イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

頭の中がカユいんだ

中島らも、徳間文庫。中島らも最初の小説で、一番彼が気に入ってたらしい小説。例によって例のごとく、医者の時間の手慰みで読んだ。僕はこの小説がとても好きで、「今夜、全てのバーで」の次ぐらいにらもの小説では好きです。
らもはなんか、世界をぎらついた瞳で抉り取って、鍛え上げた詩の言葉で組みなおして、ぎざぎざしてとろとろした大切なものを、言葉の形で提出してくれる作家でした。そういう部分が凄く好きで、同時に、いろんなものをだまくらかしながらコメディ書くらもも凄く好きでした。結局彼はとても頭が良くて、優しくて、脆くて、ジャンキーで、言葉の使い人が上手い人だった。そして、凄く好きな作家です。そんなことを、この処女作を見ながら想いました。