BanG Dream! 2nd Seasonを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
忙しい日々に、すれ違う思い。誰かの支えになろうと走り回って、上手く噛み合わずに空回り。
それも青春、それも人生。
そう割り切れたら楽になれるのに、気持ちが出口を見つけられない。全てを解決する一番星は、孤独で遠い。
そんな感じのてんこ盛り、相変わらずの情報量でお送りするタメ回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
複数のストーリーラインが並走しつつ、細かいキャラいじりと感情表現がそこかしこにギッシリと詰まり、エモとヤバのカロリー爆弾を消化するのはなかなか骨である。
死ぬほど楽しいけどな! いやーいいアニメだ…。
さておき、主軸はおたえと香澄とポピパ、そしておたえがサポメンに入ったRASである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
先週顕になっていた、”音楽”への意識の差。キラキラした輝きを求めてギターを握った香澄と、幼少期から音楽が唯一の表現メディアだったおたえとのギャップが、ギシギシと開いていく。
元々ポピパはぼっち集団のケがあって、香澄は高校からの転入組、有咲は蔵弁慶、りみは引っ込み思案、おたえはおたえと、なかなか人と繋がれなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
沙綾もコミュニケーション強者に見えて、旧バンドと家族に核地雷を抱え込み笑顔で覆い隠していた激重爆弾だしな。
そんな五人が、香澄の躍動する引力に引き寄せられ、特別な繋がり、特別な場所、特別な音楽を選び取った。それがPoppin'Partyである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
迷いに迷ってようやくたどり着いた、自分が自分たちになれる場所。そこで生まれる笑顔とキラキラは、バンドメンバーにとって非常に重い。普段がバカなので目立たんが
そこにおたえが『バンド辞めたい』と言葉のサーモバリック爆薬を投げ込む。そらメンバーもこういう表情する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
普段はギャグや可愛げですんでいるおたえの言語能力は、こういう時に凶器になってしまう。言葉足らずの舌足らず、”音楽”以外のルートが全然見えない。
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有咲だけ呆けた口半開きではなく、ヤバさに即座に対処するべく奥歯を噛んでいる所が『らしい』と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
他のメンバーが言葉を飲み込めずにいるタイミングで、ショックを噛み締めて”次”に何をするべきか、必死に考え、覚悟を固めている顔。安いツンデレばっかじゃなく、こういう顔ができる所が好き。
りみのフォローもあって、ポピパ内部の意識としては『サポートギターとして、一時貸出』で落ち着く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
緊張感が抜けて、みんなホッとした表情を見せる中、一期で感情をズタズタにされた沙綾は、相変わらず顔を曇らせる。
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先週も行ってたけども、沙綾にとって『学園祭ライブ』はグジャグジャに渦を巻いていた感情と関係性に決着をつけ、ポピパを選び取った特別なステージだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
そこに波風が立つ。またバンドが散り散りになる。そら表情も曇る。昔の女がいてくれて良かった…具体的には何も解決してないがッ!
おたえは『主催ライブを成功させるための修行』として、RASに籍を置く。でもその活動が忙しすぎて、ポピパの練習時間を取れない。本末が転倒している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
それは香澄も同じことで、というか上辺だけ見て本質をグリップできないのは、彼女最大の特徴とも言える。
おたえの負荷を分散するべく作曲を志しても、形をなぞるだけで空回りを続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
グリグリがキラキラだったから、ギター持ってないけどバンドを始めた。Roseliaの主催ライブがかっこよかったから、自分もやった。
青春を駆動させる衝動主義は、後先考えない向こう見ず。
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ここら辺の『軽いキャラ属性だと思ってたら、それが原因で大惨事』というシビアさは、凄くバンドリっぽいなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
ポップで楽しい絵空事であっても、失敗の原因が人間の中にあるなら、失敗図らなず引き寄せられてくる。そこに嘘はない。
失敗をみんなで解決できることも、原因が変化することも。
第2話ラストで投げかけられた友希那の厳しい問いかけに、今回の霞はちゃんと答えを出す。重い荷物を背負って、ヒーヒー言いつつも歩みを止めず、自分に出来ることを一歩ずつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
その真剣さと汗は、絶対に嘘ではない。だから、友希那も不器用ながら真摯に受け止める。
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香澄が過剰に明るい時は、ディープでダークなヤバさを遠ざける呪いをやってる最中であり、ヤバいからこそそれに飲まれないよう、キラキラで楽しい日々を続けられるよう、必死に戯けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
そんな明るさがフッと抜けて、友希那に本気を伝えようと顔を引き締めたこのシーン、うっかり泣いてしまった。
香澄だってただのアーパーじゃなくて、SPACE解散にまつわるアレコレとか、ポピパで過ごした日々とか、音楽に向き合った時間の中で凄くシリアスなものを受け取って、自分の浅はかさ、軽さを制御しようと頑張っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
それはなかなか簡単には実を結ばないけど、凄く大事で尊いことだと思う。
なんでもやろうと一人で抱え込んでしまう香澄の空回りが、なかなか実を結ばない様子はもどかしくもあり、『俺が羽の生えた透明な天使だったら、空から花でも降らすのに…』と考えたが、まぁ俺透明な天使じゃないしな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
この健気があまり悲しい結末にたどり着かないよう、画面の向こうで祈るばかりだ
おたえも香澄の明るさ、軽やかさには非常に救われていて、魂を置くべきホーム、帰るべき”バンド”はあくまでポピパである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
しかし彼女の中のバンド根性は、ハードな修練と高いスキルを求める。あくまでキラキラのためのメディアであるポピパでは、それはなかなか満たされない。
香澄が差し出した星のキャンディは、疲れにまどろむおたえに届かず、レイが預けた心遣いの水は、花ちゃんの喉を潤す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
ガチとエンジョイ、過去と現在、RASとポピパ。花園たえを引き裂く二極が、二つのプレゼントで鮮明に描かれていく。
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ここにサブタイトル『ひとりじゃないんだから』が被さる所が残酷であり、また優しくもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
ギクシャク引き裂かれていても、そこにある繋がりは本当のことで、必ず再び出会える。でも、星が届かない現実もまた本当のことで、それを変えていくためには汗も涙も必要になる。
穏やかな態度でおたえのガチ欲求を受け止めるレイヤさんにアドがあるように見えるけども、多分レイヤさん『話をつける』を『ポピパ脱退』と認識してんだよな…ここでもおたえの口下手が、後の火種を生みそうだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
無敵の天然ぶっ飛び女だったおたえが、ギシギシ心を軋ませている様子はキクなぁ…。
そんな不穏さもありつつ、バイト応援バンドの方は順調に進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
とにかく日菜Pのリードが完璧で、楽曲のテーマは即座に直感、観客をノセるセッティングも万全と、天才を遺憾なく発揮している。
そういう直感力、実行力はやっぱり香澄にはないわけで。空回りしながら星を追うしか無いのだ。
裏返しになった大道具での、気楽なリハーサル。楽器ではなく観客をよく見て、しっかりメッセージを込めて表情を作るステージングは、明るく朗らかだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
彩ちゃんさすがの表現力で、表情と仕草で”曲を演じる”アイドルスタイルが、画面狭しと躍動していた。
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ステージから放たれるコールに、しっかり観客がレスポンスを返す。明るく楽しく、音楽でコミュニケーションを取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
観客席の保護者達が賑やかに切り取られ、それに反応するステージもちゃんと描かれ、バイト応援バンドの順調さ、そこから生まれるものは鮮明だ。
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最前腕組み不機嫌勢美竹蘭、後方彼氏面丸山彩超絶厄介勢白鷺千聖と、見どころ沢山の観客席。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
ハロハピの愉快な面々にちょっと苦笑しつつ、仲間がそこにいる喜びを『ひとりじゃないんだから』にノセる花音ちゃんが、凄く良いドラマー、凄く良い人間であった。瞳を上げれば、いつでも君たちが…。
同じリハーサルでも、RASはそれぞれの音楽にガッチンガッチンに向き合い、肩に力を入れまくる。その本気だけが到達できるものが、勿論ある。どのバンドが唯一優れていて、どの方向性が唯一正解、ということではない。でも在り方は衝突するように思えて、解決策はなかなか遠い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
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観客席と仲間に向けて朗らかなメッセージを乱反射させていたバイトバンドに対し、RASは自分たちの音楽だけに閉じこもっている…というわけではない。(それは最初期のRoselia)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
翠簾を上げて、自分たちがどれだけ本気かを観客に解ってもらう。魂を震わせる本気の音楽で、オーディエンスを殴りつける。
チュチュ様のちっちゃいボディ(パレオがかなりデカイんで、並ぶとちびっこ力強調だなぁ…マジこのコンビは”キテ”る)には、分厚い野心と音楽への信頼、高い理想が詰まっているのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
それを実現できる最高のメンバー、最高のバンド…には、花園たえという地雷が埋まっておるわけだ。
ダブルブッキングという難事を解決しても、おたえを引き裂いている矛盾は解決しない。自分が何をしたくて、ポピパやRASに何を求めているかを鮮明にしなければ、迷路からは抜けられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
その迷いに、二つのバンドはどう対処していくか。表現が素直じゃないRAS勢の”感情”に注目したいね。
先週『サポじゃないぜ! 本気のバンドに本気でやるんだぜ!』とウキウキしてたマスキングさんは、相当RAS好きだと思うんだよね…おたえに『まぁまぁ』って言ってたのは蘭ちゃんの『悪くない』みたいなもんで、『最高』ってことだと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
そんな花ちゃんが、昔の女に取られちゃうぞ!
一期で主役を張った分、ポピパへの思い入れが強くて、RASは『おたえを取る悪いバンド』とも見られる局面。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
あくまでおたえの衝動がRASを選び、RASもRASなりにおたえを必要としている様子、そこに渦を巻く感情を丁寧に追うことで、RASを悪役にしない。むしろ共感させていく。
新バンドの魅せ方が上手いなぁ、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
おたえのガチズムにフォーカスすることで、Roseliaの世界観と特殊性を掘り下げるチャンスを見逃さないのも、目がいい脚本でした。
ロックを聞き役、リサを語り役に、『楽しいだけじゃないことが、最高に楽しい』Roseliaのガチズムが見えた。
結成段階で意識統一をして、『思い出づくりのためにバンドをやるわけじゃない』と確認した上で集ってるRoseliaには、おたえとポピパのような断絶はない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
でも、それでも。今井リサは思い出づくりのために、湊友希那のためにネイル剥がしてベースやってんだよなぁ…MAXコーヒーも専用に用意して。
あの子サラッと表現するけど湿度と重力マジ凄くて、夜中の友希那の様子はひっそり確認してるわ、専用のコーヒー袖にされたらロックに分け与えるわ、一々荒波日本海が似合いすぎる忍ぶ女なんだよなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
切望する学園祭ライブは、知らないところで香澄が横穴開けてくれそうだから良かったけども。
Roseliaの学園祭ライブは『ガチで実力をつけていくことは、楽しいことを排除するのとイコールか』という問いかけに、一つの答えを出すと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
それはおたえがポピパとRASに引き裂かれることにもなった問であり、同時に湊友希那と今井リサ、複雑怪奇な幼馴染関係への個別のアンサーでもある。
複数のイベントを同時進行させつつ、通底するテーマを共有させ、個別の表情をしっかり彫り込む。連動させ、受け取った和音を展開・解決させていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
この群像劇の巧さが、人数と情報量を過積載にぶっ込んでもみっしり楽しいアニメになってる秘訣なのかな、と思った。
今回『誰かを支える誰か』の描写が多く、忙しい香澄に暖かいお茶を飲ませてやりたい有咲(全日本甲斐甲斐し賞受賞おめでとう。発行俺)とか、忙しい生徒会長の”第二の生(ネトゲ)”を支えるあこちゃん(全日本高1で人間出来過ぎ賞受賞)とか、『ひとりじゃないんだから』のポジティブさが、よく見えた
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
同時に一人でやりすぎる、走りすぎる危うさも丁寧に積まれて、さてどうなるかとハラハラ。しかしただハラハラさせるだけで終わらず、青春のキラキラと仲間への思い、絆と温もりが守ってくれるものの尊さも、しっかり見せてくれました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
結局そこに帰還して、物事上手くいくワケよ。行って欲しい。
RASとポピパに引き裂かれた花園たえがどこに行き着くかも気になるけど、そこを埋める運命にある六花をどう書くかだよなぁ…リサに話しかけられた時の『あ”?』は、完全に岐阜のヤンキーだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
ロックのギターが唸る時、運命の星が動き出す。そんな予感強まるお話でした。来週も楽しみ。
しかしポピパとおたえの乖離は間違いなく『音楽性の違い』であり、ゆるふわガールズバンドストーリーでこの定番ど真ん中のテーマをしっかり掘りに行く所が、2ndの凄いところだなぁと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月22日
おたえが『アンタと音楽やるの息苦しいよ…』と言われないことを望む。(それは最初期Roselia)