BEASTARS
BEASTARS 第二期を見る。暗い闇の中で、赤い花が咲く。銃火、血の色、命の紅。誰かを傷つけ、犠牲に喰らうと解っていても、立ち止まれない思いを抱えて、今獣たちが往く。牙に名残るのは、砕けた友情の苦味か、真実の絆か。かくして、長い夜が開ける。その先…
・はじめにこの記事は、2021年1~3月期に僕が見たアニメ、見終えたアニメを総論し、ベストエピソードを選出していく記事です。各話で感想を書いていくと、どうしてもトータルどうだったかを書き記す場所がないし、あえて『最高の一話』を選ぶことで、作品に…
BEASTARS 第二期を見る。リズとの決着を付けるべく、レゴシは蟲を喰う。喉を滑り落ちていく生命、みなぎる力、触れ合う魂。それでもまだ足りないモノを求め、ルイに己の想いを告げる。解き放たれた熱は闇に燃え、因縁を焦がす。出口のないトンネルに、閃いた…
BEASTARS 第二期を見る。裏市の保護司、シシ組の頭。それぞれに立場を変えながら闇に潜んでいた二つ星が、遂に出会う。レゴシと邂逅したルイは日常への帰還を拒み、部室へ戻ったレゴシはリズの言葉に激怒する。喰い、喰われる。獣人の絆がそれだけのものなら…
BEASTARS 第二期を見る。世界の表と裏で、触れ合い弾ける星々。青春の悩みを越えて、生まれる女達の連帯。牙を失うことで、新たな力を宿す超新星。そして権力の顎で、捕食者を食いつぶす凶星。闇に瞬く数多輝きを、結んで生まれる獣の星座。ほら、夜空に一つ…
BEASTARS 第二期を見る。食殺犯を追うレゴシの鼻は、遂にその尻尾を嗅ぎつける。悲惨な事件が決定打となり、顕になる血塗られた爪と牙。学園が草肉共学廃止に揺れる中、怪物は思い返す。吐き気がするほど甘やかに、喉と腹に押し込んだ血と肉を。蜂蜜漬けの、…
BEASTARS 第二期を見る。別れを突きつけたはずの銃口は握り返され、ルイは奇妙に宙ぶらりんのまま裏町に帰る。闇の中の儚い光が、俺の居場所。そう思い込む男の背後で、狼は真剣な喜劇を演じる。屍肉を埋葬し、口内を弄り、結婚を持ち出し、牙比べに負ける。…
BEASTARS 第二期を見る。肉を喰らい、銃を構える。虚影に満ちた表舞台から、本音まみれの裏市へ。舞台を変えて踊るルイの、仮面から溢れる光にジュノは涙する。レゴシもまた、ゴウヒンの元で暴れ狂う衝動と闘っていた。突きつけられた肉と銃は、迷いを抜ける…
BEASTARS 第二期を見る。食殺事件の真実を追い、動き出したレゴシに迫る牙。親友の涙を置き去りに、裏市に向かった彼を受け止めるゴウヒンの洗礼。一方ルイは吐き気を堪えながら、肉食の業すら飲み込む怪物を演じていた。差し出された優しさ、再開の予感。現…
BEASTARS 第二期を見る。己の事件として、テムの喰殺を掘り返す覚悟を決めたレゴシ。犯人を探る言の葉は、ナイーブな子供たちの臓腑を抉る。部室に満ちる獣気を抜くのは、奇妙な新入部員から生まれる風。レゴシの学園生活は、新たな局面へと移る。その裏側で…
BEASTARS 第二期を見る。学園に潜む視線の正体は、ガラガラ蛇の警備員。その視線に背中を押され、レゴシは未だ正体定かならぬ喰殺犯を探る。鼻をくすぐるテムの残り香、ルイの後悔。姿は消えても残るものを追って、陰気な狼は事件に飛び込んでいく。誰かのた…
BEASTARS 第2期を見る。血まみれの夏を超えて、少年の日常は続く。未だ何も解決していない喰殺事件の残滓が、ガラガラ音を立てて這い回る。ルイのいない学園に漂う亡霊の気配に、レゴシの耳は尖る。未だ繭の只中…しかし、目覚めの気配に満ちて。新学期が始ま…
BEASTARSを見る。熱い夏の夜は、被食者の本能で更ける。自分たちの現状を思い知らされた二人は、体を重ねないまま日状に帰還する。ルイ不在の舞台から、女としての”格”を叩きつけてくるジュノ。眩いステージに背を向け、暗闇の中の光に目を凝らすレゴシとハ…
BEASTARSを見る。嵐と暗闇を越え、たどり着いた運命の土壇場。獅子の毒牙にかからんとする愛しい人を、守るべく爪を振るう灰色狼。己の中の獣と、過去の向き合い光に向かう。その背後で、赤黒い闇に沈んでいく枝角の王子を、誰も知らない。静かに吠えろ。青…
・はじめにこの記事は、2019年10~12月期に僕が見たアニメ、見終えたアニメを総論し、ベストエピソードを選出していく記事です。各話で感想を書いていくと、どうしてもトータルどうだったかを書き記す場所がないし、あえて『最高の一話』を選ぶことで、作品…
BEASTARSを見る。獣の本能が、血管を流れる愛が、灰色狼の背骨を突き動かす。喰殺を職分とする危険集団、シシ組に囚われたハル。彼女を救うべく無貌な特攻をかけたレゴシの背中を、ゴウヒンが支える。一方その頃、少女は震えながら新たな闘いに向かう。かか…
Beastarsを見る。足の裏に刻まれた”死”の刻印を、踏みつけにしながら栄光の高みへ。ルイ先輩を焼く、生々しい矛盾。その顎に巻き込まれた、弱々しい白兎。シシ組の長い腕に飲み込まれたハルを、世界は見捨てて背を向けた。良くあることさ、飲み込めよ。訳知…
BEASTARSを見る。恋慕と嫉妬、執着と清廉。百万の感情が、混沌の色で焼き付く。恋。肉食も草食も関係なく、脳髄の奥を焼く想いが、隕石祭前夜に明滅する。君を知りたいと願い、知り得ないことを思い知らされる。それでもなお、闇の奥に瞳を凝らし、鼻を突っ…
BEASTARSを見る。迷いの森を抜けて、青春の夢が覚める頃。隕石祭本番が近づく中、獣達のジュブナイルが踊る。一瞬の夢と、肌を触れ合う兎と赤鹿。その気配を感じ取り、万色なる混沌を塗りたくる狼。殺しても、殺しても。這い出してくる愛おしさを牙に宿して…
BEASTARSを見る。学園という檻の外には、自由と欲望がある。隕石祭打ち合わせのために、街に繰り出したレゴシ達肉食獣。本能を吐き捨てる”裏町”に漂う、血の匂いをしたカオス。それを制御せんと奮戦する、力持ちのパンダ。複雑怪奇な大人の階段は、上りか下…
BEASTARSを見る。毛生え変わり、蝶迷い出る夏…。あのとき舞台に迸らせた激情を、レゴシはどう扱ったものか悩んでいた。同じ場所で足踏みを続けるような、確かに前に進むような。青春の奇妙な触感の中を、尻尾を揺らしながら歩く。蝶々のように空を求め、君を…
BEASTARSを見る。毛生え変わり、蝶迷い出る夏…。あのとき舞台に迸らせた激情を、レゴシはどう扱ったものか悩んでいた。同じ場所で足踏みを続けるような、確かに前に進むような。青春の奇妙な触感の中を、尻尾を揺らしながら歩く。蝶々のように空を求め、君を…
BEASTARSを見る。カーテンコールの裏側を、客に見られちゃ役者は為らぬ。常に輝く重責を、背負ってみたら思わず熱い。虎の本能むき出しで、演じてみるには重すぎる。肉食が肉食らしく、縮こまることなく輝く。そんな虎の理想と、重苦しい現実の狭間を、灰色…
BEASTARSを見る。月夜に目覚めた狼は、鹿と兎の夢を見る。輝くスポットライトの奥で、苦痛を噛み殺している孤高のスーパースター。ビッチと罵られつつ、野花のように懸命に生き延びている少女。肉食の定めと、悩み多き青春を持て余しつつ、舞台”アドラー”の…
BEASTARSを見る。月光に狂う己を殺して、狼男は欠伸を噛む。か弱い兎をその腕に抱き、本能を暴れさせる寸前で立ち戻った日常。煮え切らないモノローグと悩みで満ちた、思春期の心。様々な人と触れ合いながら、運命が転がる学舎。その先に、再び白い花が待つ…
BEASTARSを見る。草食動物と肉食動物が、本能と脆弱を抑え込んで閉じ込められた学園という檻。そこで発生した食殺事件が、青年たちの運命を変えていく。冴えない餓狼・レゴシ。強かなる餌食・ハル。傲岸なる英才・ルイ。三人の青春は、夜と肉の質感で滑り出…