戦姫絶唱シンフォギアXVを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
星が歌うのであれば、占星の術は即ち音楽。
光明結社残党・ヴァネッサの儀式により目覚めるシェム・ハの腕輪。残響を聞き、追い詰める奏者。
人に戻る。血を吐きながら囁かれる、微かな望み。そこに手を伸ばすためには、まず貫く力を。錬金術師の遺志が、神の手を顕す
そんな感じの貧者の総力戦と強者の社会戦、ノンストップ相互ピンチなXV第4話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
ノーブルレッド側は決定的な戦力と補給線の細さ、SONG側は後手の対応と真相の不明。お互い脇の甘さを抱えつつ、ジリジリ詰め合う展開となった。
毎回アクションしてて弛む所がないのはスゲーな、最終章。
発振器で居場所を詰めたマリアは自分たちを弱者と定義するけども、ノーブルレッドはとにかく弱い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
直接戦闘能力も、社会的支援もなく、身内の絆と怪物の意地だけでなんとか踏ん張っている。ある意味、5期分の物語財産を持つ主役より”人間的”だとすら言える。
アジトを自分で燃やしたら、青天井に車中泊。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
血液製剤という”食”に続き、”住”の困窮が今回も描かれ、ノーブルレッドの人間味は更に増していく。
しかし同時に、訃堂配下の命を散らす無残も、隠すことなく描かれる。
身内を愛し、他人を殺す。限定された想像力こそが、人間最大の武器か。
今回のサブタイトルにはアマルガム…”合金”が入っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
一番わかり易い例は響とサンジェルマン、シンフォギアとファウストローブの融合であるが、今回は様々な”合”が見えた。
…死人をエアするのは、絶対奏が最初だと思ったんだがな。サンジェルマン登板は意外でもあり、納得もし。
冒頭の儀式で、錬金術師たるヴァネッサは星辰を音と見立て、共鳴により腕輪を覚醒させる。忘れていた歌を歌わせる。占星術をベースにした錬金術と、音楽魔術は共鳴するのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
歌では何も救えぬと、刃を奮ってなお無力。翼の孤独と対比するように、敵は味方の特権をハックしてくる。
さらっと『パナケイア因子』なんてタームが出てくると、ほんとにコイツラ錬金生命なんだなぁ、などと納得もするが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
(パナケイアはギリシャ神話の癒やしの女神。転じて、錬金術では治癒の霊薬の材料。ノーブルレッド身体組成を錬金的に改造されているわけだ)
意に反して怪物に変えられたノーブルレッドたちも、呪われたアマルガムと言えるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
不帰の融合を解き、鉄を鉄に、金を金に戻す。黄金錬成とは逆の奇跡を、少女たちは望んでいる。それを成し遂げるためなら、他人の血はいくらでも流す。
それを覚悟と、言って良いものやら。
話術とオッパイミサイルを組み合わせた、掴みどころのないヴァネッサの闘い方は、自分の強みを最大限活かす弱者の奮戦で見どころがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
その仕掛け勝負を、正面からのインチキでぶっ飛ばせるのが主役の特権である。そういう”持ってる”対応が、怪物と戦士の距離を開けていくのかもしれない。
しかし奏者の過去を紐解いてみれば、軒並み悲惨のバーゲンセールであり、ただ高所から正義を押し付けているわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
不幸比べをするわけじゃないが、お前も辛ければ私らも辛い。そういう低みからの接触を、立花響は好まない。上から…否、正面から思いを撃ち抜く。
既にアマルガムを果たした、サンジェルマンの再臨。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
ノーブルレッドにとっては”本家”が自分を殴ってくる展開だが、寸前で止めた拳は、果たしてヴァネッサに届いたのか。
仲良くしたいっつったって、10万人既に殺しとるからなぁ…第2話のショックをどう贖うかは、なかなか難しそう。
三者合身、全力フルパワーの超技・ダイダロスエンドまでぶっ放してしまって、ノーブルレッドはもう隠し札がほぼ無い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
あるとすれば、完全な怪物に落ちての超パワーアップなんだろうけども、早く人間になりたい彼女らがそれやって死ぬの、相当に悲惨だなぁ…。
弱者のあがきを正道で一蹴した響だが、訃堂の長い手は同情を許さない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
野放図なノーブルレッドと違い、SONGが社会秩序の一員だからこその先手。通常戦力による本部占拠。
終盤で切りそうな札を惜しげなくバンバンぶっ込んできて、なかなか楽しい。最終章だなぁ…。
訃堂のジジイパワーをひっそり見せたり、腕輪から開放された”歌”にマリアが共鳴を覚えたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
色々伏線のある回でもあった。おそらくはセレナ関係での引っ掛かりだとは思うが…。どう使ってくるかは楽しみである。まーた酷い精神攻撃になりそうだな…。
ひびみくのカラオケ約束もモロなフラグで、もう見てらんないって感じである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
日常と戦場は混じり合わぬ異物なのか、お互いを支え合うアマルガムなのか。戦う覚悟はエアジェルマンで補強したけども、こっちを切り崩されるとビッキーは脆そうである。まぁ崩すよな確実にッ!
武力では敵を圧倒できるけども、それは真実の勝利には繋がらず、真の敵は自分の背後にいる。更に巨大な真実の脅威は、まだ影しか聞こえない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
そんな五期の構図を丁寧になぞる、接触とすれ違い、貫通と対話のエピソードでした。融和で終わるには、積んだ死体が重いんだよなぁ、ノーブルレッド…。
訃堂の長い手、腕輪に封じられた歌の謎。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
シンプルな殴り合い、理解り合いを超えた面倒くささが横殴りをキメてきたところで、待て次週、となった。
SONGの処遇、ノーブルレッドとの対応。地雷を撤去しても片付かない問題を奏者は、どう扱うか。次回が楽しみ。
追記 錬金術といい天体の音楽といい、オカルト系の踏み込みがコアで力強いのも、やっぱ最終章だなって感じ。
XV追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月27日
アマルガムって意味じゃ、人と神の混ざりものになっちゃった響が、作中最大の合金なんだろうな。
ノーブルレッドは怪物と人の混ざりものたる自分たちを、元に戻すことを望む。怪物の強さは苦痛でしかないから。
己も同じく人でなしであることを響が思い出した時、響は
何を望むのだろうか。