イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

少女ファイト 4

日本橋ヨヲコ講談社ポンバシ先生の青春ど真ん中ヴァリボー漫画の四巻目。青春漫画としても、スポコン漫画としても、そしてラブマンガとしてもトータルにクオリティが高い、非常にグッドナイスな漫画ですよ。ポンバシ漫画なのにヒロインが可愛いとは! いや、なんていうかね。研究したなぁ、って思った、今回の練のムーブ全般的にね。
さておき、バリーボーの方は賭けバレーがバレて黒曜谷、いきなりの逆境であります。人間集団としても、バレーチームとしてもガタピシな黒曜谷にスポーツ漫画的説得力を加えるべく、説明説明特訓特訓。このスポ魂部分が、非常に巧い。スポーツ漫画は「知らない人にいかに面白いかを伝える」という、漫画が必ず背負う業の捌き方がとても重要ですが。躍動感のある作画と、キャラの人格がにじんでくる試合運びでとにかく見せる。練は練の、学は学のバレーをしていて、バレーと漫画がガッチリ噛みあっております。
試合をするためにバレーをするのではなく、漫画にするためにバレーを使っているわけですから、面白くないわけがない。使う、って表現はちょっと微妙かもしれませんが。間違いなくバレーという競技はこのマンガの真ん中で、それがないとこの漫画は漫画にならない。でも、園表面をなぞるのではなくて、キャラをバレーというナイフで掘りこむような、そんな感じの作りこみの細かさが見て取れる展開なわけです。
今回はチームの中の個人、という作戦論がスポーツ部分のメインだったため、それを強く感じました。このマンガの中の(そして多分現実の)バレーは役割分担がはっきりしていて、どうしてもプレイと人格がリンクしてくる。それを学というバレー初心者に、そして読者に説明と感じさせないように、前のめりに説明してくれて非常にいい展開です。G線に比べると、読者の眼を見て漫画かいてるなぁポンバシ先生、と思うネ。
んでラブなんですが。思ったより早く進んでおり。シゲルが一足飛びに練ルート攻略に走っておりギギギ、と歯軋りであります。クソッ、イケメンめ……。あと学がキュンキュンするマニューバを取り巻くりで、スポと友情以外でもきっちり二番目の主役張ってるな、と思った。表紙裏の漫画も面白いしね! そして久々に千代が登場し、至高のツンデレを魅せてくれて大満足です。千代はいい。とてもいい。
キャラを巧く転がせていて、題材かつテーマであるバレーの扱いも上の上。欲張りに青春している漫画なわけですが、どこも取りこぼしがなく、トータルに漫画力が高いいい漫画です。うむうむ、素晴らしいのう。