3月のライオンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
研究会でバチバチし、先生にすげー大事な部分を見守ってもらい、川本三姉妹には構ってもらって、兄者の闘いを遠くで見守る。
零くんの短い春休みは、色んな角度から充実しています。ある意味、ここまでアニメが積んできたものを確認する、ランドマークみたいな回。
研究会は霊訓というより、二海堂の意外な面がモリモリ出ていて楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
根本的に好青年なので砕けた部分が見えないニカだが、重田さんを相手にしてる時はガンガン角が出ていて、それもまた彼の一つの顔なのだと思える。仲いいなぁ彼ら…。
それに助けられつつも、島田八段は孤独だ。
一人で深い深い海に潜るしかない棋士の世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
それぞれの脳内に豊饒の海があり、窒息寸前まで潜ったり、ぶつかりあえば荒波が生まれたりする。
シリーズを貫く『水』のモチーフが、『荒波』という表現型で現れたのはちょっと面白いところだ。静かに息を奪ってくるのではなく、飲み込み滞留する水。
それは零くんが、自分を取り巻く『水』に抗い、自分らしさを表に出したいと願ったからこそ生まれた水だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
押し流されるだけではなく、押し留まって自分を叩きつけ、波と波とのぶつかり合いから何かを引き出したいと思える相手。島田八段にかち割られたのは、本当に運命だったのだろう。
A級棋士の思考(あそこらへんの表現は非常にシャフトで、異質性が際立つ良い演出だった)に疲労困憊しつつも、自分が出せる全てを差し出す、零くんの献身。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
何もなくなっていくからこそ、何かを刻もうと神に挑む島田さんの思い。
そういうものを残酷に踏み潰して、勝敗は明瞭に付く。付いてしまう。
自分が直接打てないもどかしさは、これまでの零くんにはなかったものであり、そういう意味でも"ふるさと"が寂しく話を綴る今回は、彼の人生のランドマークなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
誰かの役に立ちたいと願い、撤退ではなく前進を選んできた零くんが手に入れた、灼ける焦燥。自分ではなく、誰かのための痛覚。
それは単純に気持ちのよいものではないが、十分以上に価値のある強い思いだ。歴史の教科書に載るぐらい立派なものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
そういうものを、視聴者だけではなく作中の大人もちゃんと見守っていて、零くんに言葉と態度で伝えてくれるシーンがしっかり挟まるのは、本当に良い。先生ありがとう。
そんな風に煮詰まっていく零くんに、薫風を届けてくれるひなちゃん&モモちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
お気楽に『姉弟だったよ! エッチなことじゃなくてよかった!!』とニヘラするひなちゃんに対し、『だからやべーんだよボケ妹ッ!』とは言えないあかりさん(アルバイトながら夜の女)の対比が、ポップで楽しい。
大人に差し掛かりつつ、まだ子供なのでいろんな世知辛さやもどかしさに焼かれる零くん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
その炎から遠く、子供ゆえの無垢さを伝えてくれるひなちゃん&モモさん。
頑張る零くんを見守ってくれる先生やあかりさん。
零くんから奪い、与えつつ、孤独な戦場で死闘を繰り広げる島田さん。
色んな人が、いろんな特質を兼ね備えつつ、いろんな立場から混ざり合い、世界に色がついていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
それは今回だけではなく、灰色の水底から始まったこの物語そのものの、大きな運動だろう。世界が増えて、色が増えて、人が増えていくことの喜びと、つきまとう痛み。この話は、ずっとそれを描いてきた。
そしてこれからも、モノトーンとカラフルが入り交じる世界の話は続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月18日
三連敗、俵に足がかかった兄者の地獄はしかし、まだまだ終わらない。他社の地獄を側で感じ、その只中に身を置く覚悟を決めた零くんの、新しい人生の闘いも。
来週の第四戦をアニメがどう描くか、非常に楽しみである。