スター☆トゥインクルプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
サマーシーズン到来ッ!
夏休みに飛び込んだスタプリ、久々の惑星探検だッ! ということで、向かったのは雪と氷の星。
お道化ものの雪男と、笑わない氷の姫。不思議な恋路をアシストして、魔法のペンを貰っちゃおう!!
でもまどかはどこか、浮かない顔で…。
そんな感じの、真夏の冒険IN氷の星、夏休みプリキュアである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
冒頭いきなり、チューニングのズレたピアノと、同じ場所で同じ音を刻むメトロノームというエモアイテムが登場し、無茶苦茶ビビる。
氷の星要素と音楽要素、結構豪腕で盛り込んだけど、なかなかうまく融合していたように思う。
ピアノとメトロノームは当然、まどかの心象を具体化したフェティッシュである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
プリキュア課外活動で少しはハメ外してるとはいえ、ガッチンガッチンに"家"で固められたまどか。機械のように正確に、しっかり整った演奏は裏を返せば、それしか出来ない不自由の象徴である。
それに違和を感じていること自体が、彼女が変化している事実を表しているのだが、なかなかスッキリ答えは出ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
冒頭結構長めに取られる、宇宙船の中のプリキュア日常会話。まったり肩の力が抜けた描写だが、色んなモノが反射していていい。まどかの憂鬱に一番最初に気づくのがプルンス君なとことか
えれなのお姉さん力とかもいいけど、前回までの歩み寄りを経て、同じロケットに乗るのに馴染みきらないユニの描写もいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
警戒心丸出しの野良猫が、餌を手ずから食べるまでの過程のような、ジワジワした積み重ね。敵対/有効の二極に挟まれた、虹色の感情グラデーション。
これは後に、アイスノー星でかき氷食べ、スノボではしゃぐシーンにも投射されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
初めて出会ったユキオは、持ち前の純朴さで警戒を解き、知らなかった自分の星の魅力を素直に口に入れ、一緒に楽しむ。
しかしユニは、かき氷を食べず、雪遊びではしゃがない。まどかはハジケてんのに…ハジケすぎ!
ユニはあんまり孤闘が長かったので、楽しみ方、他人との馴染み方がよく思い出せない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
『何故あなたの歌は、人の心を動かすの?』と問われて思い出すのは、今は失われた故郷の思い出。優しくされた記憶。
すげぇナイーブなネタに触ったと気づいた瞬間、即座に謝罪するまどかの育ちが良くて好き。
しかしイルマの笑顔を取り戻そうと、硬い表情のまま氷の鉄琴(『ピアノ引けたからって無理やろ』と言ってはいけない。ピアノは万能技能)を叩くまどかを見かねて、彼女はユニの顔のまま、マオの歌を歌う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
まだ心が暖かかった頃。笑い方を忘れていなかった頃に、誰かが褒めてくれた歌。
それがするりと出てきたのは、同じく笑えない女であるまどかの不器用さ、仲間たちの静かな歩み寄りが、確かにユニに届いていたからな気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
歌と楽器、領域は違えど響き合う音楽が、誰かの手を取り共に笑う日々を、復讐者に思い出させる。
ユニ周辺、マジ文法がハードボイルドだな…。
僕はアイドルが好きなので、ユニがマオを、自分が作ってきた歌をどう扱うかはいつも気にしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
今回ユニが誰かのために歌って、それがちゃんと心に響いたこと…そしてそれ自体がユニに反響して、彼女が少し笑えるようになったことは、とても良いことだと思う。
たとえ偽りで覆われていたとしても、ユニが色んな顔と名前で必死に生きて、仲間を救おうと一人歩いてきた道は無意味じゃない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
孤独な道を挫けず歩いてきたからこそ、誰かと隣り合う今がある。嘘偽りでなく、心を動かす本物の歌が歌える。
そんな彼女の過去を、静かに肯定するような展開だった。
ユニが自分の過去と指切りし直すことで、まどかのチューニングがあって、楽しさと巧さが同居する道を見つけられるのも、善意の受け渡しが綺麗で好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
そしてその合奏は、もう一人の笑わない女を笑顔にする。雪の道化のおどけっぷりが、しっかり報われる。
僕は誰かの笑顔のために道化を演じられる存在がすごく好きなので、ユキオはとても良いゲストだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
杉田智和が児童向けのトーンをしっかり作って、あんまり"杉田っぽくない"声質で善良に丁寧に演じてくれていたのが、非常に良かった。
やっぱ最前線の声優は、基本何でも出来るわな…今更ながら凄いわ
ユキオにとってアイスノー星はなんにもない星だが、地球人(+宇宙人二名)には楽しいテーマパークだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
ひかるの欲望満ち溢れるかき氷機持ち込みが、異文化交流を促す魔法の杖になるのは、のんきな可愛げがあってすごく好きである。ボードや鉄琴を、現地の材料で作るクラフト感も良い。
笑顔を見たことないからこそ、笑顔を見てみたい。だって、絶対最高なんだから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
ユキオの純朴な愛情は、僕には凄く優しく強かった。届かなくても諦めず、自分に差し出せる笑いを届ける。クラウンのタフさと矜持を、しっかり持っている雪だるまだった。
『あなたの笑顔が見てみたい』ってのは、まどかの憂い顔を気にしたり、なかなか馴染まないユニを気にかけるプリキュアと同じ気持ち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
音楽と笑顔を通じて、地球人と宇宙人が響き合い、三人の”笑わない女たち”が爆笑したり微笑んだり。要素の繋ぎ方が良かったと思う。
イルマも心まで冷たいブリザード女ではなく、むしろ溢れる感受性をユキオが嫌うんじゃなかろうかと危惧する純情少女で、凄く好感が持てた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
"いさましいちびのトースター"しかり、"スペース☆ダンディ"第13話しかり。異質な外見をしたイノセンスの恋路に死ぬほど弱い。
今回のお話はまどかを縛る"家"の鎖を、家の外で少しほぐす話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
同時にマオが自分の中で生きている過去を蘇生させて、持ち前の優しさと歌を少し元気にする話でもある。
また異星の優しいカップルが、お互いの思いを伝えられる手助けをする話でもある。
そのどれも、しっかり語れていたと感じた。
まぁ僕は音楽ネタに脆弱性がある上に、プライドのある道化と笑わない女でラッシュかけられたんじゃ、一発陥落間違いなしなわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
個人的な感性にも、客観的な仕上がりとしても、ビンビンと響く良いエピソードでした。アイスノー星の雪景色が、一瞬の涼をくれる小粋さも良かったな。マジ蒸し暑い!
マオとの関係性を焦らず、じっくり詰めているのはとてもいいと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
過去を白く塗りつぶすわけではなく、戸惑いや不器用さもひっくるめて、少女が歩いてきた道のり、これから歩む未来を尊重する。
そういう語り口ができている気がします。根源的なところで超善人で超公人だからな、あのネコミミ…。
変わるというより思い出す。忘れていた優しさの使い方、歌に繋がる愛の思い出を取り戻す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
ユニ周辺の描写は、ある意味リハビリテーションの物語なんだと思います。
闘いに乾ききった戦士が、生き方を思い出していく…やっぱ文法がベトナム帰還兵だよッ! 素晴らしいッ!!
そんな歩みは次回、思い出の星祭りへ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月21日
花火、通い合う女と女の視線、震える指先。予告で見せられたフェティッシュだけで、ヤバい匂いがプンプンします。
変身アイテム手に入れても、心の傷は治りきらない。ユニの少女生き直しストーリーがどう転がるか、来週も楽しみです。