イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

おおきく振りかぶって 17

ひぐちアサ講談社。主役が負けても夏続く、青春野球群像劇の十七巻目。試合方面ではすっかり武蔵野が主役(まぁ西浦は負けたんだからしゃあないですが)な展開で、今回はVS春日部の終盤戦と、VSACRの序盤。春日部戦は「持ってる」学校っぽい九回からの逆転劇で、同時に鈴木兄弟の息切れを上手く榛名の打撃力で食った展開。投手としての榛名の、ともすればワンマンレベルの実力が、まじまじと出た展開でした。地味に大河がナイスプレイ。
一方ARCの方は、そのワンマンっぷり、榛名を全力で回転させるには地力があまりにともなわない武蔵野野球部の急所がもろに見える展開で、こっちも「らしい」展開でした。阿部が落ちた時の西浦もそうですが、ワンマン野球をぶっ壊すのひぐち先生好きで上手いですね。壁のキャッチで野球というスポーツは、どれだけ成立するのか、っていう問いがこの後解かれるわけですが、まぁ今までの要素を並べると、ね。なかなか無残なことになりそうです。
でも同時にこの漫画、高校生の部活漫画でもあるので、砕けるにしてもどう砕けるか、ってところに興味が行きます。露骨トラウマって人格の底がまた透けちゃってる阿部君との絡みも含めて、この苦境で投手・榛名はどう変化していくのか(もしくは己を貫きとおせるのか)。そこが一番気になるところです。今の阿部君、見ててきっついので、とっとと憑き物落として欲しいもんです。榛名の憑き物は、『基本のキホン!』の時点で落ちてるっぽいしなぁ。