イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

百舌谷さん逆上する 2

篠房六郎講談社。しのふー先生のツンデレ漫画、二巻目。二巻目になって、ますますしのふー先生らしい息苦しさというか不器用さが前面に出てきた感じで。具体的に言うと、一巻でオッスオラ重要人物みたいな顔してたサワヤカガイの出番が蒸発し、デゴイモドM野郎の気まずい家庭事情がクローズアップされていた辺り。爽やか君の出番はホント、一巻の展開なんだったの、って感じで完全に消滅してて。結構無理な姿勢で青春描いてたんだな、とか思った。
んで、代わりにいかにも篠房漫画らしい、不器用な人ばっかりがクローズアップ。百舌谷さんのツンデレ病は見る見る嫌な感じの不安定感を増し、笑えない感じの冗談になる。樺島君はいいヤツとドMのデュアルブートという、苦みばしった茨の道を邁進する。融通の利かなさという意味合いでの真面目さ、何をどう取ろうとも四つ相撲になってしまうことが篠房漫画の特徴だと思っていますが、ライトな方向に走ると思ってたこの漫画もだんだんコースアウトしてきました。
アハハと笑っているうちに、じわじわ嫌な気分になってくるか。嫌な気分の背中に、じわじわと歪んだ笑いが忍び込んでくるか。どちらにせよ、結局篠房六郎の漫画には一種の硬さみたいなものがあって、それが背骨であり突破できない殻のようなものでもあるのだろうな、と読みながら思いました。そういうものが好きだから、読んでいるのですが。いい塩梅にシャレにならなくなってきてる感じがあって、僕は好きです。