イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

MOONLIGHT MILE 18

太田垣康男小学館。月面開発ド根性漫画の十八巻目、二部になってから二巻目。新しい主役、歩のオヤジ吾郎が夢とか色々注ぎ込んだ月面都市の超ろくでもない側面が見えてくる展開。いや、今までもたいがいろくでもなかったけどね。吾郎が酸いも甘いも噛み分けたタフガイだったのに比べ、歩は線の細い美少年で、彼の視点から見る月の裏側は、また別のロクデナシ加減を見せ付けてきます。
ろくでもなくなったのは場所だけでなく、人間も同様でありまして。一部で目をキラキラさせていた人たちは、吾郎以下現実にすり潰されて全滅気味であります。今回華麗に登場したロストマンとか、露骨な悪役オーラを抑えるつもりもなく、むしろバリバリ放出させながらのカムバックでした。あの退場の仕方だとまともにはならんよな、と思ってたが、想像以上だった。
あと、都市発展の影をちゃんと描いているのは、開発漫画として好感触です。もともとあらゆる影に目を背けない漫画なので、人類の夢、月面都市が軌道に乗って機能しだしたとしても、その裏のスラムとか難民とかをちゃんと描く。その上で、そっちサイドにキッチリ重要人物を組み込む。まさかこういう形で再登場とは思っていなかったよ、ロケットボーイ。キラキラしていたモノが凄い勢いでくすんでいる第二部、低いところからどういう風にお話を持っていくのか。とても楽しみですね。