BEASTARSを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
毛生え変わり、蝶迷い出る夏…。あのとき舞台に迸らせた激情を、レゴシはどう扱ったものか悩んでいた。
同じ場所で足踏みを続けるような、確かに前に進むような。
青春の奇妙な触感の中を、尻尾を揺らしながら歩く。
蝶々のように空を求め、君を想って。
そんな感じのBEASTARS、夏色の第二章開幕である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
陰りの中に身を潜め続けていたオオカミが、隠しきれない激情と資質を光に踊らせたことが、世界を、青年をどう変えていくのか。
その行く先はまだ見えぬながら、形のない青春が奔流のように、何かをどこかへ押し流していく。
そういうポテンシャルを感じさせる、爽やかで静かで、靭やかな開幕となりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
全体的なカラーリングも青主体、光も強く眩しく高くなって、作品全体に”夏”が溢れている感触が気持ちいいですな。
…まぁここに、ドロドロの青春リビドーとか、肉食草食合い喰む現実の重たさとか、滲んでくわけだが。
お話はプールサイドで黄昏れるオオカミを、親友が気楽(を装って)に来訪するところから始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
学園がどんなに騒ごうが、俺はレゴシの親友。ジャックのぶれない友情、レゴシ個人をしっかり見てくれる誠実が、あまりにもありがたい。
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青く広く綺麗な、夏色のプール。そこに生まれるちっぽけな陰りに、レゴシはやっぱり隠れようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
しかし舞台に立ち、学園の話題になった事実はもう変えられない。ビルの不誠実を、牙を剥いて殴りつけた感情は嘘ではないのだ。
白黒の写真が、下手くそな作り笑顔が、それを証明している。
レゴシは黙考すると世界や他人を影に落としてしまう気質があって、影法師のジャックはそれを上手く表している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
他人に譲る陰気なオオカミに見えて、存外内面では”自分”が凄く大きい。その巨体が作る影は、他人の表情とか思いやりとかを、時に見落とさせてしまう。
しかし青年の沈思は、鋭い洞察も生む
考えすぎなくらい深く考えてしまう青年が、舞台をぶち壊しにしてでも…というか、そんなことが考えに浮かばないくらいに燃え上がった怒りと反骨。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
どちらがレゴシの”本質”か、という話ではない。
激情と黙考、相反するように思える性質が、深いところで同居しているのが彼、ということだ。
レゴシの思いは現実を飛び越えて、舞台が終わった後のもう一つの舞台に飛ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
柱と廊下が作り上げる明暗。筋書きを外れた役者が叱られる舞台裏。ルイ先輩はやはり、光に近い側に身を置いて、二人の肉食獣を睨みつける。
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のんきな光しか知らない観客が水を差すまで、ルイ先輩は二人を謹慎に処そうとしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
ビルに『”レゴシと違って”お前には倫理を期待してない』とこぼす辺り、『ほんとこのアカシカ、ハイイロオオカミのこと好きすぎて嫌いだな…』って感じ。
厳しい処分は、獣を抑えきれなかった後輩への失望混じりか
ビースターを期待されるエリートとして、肉食よりも強い草食候補として、ルイ先輩はずっと光に当たり続けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
それは重たく苦しいことだと、先週のビルがよく告げている。スターであり続けるのも、生半可じゃあない。
舞台の外側で、ルイ先輩はずっと”役者”として訓練され続けてきたわけだ。
本来なら人目の届かぬ闇で行うべき、暴走への審判。それを光に向かって開かれた場所で行った結果、ルイ先輩は二人を不問に処す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
新しい伝説として、しっかり組み上げられた舞台。偶然に揺るがされることのない、制御された演劇。
そういう嘘を貫け。
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ルイ先輩は、考えなしの後輩たちに謹慎とは別種の重荷を背負わせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
平穏を演じること。舞台を降りても役者であること。”大人”であることを求める。
兎の血を啜って、欲動に正直であることだけが、”大人”のあり方じゃあない。
大衆に向かって顔と言葉を作りつつ、先輩の指導はづく。
そういう靭やかな嘘に、聴衆は魅了され、見上げる。演じる側と見つめる側には、高さと距離が大きく空いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
暗闇の中でどんな本音が渦を巻いていても、光の側には綺麗な建前を見せる。その努力は、取ってつけた嘘であり、同時に美しい物語にもなりうる。
ルイは永遠に続く演技として、社会を見る
”アドラー”の幕が下りても、草食と肉食が本音を牙に隠しつつ共存する世界は続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
感情や欲望を剥き出しにする自然状態を、どこかに捨て去って社会を選んだ獣たち。その成員として”大人”になっていく途中の青年たちが、かぶらなければならない笑顔の仮面。
そこに、ルイ先輩は少しの本音を込める。
それが本音だったかは、彼のモノローグを封じた今回は解らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
でもレゴシは、『幼くても信念があれば、俺はそれを支持したい』という”公”への嘘を、自分への本当だと思った。
そういう一方通行が絡み合って、絆が編み上げられるのかもしれない。
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あまりにも複雑で、様々な嘘を隠した世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
そう高らかに歌い上げるルイ先輩の背後に、何が隠されているかを聴衆は推測すらしない。
完全無敵のビースター候補、弱いものが強くなれる理想の体現。
その鎧が、相当に脆く傷だらけであることは既に見てきたとおりだ。
レゴシの黙考気質は、そういうルイ先輩の暗闇にもしっかり切り込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
弱くて強い、強くて弱い複雑な草食動物が、どういう仮面を付けているのか。それに向き合うとき、自分はどんな態度と本音を作り上げていけば良いのか。
ルイを鏡に、レゴシは自分を見つけていくのだ。
現実に引き戻されたレゴシは、水を求める蝶を見る。自分が身を置く陰りから顔を上げて、重たさと輝きの同居した光を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
『思い切り気持ちを開放して、それがイヤじゃなかった自分がイヤだ。』
思春期の感情は、とても複雑怪奇だ。
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純白と混沌。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
二色に分けられた翼を羽ばたかせて、蝶は飛んでいく。溢れ出した思いと同じように、どうにも枷を付けられない気持ちを見つめる親友を、ジャックは誇らしげに見つめる。
ルイにとって、自分の影を見てくれるレゴシが救いなように。レゴシをじっと見落とさない親友は、確実に救いだよなぁ…
ルイから託された、仮面の宿題。その重さに思い悩んでいたときよりも、すこし光の側に近づいて、親友たちは歩き始める。蝶のように自由に、青い世界へ羽ばたいていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
希望がしっかりと刻まれた、良い一章総括であり、二章スタートのプールサイドであった
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で終わらねぇ所が、まぁこのお話なのよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
蝶のように軽やかに舞う、レゴシの初恋。
ハイイロオオカミの不器用な恋は、種族の壁を超え、非常に複雑な明暗と絡み合っていく。無敵の英雄が弱さを預け、甘えることが出来る唯一の存在。
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それが光に顔を向け始めたレゴシの憧れと”=”であるところが、なんとも厄介である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
ジャックの受け答えを聞くと、彼ほどの好人物でも『オオカミはオオカミと恋愛するもの。逸脱してイヌ科まで』って考えてる社会規範が透けて、なかなか面白い。
世間的には、ルイとハルちゃんの方が”普通”なのだ。
ルイ先輩の重責や痛みを見た後だと、『そら甘えたくもなろうよ…』って感じであるし、性欲と愛情に”食欲”が介入しない関係性には、ある意味”ストレート”な気楽さがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
いや、お互いの立場と感情を考えるとネットネトの油地獄だけどさ…。一体どーなってしまうのか!(ガチンコ獣れんあい塾)
これを一番最初に見せられても、あんま動揺しなかったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
レゴシ、ハル、ルイ。三角関係の頂点がそれぞれの弱さと脆さ、尊敬するべき強さと矛盾を兼ね備えた”人間”だとわかった上で、複雑に絡み合うから『どーすんだよ!』ってなるのだ。情報を見せるタイミングが良い。
衝動のまま飛び出した光に、怯えつつ目を向ける狼。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
闇の中己の弱さを、兎の柔肉に預ける赤鹿。
それぞれの青春は複雑に混ざり合い、明暗の中で踊る。
青い一報が、生まれつつある変化を静かに、確かに刻んでいた。
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そんなAパートから一ヶ月、レゴシは相変わらず日陰にいた。映えある隕石祭りの裏方、縁の下の力持ちを期待される立ち位置。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
夏毛剃り剃りの男子高校生っぷりと、カップル色を増す季節の対比がいい。女っ気ないなぁキミら…そこが好き。
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世界の端っこに追いやらられた裏方班が、妙にギクシャクするのは一ヶ月前の舞台が理由だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
あのときむき出しにした感情と暴力は、ビルやルイ、観客以外にも届いている。
裏の事情を知っていて、日常を深い部分で共有する仲間に、生まれた波紋。
レッサーパンダがレゴシのヤバさに言及するときの薄暗さと、それを気さくな態度で散らそうとするクジャク先輩の対比がいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
裏方のリーダーとして、不平不満を聞き遂げ、集団をそれとなく制御する成熟。ドーム先輩は大人だなぁ…。
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レゴシは自分が震源となったぎこちなさに戸惑いつつ、それを気遣う先輩の優しさも感じ取りつつ、それより強い感情に尻尾を振って猛ダッシュである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
恋。白いふわふわ兎の形をした、名前をつけられない新しいトキメキ。少しの戸惑いと、沢山の高揚を閉じ込めた麗しい感情。
しゃーないな恋なら!
ドームの気遣い、何かと不満がたまりがちな裏方チームの社交を後ろにおいて、自分の恋に走っちゃう所が、レゴシの自分勝手な黙考主義だなぁ、と思ったりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
巨大過ぎる自意識に閉じこもって、その影に他人を包み込んでしまう。細かい配慮を見落とす。
それは社会的な欠点であり、魅力でもある。
ボーッとした無遠慮さは、煩雑な社会関係を蹴り飛ばすほどに、情熱的になれる”なにか”を持ってる裏返しだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
人格には様々な形があって、欠陥に見えるものがかけがえのない個性、強みと長所であったりもする。
自分自身を含めた”ヒト”の複雑さに気づく時代…青春かッ!
さて、そんなレゴシの複雑な感情を向けられる華、ふわふわ兎のハルちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
しおれた命にも優しく目を向け、クソアマ共にはビッチ呼ばわりでメコメコにされる。
暗いんだか明るいんだかよく解んない青春のただ中にいる、これまた複雑な兎である。
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地べたに引きずり降ろされても、言うべきことは言い切る。ちっぽけな草食動物が張れる意地を、最大限ぶん回すタフガール…で済まない所が、彼女の複雑さだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
『背後にいる存在に気づかない』って要素が、肌を合わせているルイ先輩と共通な所が、なんか切なくて面白い。結構似たモン同士なのだ。
ルイ先輩は陰りを見ようともしない大衆を背負ったけども、ハルちゃんは陰気な狼の影を背負う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
自分のタンカがクソアマ共を黙らせたと思っていたけど、それは虎の威を借る狐ならぬ、狼の影を背負った兎だったわけだ。望んでも、牙は生えるもんじゃないね
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レゴシのシルエットの中で、客観的な現実は勝手に進行する。当惑を表に出せないまま、本当に言いたいことを喉の奥で噛み殺して、青春は自動進行していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
結構多様される表現だが、レゴシの内省的性格、ハルちゃんの存在のデカさが可視化されて、結構好きな演出だ。
自動進行の青春にどうにか噛み付いて、レゴシは腰をかがめて花を差し出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
それを憐れみと取ったハルちゃんは、眉をしかめて肩を怒らせる。
小動物の意地を遮る、毛むくじゃらの腕。ツッパっても、狼は怖い。
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大人になりかけの青年が持つ、なけなしのプライド。本音を押し殺して嘘で塞ぐ生き方から、漏れるフィジカルな恐怖。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
ここもルイ先輩との共通点で、この作品世界で”草食”が否応なく刻まれた、絶対的な格差なのかもしれない。
所詮、食うものと食われるもの。意識するとせざると、共存は格差を顕にする。
レゴシがそういう差異に意識を避けないまま、自分のことでテンパってる様子…無遠慮にむき出しにされる牙にハルちゃんが怯える様子が、会食の中で活写される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
表向き社交的な、学園によくある風景。微笑ましい青春の一コマ。
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レゴシが恋と自分をどう取り扱っていいかテンパる中、ハルちゃんは『包容力のある先輩』という仮面を超えて跳ね上がる脚を、テーブルの下で抑え込むのに必死だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
牙をむき出しに、バクっと食べる。他人と食事を共にする時必要な配慮が、まだ十分鍛えられていない子供の仕草。
僕ら人間(あるいは肉食同士、草食同士、男同士女同士)なら『マナーがなってないなぁ…』ですむ所が、肉食/草食という圧倒的な断絶を挟んだ二人には、本能を突き刺してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
食う/食われるという、”それ”を廃絶することで社会が成立している、根源的な関係性。
自分という影に向き合うのに必死なレゴシは、その存在に気づけてすらいない。だから配慮もできない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
しかし少し大人(性成熟含む)なハルちゃんは、後輩狼の人の良さを理解しつつ、自分の体(と社会)に刻まれた決定的な事実を、衝動的かつ冷静に見据える。
この断絶が、面白い会食シーンである。
レゴシが優れた腕力と爪を持っているのは、ビルとの殴り合いで証明済みだ。ルイ先輩も、持ち前の武器を隠そうとする仕草に苛立ち、惹かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
肉食…生来の優越種であることに、レゴシは十分向き合っていない。だからハルちゃんの怯えにも気づかず、恋にルンルンと当惑する。
礼儀正しく離れていくハルちゃんの恋に、レゴシの世界は歪む。自分の恋心ばかり見ているレゴシに対し、ハルちゃんは忠告する本能と、気のいい狼への対応に悩んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
このズレは年齢、性差、捕食が複雑に絡み合った、二人の関係を上手く圧縮していた。
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色んなものがズレてる二人が、夜闇を歩いていく。街頭のスポットライトの中で、身体を縮め尻尾を汚しながら、ただお互いの瞳を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
性別、年齢、人格に捕食。色んな差がある。
でも、信念のように幼く、力強く脈を打つ恋は嘘じゃない。
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あれだけ二人を引き離していた差異が、眼と眼を通じ合わせるとふわりと曖昧になるのが、ロマンティックでいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
確かに、色んな差異がそこにある。でもそれを乗り越えていく胸の高鳴りが、どうしようもない本当として胸に宿るなら。
それは、あまり大したことではないのではないか?
そう信じたくなるような本質主義が、二人の距離をグッと縮めていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
周囲の状況をあまり見ないレゴシが、自分の恋にまっしぐらなのはよく判るが、そんな純情を間近に受けて、草食動物としての自己保全とか、孤高のビッチとしての立ち回りとか、ハルちゃんの”大人”な賢さが抜けてくのが、なんか良い。
性といじめにすっかり擦れっ枯らしなハルちゃんだけども、当然まだまだ子供であり、被捕食生物としての弱さを思い知らされることも多々あり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
ルイ先輩が白い柔肉に自分の弱さを預けるように、ハルちゃんもツッパらない自分を、純情な狼に預ける気持ちになったのかも知れない。それは多分良いことだ。
まぁそんな、尻尾ブンブンの甘い夢を思い切り殴りつけてくる厳しさも、この話にはあるわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
それでも、恋という信念を胸に、陰気な狼男は青春を走る。三日月と街頭が混ざり合う明暗の中で、喜びに尻尾を汚しながら。
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そういうところで、今回は幕である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
ビルを殴りつけて、堂々光に向かって自分を叫ぶかと思いきや、染み付いた陰気なる内省主義はなかなか消えない。
自分の考えに沈みがちなレゴシが、ちょっとずつ広い世界、その光で果たすべき責務と恋に目を向ける様子が、夏の爽やかさの中描かれるエピソードでした
僕はジャックがいっとう好きなので、今回はアニメでしっかり描かれて最高に良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
ガキの頃からずっと一緒で、お互い支え合ってきた親友。レゴシの明るい表情も暗い顔も、変わらない本性も変わっていく成長も、全部まるごと大好きでいてくれるジャック氏…マジLOVEだよ…2000%くらい…。
そんなジャックが知らない恋模様も、ズズイと進展…し、一筋縄でいかない三角関係が炸裂ッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月7日
一体レゴシの恋路と青春は、友情と情愛が絡み合う複雑怪奇はどこに転がっていくのか。今後が楽しみになる、良い第二章スタートでした。
いやー、全然叙情エンジン衰えんなぁ…素晴らしい。
来週も楽しみ。