日本橋ヨヲコ、講談社。ポンバシ先生のバレー漫画、五巻目。今回は関西遠征編メインであり、同時に部の外側の人々のキャラ掘り下げもちらりほらりと。関西といえば志乃の地元であり、後半は志乃至高のツンデレ技が思う存分炸裂し素晴らしいの一言。同時に、かわいい可愛い志乃にもカップリングがポップアップし、奥歯を噛み締めるハメにもなった。まぁ仕方ないね三国はイケメンだしねクソァ！
愛蔵渦巻く恨みブシはさておき、この漫画は強キャラと弱キャラの配置が巧いな、と思います。練に対するシゲルと学、志乃に対する部長と、基本精神的弱者が精神的強者に頼る、というのが基本構造なんですが。強キャラの説得力が強くて、読んでて納得できるところが凄い。ホントに高校生かよ、と思う完成度と、弱さを肉体的な部分に寄せることで、スポーツという根っこと巧く化学反応させていると思います。結局、スポーツ漫画で活躍するのはスポーツが出来るキャラなわけで。
かといって弱キャラが弱いままかというとそうでもなく、狂犬モードと内気モードしかなかった練も強くなってきたし、志乃もデレたし。そこらへんの緩急が、やはり巧い。強キャラも時々弱みを見せるしね。その上で折れない芯の強さを持っている、というのが青春バレーボール漫画であるこの漫画にとって、非常にいい結果になっていると思います。
