イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

MOONLIGHT MILE 15

太田垣康男小学館。一時期ビミョーな流行を見せた宇宙モノの中で、しぶとく息長く描きつづけられている面白ユカイ漫画15巻目。少年のロマンがどーとかそういう話はなく、信条と信念とど根性と政治と私情がネチネチ絡むダブル主人公モノであります。
いい加減長く続いているシリーズであり、その中で道を違えた主人公吾郎ともう一人の主人公ロストマンが、一度違えた道を交差させまた道を違えて行く、まさにクロスロードなお話が今回のキモ。シャトルの中でお互いの真情を静かに吐露するシーンの、キャラクターの眼力がこのマンガの魅力をそのまま伝える非常にいいシーンだと思いましたよ。キャラクタの背骨が太い漫画は、やはり面白い。
後はアレですね、イマまでもイヤーなやつとしていい立ち回りそしていたゲンズブールさんが遂に退場フラグをバリ立ちにしており、おいおい大丈夫ですかといった感じで。隙なんですけどね、非常に人間的で。小物とは言わないけれど、主人公組ほど高い場所にいるわけでもない。いい現実主義者だとは思うのですが、行動に私欲が入った瞬間失敗するのがこのマンガなので、あのヒキでもまぁ駄目でしょう。
そしてツォン・リー大暴れ。なんか娘とその相方も出てきましたが、この人たちも行動理念に私情が入っておりこのマンガ時空では先が危ぶまれます。でも宙間戦闘の描写と米軍インターセプターのデザインはまさには首だと思いましたよ。EMP宙雷MAJIカッコイイ。どうあれ、安定だなぁこのマンガとつくづく思いました。