イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

デイドリームネイション 1

Kashmir、メディアファクトリー。今年一発目はKashmir先生がアライブで描いてる漫画。っても入手も読了も去年のうちに済ませてたんだけんどね。ともあれ、相も変わらずカシミア節全開の変な漫画であり、元は同人で出した半エッセイ漫画らしく、ユルさも変なテイストもセンスも全開であります。
舞台は部員四人の漫研、時期は夏、出てくるのは突っ込みめがねと天然バカ、そして変な神様。チューンが少しずれた世界で、特に何か起こるわけでもなく、と思ったら同人誌を作ることになったよ、というお話。同人作る途中で一巻が終わっているのでむっちゃ気になるわけですが、それはさておき。
今回は非常に空気を出すのが巧いな、と思いました。もともとセンスのある書き手なので、余白を大きく取ったイラスト調のコマのつくりと使いどころが、漫画力の一部を担っていたわけですけども。高校という時代、漫研という舞台、夏と季節、すべてが雰囲気をかもし出す手助けになっている。台詞のテンポも、その空気を存分に吸い込める助けになってくれます。
まぁ一般的な盛り上がり下がりから意図的に外している漫画なワケで、そういう空気のよさがなければ読めない。それは事実なんですが、同時に空気を自分で作り、使いこなす漫画家が少ないのも事実でしょう。そういう意味で、「あ〜る」以来変な高校部活物が好きな僕としては、飛び出るKashmir節にプラスして、どこか郷愁を誘う描写の巧さもまた、このマンガの強さだと思いますよ。