混乱がどんどこ加速しつつ拡散していく、ケイオス・ピンボール・アニメも28回目。
今回は紀田くんと千景ちゃんがイチャイチャしてたら泉井さんが横殴りして、罪歌女子回が展開され、ヴァローナが暴れてシズちゃんがキレ、先生が親の前で贄川さんをいとうえいしかけて、鯨木にゃんこが新婚夫婦に接触してた。
キャラの掘り下げで進んだ前回に比べると、いろんな事起きてるなぁ……まだ風呂敷を広げ続けるフェイズなので、収まり方はあんま想像できないけど。
話が進むとはいえ、杏里の掘り下げフェイズはまだ続行中であり、鯨木さんが情報を出したり、モチベーションを確認する提案をしたりして、罪歌と私の問題を見つめる尺が割り振られていた。
鯨木さんの言うとおり杏里は中途半端に優しすぎてどっちつかずなんだけど、割りきって暴走している帝人を見るだに、多分欲張りな方が正解なんだろう。
紀田くんみたいに踏ん切りつかないままダラダラされても、見てて困るわけで、今回『両方取る』という結論を一応出したのは、杏里が迷いながらも主人公力を獲得する話として、必要だったな。
贄川さんにしても鯨木さんにしても、杏里とイチャイチャする過程で妙に人間味が出てしまって、ラスボス担当してもらうには可愛げありすぎるキャラに育った感じがある。
罪歌持ちという共通点を活かして、悩める杏里に色々トス上げしてる姿は、敵と言い切れない共感がちゃんとあるのよね。
そこを補うための最低のゲス、那須島先生の再登場なんだけど、あのひとイマイチ小物でな……だから思う存分ぶっ飛ばして後腐れのないキャラだとも言えるんだが。
鯨木さんは杏里と話すことでキャラを立て終わった感じがあるので、岸谷夫妻にちょっかいかけてからの展開がちゃんと気になるのは良いことだ。
どうでもいい人が話し転がしても、結構どうでもいいもんな。
自分のモチベーション確認で一杯一杯なまま満足してシーン閉じようとした瞬間に登場判定に成功し、『鯨木さんのネコミミを確認し、コスプレ仲間としての共感で絆を取ります。アドレス交換して連絡付くようにします。ロールとしては空気読めてない感じで、エロメイド服がどーのこーの言いつつ』と、音速で必要な処理を終わらせる狩沢の姉御はマジ頼りになる。
コスプレに興味持っている鯨木が乗っかりやすいネタを投げることで、鯨木側としてもアドレス交換に乗っかり理由がつけやすい所も、受け手をよく見たトス上げ。
そこら辺に目配せが効くと話が早いんだが、杏里が手一杯であることが話の切迫感に繋がっているので、狩沢を外付け装置として使って状況を整えていくのは上手いやり方だなぁ。
狩沢の人間性が巧くかけていて、登場すると『また仕事しに来たの？』というより『良う来たな。たっぷりキャイキャイしてけや』という気持ちになるのは、PC3としてベストの立ち回りだ。
他のメンバーはまぁ殴りあったり、銃で撃ったりのメガバイオレンスだった。
紀田くんと千景の交流シーンはまだ終わってないのでどうまとまるかは判らんが、『俺は覚悟決めてるし！ 帝人ぶっ飛ばすし！！』とか吹いてる割に行動が伴わない紀田くんを、とっとと本筋に戻してあげて欲しいところだ。
杏里にいいトス上げ要因が付いた分、紀田くん周りのアシストの弱さは目立つな……ドタチン早く起きねぇかな。
シズちゃんはヴァロ子がノセられたのを見て、黒いオーラ出すくらいにウザヤ殺すモードに入っていた。
思いの外頭がキレる描写がしっかりあったのは、怒れる人間災害としてのシズちゃんではない、クールな側面が強調されていてよかった。
罪歌編ラストで怒りの制御法を覚え、ヴァローナと絡むことでそれを研ぎ澄ませていったシズちゃんだけど、当のヴァローナが原因でブチ切れる流れになるのか。
まぁなんもかんもウザヤが悪いので、とっととひどい目に会いますように……せっかく集めた『折原臨也の軍勢』も瓦解寸前だし、こいつもラスボス資格無いよなぁ……。
ギルド結成あたりからこれまで接点がなかったキャラが繋がり始めたデュラララですが、まだまだ話を広げるフェイズは続く感じ。
ヴァローナが持ちだした頭がどこに落ち着くかと、罪歌使い（ゲス）として覚醒した先生の動き、千景が紀田くんの尻をどう叩くか辺りが、話がまとまるポイントかな。
後は鯨木さんの家庭訪問の行方なんだが……なんかスンゴイとんでもないことしでかした覚えが薄らぼんやりあるんだが……原作呼んだの相当前で、色々忘れているなぁ……（タイマンな読者であることを大告白）
しかしそれ故新鮮な気持ちでアニメを楽しめている部分も否定できず、この大混乱がどう広がりどう収まっていくのか、非常に楽しみであります。
