イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

MOONLIGHT MILE 19

太田垣康男小学館。月面開発史、はもう終わり。今は月面都市史にして歩サーガの十九巻目。急展開。この三文字がよく似合う巻でしたね。ぶっちゃけ、いきなり超強キャラ臭漂うレディ・ファントムがパンツァークンスト並の動きで無双したときには、ひじょーにビックリした。いきなりダークヒーローモノになったかと思いました。なんだよレーザーブレードって。コエエな。
この漫画はデザイン関係の秀逸さが一つの魅力だと思っているわけですが、今回もそこらへんは炸裂。ファベーラの労働者の不気味な疲労感、ガーディアンの不気味さ、レディ・ファントムの異形なヒーローぶり。どれをとっても、巧く新しい植民地として回転しているルナ・ネクサスの現状を伝えてきて、イメージが歓喜されます。開発史から歴史に舵を切った、つまりは現在の延長線上から未知の未来に舞台が変わったこの漫画においては、イメージはとても大切なものでしょう。
さておき、歩はファベーラ経由で難民都市へ流入。ジーザスもかくやみたいな歓待を受けていますが(水の中なのは洗礼のイメージなのかな)、今後そういう方向に転がるのか、はたまたラストの人物の「秘密」とやらがまた別の方向に転がすのか。さっぱり解りません。歩が主人公になって、宇宙開発ど根性物語にはいったん区切りが付いた。ここから先、歩とルナネクサス、そして相変わらず魅力を放つゴローはどうなるのか。非常に楽しみです。