時雨沢恵一、電撃文庫。は、電撃文庫ですよ。久々の時雨沢先生出世作、キノ旅です。飛行機の話が続いたので短編連作であるキノ旅は形式としても久々でしたが、相も変わらずずっぱかずっぱか人が死ぬお話ばかりでした。そしてこまめに散りばめられているウィットと話の転ばし。ここら辺の小技は流石に短編で名前を挙げた時雨沢先生だけあります。といいつつも、短編３中篇２みたいな構成なので、読み応えもありましたね。基本的にアイデア勝負なところをよくよく十巻回すなぁ、と感心する次第。オーソドックスなネタを丁寧に料理した「歌姫のいる国」も良かったし。うむうむ。
