輝く、友情という灯火。その宇宙を切り裂くのは、イマジネーションの流星だ。
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涙を飲み込み顔を上げて、もう一度決戦に挑む意志。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
それを呼び覚ましたのが、幼い想像力を暴れさせた、ひかるだけの星見帳だというのが響く。
無邪気に星を見上げ、自分だけの夢を描く。子供っぽい、時にはバカにされるだろう一人遊び。
でも、極限で思いを繋ぐのは、えてしてそんなモノだ。
涙に暮れて諦めていた、”子供”の星奈ひかる。その背筋を伸ばさせ、(今まで何度も、闘いの中で見てきた)”大人”の星奈ひかるに変えるのは、幼年期の象徴なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
成熟とはただ歳を重ねることではなく、時には時間を巻き戻すことすら含む。子供時代の幻想は、大人の現実にいつだって繋がっているのだ。
それを繋げる橋として、”歌”を選んだのも、自作に嘘のない見事なチョイスだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
最後の必殺技もそうだけど、バンクでずーっと使ってきたものが、この特別な局面でぶっ刺さってくるのズルいし凄いよね…。
ずっと、星と友情の歌を歌ってきた。なら、最後の戦いでも。
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映画ともシンクロする”世界音楽(ミュジカ・ムンディ)”への祈りを込めつつ、掲げた変身アイテムは光らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
ここで『やっぱダメかな…』みたいな、ひかるの諦観…ある意味『大人らしい』感情を切り取ってくる細やかさが、とても良い。
それがごっこ遊びに過ぎないことくらい、中学生だし解るよ。
それでも本気で、夢を重ねてきた。変身して戦う日々は、嘘じゃなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
絶望に囚われた世界を、正しく救う。そんな特大級の夢を叶えるために、ペンは最後の光を放つ。
紡ぐのは未来。それを掴むための、希望の力。夢のキャンバスは宇宙…最終決戦だっ!!
ここでひかる達が五色の流星になるの、色んな意味合いが重なりすぎて脳が爆発するわけですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
ひかるは自分の描いた夢の手帳を、願いを乗せる流星と見つけた。だから闇の中諦めず、戦う自分を想像できた。
その想いが、今少女たち自身を流星に変えていく。
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この時、彼女たちは夢を受け取る客体ではなく、誰かの夢になる主体になっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
作中世界で皆殺しにされた衆生だけでなく、モニター越しにその奮戦を見てきた子供と、かつて子供であった全ての人達の祈りを背負い、救世のファイナルバトルに立ち向かっていく。
誰か(過去の自分自身含む)が見せた夢を追って、立ち上がった少女たちが夢それ自身として、漆黒の宇宙を駆けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
その美麗、その不屈は正しく、流れ星のように鮮烈に瞳に焼き付くだろう。
そういうキセキを描くために、プリキュアは『戦うヒロイン』なのかもしれない。
今回は横に大きく引いたカメラが印象的で、スケールの大きな最終決戦をしっかり見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
取り残された孤独、宇宙規模の決戦、それを乗り越えた先の未来。ひかる達が思う存分、身勝手な子供として繰り広げた大冒険は、こういう大きなモノを掴んだ。
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同時にクロスレンジでビシバシやりまくる、破壊神との超絶バトルも元気である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
『もう予算の心配はいらんっ!』とばかりに、暴れ狂うワカメ影、爆裂するエフェクト。
プリンセスがステゴロもやれるので、マジ盛り上がるな。
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ファイナルフォームは”王冠(ティアラ)”をかぶり、神たるプリンセスと同等、あるいは超越した人間の姿を活写している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
イマジネーションはより長い腕、無敵の星へと変わり、破壊神の振り回す暴力に立ち向かう。バトルスタイルで、”イマジネーション”の可能性を見せるのホント好き。
ひかるが出した星が、綺麗な五芒になってないところが好きなんですよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
彼女のイマジネーションはオリジナルで凸凹していて、なかなか世間のものさしにはハマらない。
そこが良いところで、最後の決戦で夢を託すのもまた、凸凹の星なのだ。
ほんとねー…”行き届いてる”アニメだと思うよ、スタプリは
孤独と独善を吠える破壊神は、人間の心の機微、イマジネーションの明暗に創造神たちより敏感だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
だからこそ、故郷を奪われた者たち、世界の片隅に追いやられた者たちの心に忍び込み、イマジネーションを歪ませる事もできる。
人の心が判るのは、良いことばっかりではない。
それでも。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
それでもと、プリキュアは言い続ける。
多様性が秘める軋み、分かろうとする優しさの無力を視野に入れつつも、それに膝を屈せず物語を紡ぎ続ける。
星と愛が重なった壁は、一人のときより分厚いのだ。
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バリアという守る力が、しっかり重なってる所が凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
孤独と独善から生まれる、緑色の暴力を押し付けてくる破壊神に対し、少女たちはこれまでそうであったように、想いを重ねながら立ち向かう。
それはそれぞれ、別の形をしている。でも、隣り合うことも、愛し合うこともできる…はずだ。
あるいは”べきだ”という、少し押し付けがましくて、でも必ず必要な責務の意識が、ひかララダブルブロックには込められてる感じもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
不撓不屈、友情無敵。完全和解なまとめ方含め綺麗事なんだが、やっぱ誰かが、特に子供に向けては堂々とそういう物語を紡がなきゃいけないと思うよ。
不和の友情は見事に、宇宙規模の大破壊を跳ね返す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
暗闇の中、自分の心に積み重なった他者との思い出しか無い絶望から、プリキュアは立ち上がった。
心という小宇宙(ミクロコスモス)が、現実という大宇宙(マクロコスモス)へと拡大し、決定的な影響力を及ぼす。極小と極大は繋がっている。
それを語れるのは、新時代のスペースファンタジーを走りきったこの作品の特権と言えるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
一人ひとりの心も、宇宙の広大さも、両方大事に描いてきた。
だから、人間一人の小さな心(うちゅう)が、破壊神が再創造しようとする宇宙(こころ)に勝つ結末は、やはり必然なのだ。
大破壊神は力だけを奪われ、命を保つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
『まぁスタプリならそうなるわな…』という感じでもあるし、『それで済むかぁ?』という疑問もまぁ、ある。
神が人を見張るように、人が神を裁く権利もまた、平等に分け与えられる。
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ガルオウガさんが”腕輪”をパワーソースにしていた描写を、この最終決戦に回収する、見事なトス上げだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
ひかるの綺麗事が歪まないか、神の視点から見守ると宣言したプリンセスは、自分がぶち壊した星の生き残りに力を分け与える。
その意味は、利用する傀儡でしかなかった時代とは違う。
暴力を乗せる船として、自分の背中を貫いても良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
でも、今目の前の少女が示したように、神(あるいは”大人”)の狭いイマジネーションを超えるものを、人(あるいは”子供”)は見せてくれるかもしれない。
決戦の果て、プリンセスはそういう期待を、半裸の鬼のオッサンに抱いたのではないか。
これにガルオウガさんがどう答えるかは、後に描かれるところである。マジ素晴らしかった…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
消えていく特別な力、去っていく幼年期の夢。
その最後の使い所を、星奈ひかるは悩む。
それでも、私の中のひかるなら、フワを守り、活かすために力を使う。
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ここでもやっぱり、ララが手を差し伸べし、迷いに灯火を差し出す仕事を頑張っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
人は弱いから、いつでも闇の中自分を見失う。ひかるが解らなくなった”ひかるらしさ”は、一年一緒にいた異星の友達が教えてくれる。
心に一つの宇宙を抱えた、理解不能な隣人(エイリアン)
そういう存在があればこそ、自分を鏡に写して見つけることもできる。それが、暗い孤独の中の、一つの流星になりうる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
前半の再起シーン、これまでの一年間で描いたものをしっかり回収する、見事な迷いと決断の描写だ。
自分中心のひかる宇宙が、他者という星囲まれている事実に目を向けるまでの一年。
自分という星が、他者との関係性、引力の複雑な働きで成立している、非常に見落としやすい事実を、子供だったひかるはこの一年で学んだんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
自分らしさを失うことなく、世界との、他者との関わりの中で広げていく。宇宙を背負った大決戦より難しい、ありきたりの人生の闘いに、ひかるは勝った
ララが、仲間が、出会ったあらゆる人達が勝たせてくれた、とも言える。だからこそ、消えてしまったフワも含めて、最後の一発は『みんな』で撃ったのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
そんな奇跡を引き寄せてくれた神の力を、少女たちは天に返す。
あくまで、自分の力で奇跡を引き寄せる。その困難な道へ、踏み出していく。
改心したから、ノットレイダーの暴虐は許されるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
世界すべてを殺し、悪すら騙したへびつかい座の邪悪は正されるのか。
未来志向のスタプリは、正義をあまり問わない。あくまで”これから”が大事なのであって、”ここまで”の歪みは寛大に許す。
甘いな、と思う。
その優しさだけでは救いきれないものがあることを、他ならぬ破壊神がしっかり指摘もしている。彼女にパステル色の暴力で”勝った”からといって、その(一面の)正しさが消えるわけでもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
優しさと正しさ。過去と未来。その天秤のバランスは、片方に強く寄っている。確かにそういう歪さはある。
しかし徹底的に優しくあることで、何が掴めるかは一年ずっと描いてきたし、そうあるために必要なメンタリティもまた、色んな場面で描かれてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
アイワーンを『許すにゃん!』したユニとか。
ガルオウガさんと過去ではなく、未来について語ってた先週のまどかとか。
それは選ばれた少女だけではなく、惨めで薄汚い怪物たちにも、広がっていくイマジネーションだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
許しは拡大していく。優しさは広がっていく。
冷たい現実は、そんなお伽噺を幾度も否定するだろう。そんなこたぁ判っている。判っているからこそ、最もきれいな形で夢を描くのだ。
神の救いを願ってプリキュアとなったコスモが、仇敵たるアイワーンと協力して、故国絶滅を乗り越えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
その過酷な決断もまた、神の想像力を越えていく人の可能性の一つなのだろう。
最初っから最後までこのネコミミ、修道騎士みたいなメンタルと行動し続けてたな…尊敬できるネコミミだ。
奇跡を手放し、捕まえたたった一つの夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
全てが白紙になったとしても、確かに残る想いのかけら。
思う存分泣け、そして抱け!
星奈ひかる、キミにはその資格がある…。
プリキュアという奇跡の時間が終わる。子供たちの夢が、宇宙を駆け巡った時間が。
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ここでガルオウガさんは、神から受け取った最後の奇跡を、子供たちを”家”に返すために使う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
自分のためではなく、誰かのために。殺すためではなく、守るために。
かつてそう願った自分に、ガルオウガさんは哀しみと怒り、歪んだイマジネーションを乗り越え、ようやく還る事ができたのだ。
星から遠く離れた地球で、やりたいことがある。ありきたりな現実の中に、輝く私達の夢がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
それを果たすためには、別れていくしか無い。夢が永遠に続かないシビアさは、非常にスタプリらしい。
ジュブナイルは、イマジネーションに満ちた幼年期と己の意志で別れて、現実と握手することで終わるのだ
しかし、夢に満ちた日々が嘘になるわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
面白くもない現実に包まれてもなお、活きる息吹を失わないためには、夢のなごりをその手に握っている必要がある。
言葉を通じ合わせる魔法すら、虚空に消え去っていっても。
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判るものがある。伝わるもの、残るものがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
だから、サヨナラは笑顔で。少しの涙を込めて。
ここで二人を号泣させない所が、スタプリのプライドだなぁと思う。
二人は大人になった。一年の闘いと日常で、手に入れたものがたくさんあった。だから、悲しいけど、悲しいからこそ泣かない。
もう子供でなく、存分に子供であったからこそ大人になった二人の意志と意地をしっかり尊重した、いい表情、良い別れだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
ここで光るサマーン球に触れ合ってるのがね…今回絶望の中で光った友情、星を越えて出会えた奇跡を思わせて、圧倒的に雄弁。”ひかララ”…強すぎる…。
エイリアンであるララと意思疎通できていたのは、ペンが与えてくれた神(≒親)からの奇跡であり、それをはねのけ自分の人生を活きることにしたひかる達(≒子)からは、冷酷に剥奪される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
魔法が消え、現実が訪れるシビアなルールは、この局面でも…だからこそ嘘を許さない。
しかし言葉が通じることだけが、人と人を繋げるのだろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
ただ、キミがそこに居てくれる奇跡を感じ取り、イマジネーションを広げていく勇気と優しさがあるのなら、その温もりは確かに届くのではないか。
分断が更に広がる世界を泳ぐ、全てのイマジネーションの子供。
想像力から始まる”今のイマジネーション”が、年齢や外見や出身に関係なく生き方を変えることは、託された最後の力を”誰か”のために使えたガルオウガさんを見れば判るだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
復活なり、ベビーに戻ったフワくんも。
宇宙の彼方に去っていく、星の友人たちも。
全ての思い出は心に、全ての未来は宇宙に
そう確信できたからこそ、ひかるは溢れる感情を眦からこぼしつつも、笑って触れ合い、還ることが出来たのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
その涙と笑顔が、激戦の果てに掴み取った、最も大切で美しい奇跡なんだろうなと、僕は思う。
さようなら。また、いつか。
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普段着に戻った少女たちは、故郷の丘から星を見上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
5つに輝く、私達の星。一年間笑顔で楽しく、時に厳しさに押しつぶされそうにもなった旅路。
それは、遠い日の思い出になっていく。当たり前の現実の中を、普段着で少女たちは駆け抜けていく。
魔法の手帳が、ただのノートに戻っても。
現実というキャンバスに、自分自身を星に変えて宇宙を描く少女たちの未来は、きっと明るい。きっと楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
そう思える、見事な終わりでした。
一年間のファンタジーを、あくまで『借り物の夢』として剥奪しつつ、その価値を一切損なわない。むしろ返却したからこそ、奇跡の価値が天井まで上がる。
シリーズ全体、一瞬の夢を届ける”プリキュア”というエンターテインメント自体にも、強靭な答えを出す話数となりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
嘘も夢も、いつか覚める。冷たい世界で、でも心を殺さず戦えるのは、やっぱりそこから受け取った灯火があればこそで。
それを大切に抱えて、それぞれの戦場へ、前を向いて。
次週一年の物語を終えるスタプリが、自作をどう胸に抱え、視聴者に進んで欲しいかを静かに語る最終決戦でもありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
こうも堂々、自分たちが何を作り、どう届け、その先にどう漕ぎ出していって欲しいか叩きつけられると、頭を垂れるしかねぇ…見事な創作、見事な批評でした。
オカルトオタクとしては、マクロコスモスとミクロコスモスの合一、想像力を活かした神の超越と人間の時代の始まりと、正しく”神話”してたのが良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
心と宇宙は同一なので、デカい決戦を走りきると、キャラ個別の内的闘争に答えが出て、世界も人もより強く、より優しく、より正しくなれる。
そういう二極にして一極の難しいクライマックスを、濃度濃く、盛り上がり満載でしっかり走りきってくれました。素晴らしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
この速度でゴールして、ウィニングランに一話残ってんだよなぁ…スタプリ、つくづく”強い”。
一年分の思いを込め、次回最終回。
ありがとう、スター☆トゥインクルプリキュア
追記 闘争者の空疎な残酷を押し付けた結果、文庫本一冊使って五年越しの詫び状送ることになったゆりさん含め、プリキュア世界の残酷さに呑み込まれる立場、そのフォローアップは毎回難しい。今回は非常に良いところに落としたと思う。
あ、プルンスくんがフワくんと再開できて、とても良かったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
もし帰ってこなかったら、ザラついてカッコいい方の吉野裕行声の”聖なる復讐者(ホーリー・アヴェンジャー)”が、神殺しの終わりなき旅に飛び出すところだったからな…。
プリンセスたちは、ひかるに感謝するように。
逆に考えると、ジョー岡田はここでフワくんが戻ってこなかった立場から、物語が始まってるわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
しかもラスボスに勝って奇跡が起きても、自分はその範囲外、という。
あいつもザラついた桜井声で『世界が救われても、僕は救われない…ッ!』って吠えて、戦争始めてもおかしくないよな…。
追記 サブを蔑ろにせず、尊厳と優しさを込めて大事に語ったのも、スタプリの沢山ある良いところの一つだと思う。
スタプリ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
プリンセスたちがブン回した”正しさ”の暴虐は、彼女たちの信頼を失わせた。
その上で、一年生活を共にしてきたプルンスくんへの信頼、人間だからこその共感にフワくんの未来を預けて、話を収める運びは巧い。巧すぎる。
神は信じらねぇが、プルンスくんは信じられる。
プルンスくんは皆のオヤジとして、愉快なコミックリリーフとして、自分も異文化を学んでいくエイリアンとして、弱いものの保護者として、色んな顔で色んな活躍をしてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
彼が居たから楽しかった。頼もしかった。
そういう実感があればこそ、神の不条理も一言で収まる。
一年間の長い蓄積を、短い一言にまとめて活用する、見事な一撃だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月19日
あそこでプルンスくんが引き受けてくれないと、マジでモヤモヤ残るからな。
フワくんのワープ力が、プルンスくんの元成長すると、星を越えて再開できるルートも見えてんだよな…マジ巧い。