イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ブブキ・ブランキ:第8話『止まった心臓』感想

怒涛の鎌倉決戦が一段落付いて、別の話が展開しつつあるブブキ。
今週はメリケンとロシアのブブキ使いが登場して、愉快にお話をかき回してきたよ。
『相変わらずサブキャラおもしれぇのに、そのキャラ立てが何故主役に行かない……』とか、『相変わらず自分の絵の力を信じ切れずに、いちいち台詞で説明するアニメだな……「良いリーダなんだだな」は、見りゃ判るよ面白いから』とか、色々あるが賑やかで楽しくはあった。

今回はメリケンのリーダーのデブが一人だけハイテンションギャグアニメのテンションで飛び込んできて、状況をかき回してくれるお話でした。
フル3Dとバタ臭い笑いは結構相性が良くて、仲間のために暑苦しく立ち回り、状況を結構冷静に分析するギャップもいい仕事してて、面白いキャラだと思います。
普段は雑に扱いつつも内心はリーダーを信じ、ブランキを復活させようと奮闘するアメリカチームも結構好き。
それだけに、台詞で説明しすぎる脚本は本当に勿体無い……もうちょっと、自分の作ってるアニメとそれを見てる視聴者、信じてくれてもいいのに。

トンチキな変態姉妹とロケット人間コンビで構成されたロシア組も、派手目なアクションが気持ち良く、コメディームードなアメリカ組とはまた違う楽しさを持っていました。
すごい勢いで空中をビュンビュン跳びまわる、男の子たちの超人っぷりが見てて気持ちよかったな。
崖を土煙上げながら直滑降してくるアメリカチームといい、今回は超常の力を手に入れた存在を描くハッタリが良く効いてたな。
前回の礼央子流血と良い、サブキャラクターの迫力の出し方はホント良いんだこのアニメ。

アメリカチームのアホなノリに乗っかる黄金・木乃亜・柊も、石蕗からのラインを的確に伸ばしてロシアにつなげた静流もいい動きをしていただけに、東の優等生然としたシケヅラはホントつまんねぇ。
自分のために体張ってくれてる柊に対してもそうなんだけど、何でも余裕で受け流して動揺するところがないのは、ホント東つまんねぇってポイントだからな……もうちょい狼狽えろ、必死になれ。
今回ようやく心臓停止に追い込まれ、キャラの地金を引き出しのに必要なピンチがようやくやってきた感じなんだが、今回は準備整えただけで終わったからなぁ……。
『止まった心臓』を共通のキーワードとして、東を積極的に拾ってくれそうなアメリカのデブ次第では、ようやく主人公に可愛げというか、人間味が出てきそうな予感はあるので、巧く膨らまして欲しいものだ。

そして楽しい大人チームは、ロシアチーム相手に負けブックを呑んだり因縁を作ったり、新走
くんが礼央子様を哀しく慈しんだりしていた。
新走くんは木乃亜相手にハイテンションで戯けた仮面を被ってる姿も、医者として側近として超マジ顔で礼央子様を心配する姿も、両方イケてて超好きです。(結局木村昴なわけよマン)
その好感はやっぱり、幼児退行した礼央子様相手に余裕がなくなり、必死に戦ってる姿を好ましく思っているわけで、何度も言うが東は今回の心臓停止、フルに活かしてキャラを立てて欲しいもんだ。

今回沢山新規登場人物が出てきて、それぞれに面白かったことから考えても、このアニメキャラを掘り下げるパワーは有る。
そのパワーが、よりにもよって主人公であり視聴者が物語を体験する窓にもなる東を素通りし、つまんねー優等生に仕上がっているのが勿体無いのだ。
東から余裕を奪い、必死にさせ、地金をむき出しになりふり構わなくさせる素材はいい具合に集まってきたので、持ち前のパワーで爆発させてくれよ! と思える回でした。
来週ドーンと来てくれると、非常に有り難いんだがなぁ……さてはて、どうなるかね。