Fairy gone フェアリーゴーンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
数多の犠牲を踏みつけに、手に入れた平和。それを誇る式典を前に、機械の兵士が踊り狂う。複雑に錯綜する利害と思惑、秘められた信念。
権益の糸に絡め取られつつ、ドロテアは事件を制圧する緒を様々に引き寄せていく。
この傀儡芝居、出口はどこだ?
つ~感じで、複数組織と個人、キャラクターの過去と現在が妙に複雑に絡み、特に整理はしてくれないエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
視聴者サイドで補助線引かないと、全体の構図が見えにくい(見えてもなお判りにくい)のは、このアニメらしいなぁ、と思う。キャラの人数も関わる組織もマージで多い。今回増えたし。
そんなわけで色々整理しながらまとめていくと、人工妖精暴走事件には軍と妖精省のセクショナリズム、七年前に姿を消した技師、地味メガネだったはずのチェイスの保安局時代の過去が複雑に絡み、見た目通りのシンプルな話では当然ない、つうのが今回のエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
髪がピンクだったりトンチキな衣装付けてたり、合成甘味料に塗れたオタクテイストからキャラデザが、意図して距離とってるこのアニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
渋めの味わいは非常に良いんだが、『キャラの区別がつきにくい、覚えにくい』っつー弱点があってな…人数多いのもあって、ジジイには色々キツいぜ…。
チェイスも目立たないところからいきなりメインストリームに躍り出てきてビックリ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
だが、保安局・軍・妖精省・ドロテア・各種犯罪組織がそれぞれの利害と思惑抱え、くっついたり離れたりしている現状を鑑みるに、ドロテアサイドに優秀な情報管理管がいないと話が見えないのよね…。
AI兵器開発で功を為したはずが、左遷されて犯罪組織に鞍替え。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
チェイスが追うエディも、妖精兵と同じく”戦後”に居場所がない戦争の産物。マフィアが妙に力と存在感をもっているのも、そういう感情の吹き溜まりとして機能しているからかなぁ…台詞で明言してくれりゃ、色々楽なんだが。
そういう意味では、ドロテアが軍と妖精省の中間に経って、フラフラバランスをとる立場だとしっかり描写されたのは助かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
どっちからも色々働きかけがあるくらいには、実績と存在感があるってのも分かった。統一政府という巨大な怪物のご機嫌を、慎重に伺う立場だということも。
ここら辺の地味で複雑な省益が、ジワジワ陰謀機械を回している地味な話なんで、時間使って説明してくれたほうが理解が楽なのよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
人工妖精という権益を前に、妖精省と軍はそれぞれアドを取ろうとしている。その不協和を黒幕サイドは利用して、政府と”戦後”にくさびを打ち込もうとしている、と。
終戦記念式典というハレの場でテロルが完遂されれば、首相猊下が誇る”平和”の足元も揺らぐ。戦争が終わってない事実を突きつけることが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
なまじっか戦後態勢が安定し、権益で水太りした既存組織が身動き取れないところを、身軽なドロテアがすり抜けていく構図なのかな。局長の胃がヤバい!
救国の英雄と五公の生き残りが、寒々しく飯を食うシーンは最高に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
食事という、本来胸襟を開いて個人的感情を共有するべき場所。しかし過剰に長いテーブルは空々しく長い。そこに座るべきものは、”戦後”に馴染めず沢山死んだ。
©2019 Five fairy scholars / フェアリーゴーン製作委員会 pic.twitter.com/ZkQS1Fatso
プライベートな食事にはふさわしくない、首相の空々しい演説。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
平和の価値、死者の尊厳。それを謀略で転がし、元英雄をぶっ殺しまくったからこそ、形だけの平和がある。軍と妖精省が利益の突っ付き合いできるのも、この空々しさあってのことだ。
そして錆びた英雄達は、”戦後”の水を飲みきれない。
首相の目線の先には、処刑した英雄たちの空疎な座、それに支えられた”戦後”がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
レイ・ドーンとハイブランツ公はシラけた目でその建前を睨みつつ、戦友の含み笑いでお互いを見る。何かが転がり、進みつつある気配を二人だけが共有している。
国の頂点に君臨する三人の、表面的な協和と、根が深い不協和。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
この上にドロテアの複雑な立場とか、テロリストたちの焦熱とか、権力の犬に成り下がった人たちの譲れない巨大感情とかが蠢いている。
マーリヤとフリーだけでなく、チェイスまで過去に拘りもってる巨大感情勢だとは思わんかったなぁ…。
なんか見た目より複雑な事情抱えているのは、ドロテアを利して”黒”を読もうとするスウィーティーも同じっぽくて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
所属するグイ・カーリンも、彼女にとっては欲望の装置。表向き貞淑を装いつつも、仮面の下でグツグツ執念が煮えてる。五公といい、そんな連中ばっかだな!
仮面の下に何かがあるのは判るけども、具体的な輪郭があんま示唆されないのはこのアニメの特徴(もしかすると弱点)で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
みんななんかを隠しつつ、ゴニャゴニャ工作している表面が執拗に描写されて、それを生み出す根源については仄めかすだけなのよねぇ…それが話のエンジンだからしゃーないけど
なんつーかこう、もう半歩踏み込んで『あーあーあー、そういうことね!』と納得させるような象徴操作を伴ってくれれば、このほのめかしも美味しく食えるんだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
現状サスペンスが効きすぎて、『はよう本音言えや!』と思わされる。焦らしがストレスになりつつあんのよね、個人的に。
まぁそこら辺は伏せ札が表になって、感情やシステムが見えた時に納得するものなんだろうけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
2クールあるとはいえ、そういう伏せ札を表にする(あるいは表をチラ見せする)ペースが遅い、とは感じる。主役所属組織の社会的立場が明瞭に見えたの、今回(第7話)だかんね。
その軋みも作品のテイストと思える程度には、このアニメ嫌いじゃないわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
とまれ、スウィーティーを突き動かす衝動は砂漠の遺跡にある…っぽいのが示唆されて、次回に続く。だからどーいうことなんだよエー!(我慢できないマン)
チェイスが抱え込む保安部時代の衝動とか、スウィーティーの起源とか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
伏せ札になってるのは”戦後”をひっくり返すテロルの内幕だけじゃないよ、っつーのが、今回わかった感じか。
”黒”の追跡と人工妖精暴走事件、直接は結び付かない二つの事件を、並列して同じキャラが担当してるのも複雑さを加速。
ここら辺のほつれた糸、組織人としての権益と個人の欲望をどう取りまとめていくかとか、色々ややこしくなっております。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
簡単に筋道がつかない複雑な有様が、彫り込まれた世界をゴロゴロ転がっていく生っぽさは結構好きなんだけどね。ジャンルとしてはエスピオナージ・アクションだし。
クソ犯罪者だけど統一政府のステークホルダーなんで、早々手が出せないオッサンとかも、このアニメらしいややこしさの塊だなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月19日
何もかもが素直ではない状況で、テロルの気配は着実に高まり、式典は近づく。”戦後”という泥の河を、妖精使いはどう泳ぐか、溺れるか。来週も楽しみ。