移動戦術の外側
移動戦術の外側に出るには、大きく分けて3つの方法がある。
1 攻める
2 守る
3 さらに移動する
1の攻めるには
1 大振りを使う
2 先手を取る
の二つがある。それぞれ解説していこう。
大振りを用いた攻めは、「移動と攻撃の併用は、大振りルールにより抑圧される」という移動戦術の前提を壊しに行く選択肢である。
これを用いる場合は
1 達人になる
2 手数を出せるようにスペックを組む
のどちらかが必要になる。
どちらの場合も、全力移動はそこまで防御性能を下げないため、防御しづらい攻め筋が重要である。
組み付きやローが選択肢になるだろう。
ただし組み付きは射程が短く、背面対応と併用した場合動作成立が難しくなる。
達人になる場合は、ローの火力を補填する必要がある。
51回の猿猴坊が、スペック的な参考になるだろう。
組み付きを用いる場合ターン差の問題から、ジャンプがしやすいのが利点である。
ターンが連続する達人相手に背面を取るだけでターンを終えると、非達人は背面ジャンプ→大振り組み付き→着地というルートで攻められることになる。
ターンが連続しない場合も、姿勢制御で隙を消し、あわよくば拙攻を誘う動きができるようになった。
非達人はどうあがいても大振りの命中値が9になるので、失敗へのカウンター対応と、攻めの姿勢を維持する手段が必要になる。
具体的には耐久性と、攻撃が通った場合の確実性である。
ここら辺は、番外地のイーノックが参考になるだろう。
判定の仕様上、手を出し続ければいつか攻撃が通る、というのは素晴らしい見切りだった。
守る場合は
1 旋回防御をするためのサブターン移動力3
2 背面からの攻撃を感知する手段
3 全力防御の有効活用
4 高性能の防御手段
の四つが重要になる。
旋回防御で相手正面を取れれば、防御削減手段がぬるい場合カウンターは十分取れる。
全力防御はこれを加速する、重要な手段である。
が、戦術指定がないと一生全力防御をして疲労点が削れ、結果負けたりするので、打ち切りの支持をしておく必要が有る。
攻撃を感知できなれば旋回自体が出来ないので、聴覚16以上、もしくは暗闇戦闘が重要である。
1-1はお互い正面に捉えた状態からはじまるので、1-2での背面からの攻撃には必要なかったりするが。
防御手段に関しては、ローにも組み付きにも解決策となる空蝉が第一候補となる。
この状況を作るべく、空蝉の取得と実戦投入が楽になったのだと思う。
もう一つの攻め筋としてラッシュがあるので、これに対しての解決策である組み技系の諸手受けと二枚看板で据えるのが非常に強い。
つまり、サブターン移動力3さえ確保出来れば、現状達人柔法は強い。
移動力を確保する手段としては
1 サブターン3にする
2 移動力を8にする
3 非達人になる
の3つがある。
サブターン3=主技能21未満のキャラであれば、即決を補う手段(流派知識、自己暗示他)を考えたほうがいいだろう。
移動力8は素直に能力値(17/9もしくは15/12)で取るか、型でとるかになる。
型については、敏捷以上で取る場合の礼儀作法LVが変化していること、副技能にランニング・体捌きを置けるようになっていることに、注意が必要である。
型16でも体捌き12は取れるし、敏捷16から型17はかなりやりやすくなっている。
非達人の場合は、ターン差で攻めの状況を作られないようにスペックを考えることと、達人なら所持できる優秀な防御手段(チャンバラ避け、空蝉、見切り他)の不備を埋めることを考える必要がある。
40CP+α浮くので、そこで補填するのが良いだろう。
○さらに移動する、というのは「移動戦術は距離4の六角形内部で機能する」という前提を壊しに行く選択肢である。
MA+の攻撃手段は基本的に最大距離3、身長250以上で補綴しても距離5である。
突破能力という意味ではローや組み付き、ラッシュがファーストタッチになるので、さらに1減って距離4となる。
移動戦術は移動することが目的ではなく、移動により有利な位置・状況をとった上で攻撃することが目的なので、距離5以遠においては攻撃手段がなく、機能しなくなる。
移動を行なっているため、擬似的に間合いを伸ばすことが出来る跳躍が使えないことが、それを後押しする。
距離を離す戦術は
1 守るために距離を離す
2 攻めるために距離を離す
の二種類に大分される。
どちらを選択するにしても、相手の射程外に出るために大きな距離変化が必要になるため、ジャンプを活用することになる。
なので、跳躍16以上(可能な限り20)が必要になる。
守るための距離離しは、不利な状況から脱出し優先権を取り返す時間を稼ぐことを主眼とする。
攻めに入るのは相手が無防備に近づいてAA権限を放棄した後でいいので、ジャンプ以外のスペックはいらない。
攻めるための距離離しは、主に飛びキック(もしくは飛翔蹴り)と跳躍距離上昇手段(超跳躍、軽身功)を用いて行う。
相手の最大追撃可能距離(跳躍16なら8ヘクス、もしくはサブターン移動力4全力移動8ヘクス)と、こちらの最大攻撃可能距離(跳躍20超跳躍20なら17ヘクス)のギャップを生かし、移動不可のタイミングで攻めに回るわけだ。
このギャップを作るためにはCP消費が必要なため、対応できない相手とのスペックの比べ合いに持ち込めれば確実に差がつく。
逆に言えばCP払ってない相手が大きく距離を開けられたら、土俵に乗らないように待機することも大事だ。
待機にCPは不要だからだ。
攻撃に回るには相手を正面に据える事が大事になるので、バックジャンプを活用することになる。
距離を取られた時の対応として、距離を空けつつ端に入る、というものがあるが、このような相手の跳躍距離は最大30ヘクスであり、武神降臨会場で取れる最大距離は20なので、逃げ場はほぼ無いと考えたほうがいい。
相手は背面を取ることではなく、移動防御を削ることを狙っているわけで、自発的なバックジャンプには待機が重要だと思う。
そうやって待っていると、距離を離しての夢幻掌をもらったりするので、結局は読み合いと戦術指定だが。
逆にCPを払っている同型相手に迂闊に距離を離すと、空中で超跳躍飛びキックをもらったりする。
公開情報ではほぼ読めないスペックなので、戦術で指定を細かくして飛ばない選択肢を用意したり、背面に飛んだりすることが大事になる。
結局万能戦術というものはなく、想定されにくいスペックと、相手の戦術がバグるように動く戦術があるだけなのだ。
……52回に限れば、イニシ取ってバックジャンプ端取り、相手が移動したら超跳躍下段飛びキック→二段ジャンプ→飛びキックコンボを使う非達人(サブターン移動力4のため)は、メタ外なので相当勝てるとは思う。
端での日干し勝ちを狙うため、疲労点対策を積むのが大事。
一応空蝉がアンチメタではある。
・ まとめ
以上、闇門のスペック変化を中心に、移動戦術に対する分析をしてみた。
Ver15.0の大改定は、既存のメタを突き崩す方向に動いており、今回上げた要素もその後押しを受けている。
キャラクターのデータはシステムの上に乗っかっているものなので、52回はその反映が結果として出るだろう。
つまり、かなり荒れるだろうし、僕自身も荒らす気満々である。