petを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
”会社”は社長念願の復讐を果たし、しかし止まらない。
他人の輝かしい瞬間を、土足で踏みにじり、家族の前で潰す。
その非道に目を向ければ、全てが壊れてしまう”仕事”へ向かう子供たち。
あるものは悩み、あるものは倒れ、あるものは壊れる。
その先にある未来は、いかな色彩か。
そんな感じの、サイキック因縁地獄絵図、最悪が加速し続ける第8話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
林を潰してしまったことで、決定的にバランスを欠いた司。
彼を思いつつ、自分を取り巻く世界に目を向け始めたヒロキ。
そんなヒロキや、新しく出会ったジンと繋がる司。
子供たちの群像は様々だ。
社長は念願の復讐を果たし、心の奥底で行われた虐殺は、カバーストーリーに覆われていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
復讐の道具に使い倒したガキどもも開放して、こっからは善行三昧だ! とは、絶対ならないのがこのお話。
つうか人間ぶっ壊してマフィアやってる連中が、復讐終えてメデタシメデタシになるはずねぇんだよなぁ…
社長にとっての物語は、チン爺さんを家族の手で殺させた時点で終わったのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
後のマフィア運営は”おまけ”であり、ズタズタにされた彼のヤマは満たされた…のかなぁ?
手段が目的を汚していくってのは、置き去りにされた司のぶっ壊れ方を見ても、この話の軸の一つだと思う。
心という聖域を土足で踏みにじり、林さんの善意で救われた子供を道具に変える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
そういう非道が、社長の心にどういうシミを作っているかは、ちょっと気になる。
他者への共感能力が一切ないサイコパスだからこそ、こういう組織を発展させられたのかもしれんが…。
とまれ物語は、”社長”の足元の、小さなうねりを本命に進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
異能を持っているが、首輪もついてる便利なペット。道具以下に見られる彼らは、しかしあまりにもデカい人間の心を持っていて、揺れもすれば傷もつく。
それを乗り越えて強くもなるし、そこから腐って死にもする。
ジンは悟の額の傷を、化粧道具で隠してくれる。鏡を差し出して、新しいビジョンを与えてもくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
年頃の悟が”異性”と出会うことで、彼は父以外の存在を知り、世界は窓の向こう側に広がっていく。
…そういう健全で、当たり前の成長を許されないから”ペット”だな
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ジンと仲良くしている悟を見ると、凄く微笑ましい気持ちになる。その事に自分の年を感じるけど、彼女もまた”会社”の一員で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
なんの裏もなく、無邪気に男女交際しているわけではなく、微笑ましさの裏には打算と謀略がある。
後に見るように、エージェントとしてジンは優秀だ。
”会社”が悟を林の代理、便利なベビーの製造者として囲い込むために、ジンが傷を撫で、広い世界を見せているのは間違いないと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
組織の思惑とジンの思いがどれくらい重なっているのか、少しでも悟に共感するものがあるのか。
それは、悟にも僕らにもまだ見えない。
ただ、彼が思い悩む不確かな未来と、そこに投げかける暖かな希望が、あまり裏切られないと良いな、とは願っている。まぁ叶わないとは思うけど…厳しい作品だからね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
ジンと交流することで、悟は林さんの大きな影から少しずつ出て、世界を見始める。親だけが自分の全てではないと、適切に境界線を引く
一方司は、ヒロキに長い影を伸ばし、拘束具のようにネクタイを巻きつける。こんなにやつれちゃって…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
林の言葉を守って、”会社”の階段を登るための道具。都合の悪い”大人の事情”を、北京語で隠す。
そういう身勝手を疑いつつも、ヒロキは期待に答えようとする。
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しかしそこに、自分が林にされたような優しさ、一番大事な部分を預ける信頼が確かにあることが、二人の関係…司のセルフイメージを危うく揺らしていると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
彼はマフィアに相応しい非情な存在に、自分を同化させようと頑張っている。ヒロキ以外にはアタリがキツいのは、そういう”努力”の現れだろう
でも林さんから受け継いだ善良さってのは、林さんを潰してなお消えてはおらず、ペットペットと嘯きつつも、手懐けるためのエサと言い聞かせつつも、ヤマを分け与えた”子”には情がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
でもそんな優しさに身を預けたら、”会社”ではやっていけない。
現実と理想の狭間でヒビが入っていた司は、林さんを潰すことで決定的に分裂してしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
その狂気と哀れさを、谷山紀章が懇親の演技で魅せる着替えシーン。絵としての動きは少ないが、美醜と愛憎が入り交じる”圧”のある、不気味で寂しい見せ場だ。
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司は清廉潔白な善人などでは、当然ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
悟への殺意を、ロンへの軽蔑を、ヒロキへの打算を、鼻歌の奥で捏ね繰り回し、誰もいない世界で悦に入る。
ドロドロのエゴを身体の中に閉じこめた、非常に複雑な人格だ。
潰す、壊す、利用する。だって、俺もそうされてきたんだから。
そういう悲しさの再生産から、司は出れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
『もう一度会いたい』と思って、11年。狂気のような愛情が行き着いた先は、その相手を潰すことだ。
だから、林さんを自分が殺した事実に至った時思考は止まり、口からは水が溢れ出す。
それは司のイメージ、彼の全てだ。林さんから継承したものでもある。
ヒロキに再生させてもらっても、司は林さんを潰したことで決定的に壊れてしまっていて、ヒビだらけになっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
食事を取れず、やつれた体はその現れ(の一つ)だ。
最愛を殺してなお、マトモな顔が出来るほど、人間は強くないのだ。…少なくとも、司は。
でもそういう脆さや優しさを、誰かに預ければ即食い物にされる…臓器をぶっこ抜かれる場所に司はいたのだし、そこから引っ張り上げてくれた唯一の人はいなくなっちゃうし、こうなるのも仕方ないかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
でもさー…どうにかならなかったんかな!
どうにもならないよなぁ…キツい!
破綻を約束された司を置き去りに、”会社”の仕事は回る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
ジンはコンパクトに写したのとは違う、優秀なエージェントの顔で悟を送り、仕事のダンドリを確認する。
けして表には出ない、心という聖域での暗殺。そこに関わるもの皆が、迷いを押し殺して立っている。
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永遠に続きそうな階段の中で、悟はまず、やつれたヒロキを心配する。お前…そういう所がすっごく善いよ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
『司の水だけあれば、俺は十分だ』
水がなければ生きられない金魚を”イメージ”に選んだ少年は、司の絶望に引きずられる形でやつれていく。悟の悩みも関係ないと、顔をツッコまない視線も向けない
そうやって突っ張れればいいのに、司が話題に出てきて、ヒロキは立ち止まり顔を向けてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
それは『自分は利用されるだけのペットで、愛されていないんじゃないか』という疑念であると同時に、そこを窓口に他人を心配もする、心の広さの現れだと思う。
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親との関係。会社との関係。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
別の人間のはずなのに、それでいいと切り捨ててるはずなのに、触れ合えば心は通い合い、相手のことを思ってしまう。
理想化された社会では美徳となる優しさを、抱えていてはこの息苦しい廊下、生きれない。だから、優しさを殺す。
そうやって行き着く先が、答えの出ないままのどん詰まりだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
悟がイメージとしている”ドア”が、子供たちが大事な思考に耽るのを遮り、最悪の”仕事”へと導く”壁”になっているのは、痛みのある演出だった。
その先にあるのは出口じゃなくて、行き場のない現実なのだ。
悟はヒロキと、ヒロキは悟ともっと話をしたほうが、お互いにとって良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
『仕事だから』と諦めているなかで、どんどん削れていく生身の心。それを共有できる存在と支え合うことで、生き延びる術も見えてくるだろう。
でも”親”がなぁ…悟くんと遊んじゃダメって言うんだよなぁ…。
司は北京へ向かう旅路の中で、窓ガラスに反射した自分を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
他人を壊すスピードを確かめる、グラス越しに歪んだロンの顔。今の自分は、それと同じ表情をしていないか。
一瞬の思索を、薄汚れた壁が遮る。
考えるな。感じるな。そう、世界が言い聞かせてくる。
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司も同じヤマ親を持つ、いわば””兄弟”の悟と自分の本当の所、素直に喋れればこんなどん詰まりに落ちてないと思うけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
”会社”がそういう人間にペットを育てるわけもないし、むしろ思考の方向を積極的に狭めてったんだろうなぁ…結果この、亡者みたいな顔だよ。最悪だよ…。
そしてヒロキは、自分の”仕事”の外側にあるものに目を向ける。これから潰す人間にも家族がいて、悲しむ人がいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
マフィアの殺し屋が考えてはいけない、人間社会の当たり前。
そこに目を向ける彼は、『水だけあれば十分』な金魚ではない。
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動き出した非情な”仕事”のなかで、ヒロキだけが奥さんに目を向けている。そこには、司が潰れて辛かった自分の思い、それを他人に転写できる能力がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
ひどく子供っぽかった彼が、『自分と身内とそれ以外』という冷たい区分を乗り越えて、とても柔らかで温かいものを掴みつつある描写が、残酷だ。
ヒロキが見つけたものはとても正しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
しかし親を殺され、相手の親を殺し返す血の池地獄に腰までハマってるペットとしては、贅沢な正しさでもある。
社長は『自分と身内とそれ以外』の世界を肯定・拡大して”会社”を作った。艱難辛苦を乗り越え、他人の死体を足場に復讐を果たした。
そのシステムに絶賛取り込まれ中のヒロキは、そういう視線に同化出来ない。他人を殺すのは良くないことで、やりたくないことだと吠える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
でも、ペットはそういう事をするもんだ。人間がやりたくないことをやる、薄汚れた存在なのだ。
そういう鎖が、皆を縛ってる。出口はない。
ドアを開けた先にある楽園も、そっと見守って終わることなど許されない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
踏みにじり、ぶっ潰して仕事を果たすためには、考えてはいけない。感じても、他人の目を見ても、そこに自分と同じ反射を見つけてもいけないのだ。
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でもやっぱり、それは間違ってる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
瑞々しい少年の感性は、世界の真理を見つけてしまって、それを諦めようと、考えないように努めている青年の胸ぐらを掴む。
その働きかけでまだ、悟が動くことにホッとする。自分が踏みにじっているものを、見る客観性が生きている。
考えちゃいけない。惨めになるだけだから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
願ってはいけない。掴めない寂しさに、殺されそうになるから。
金髪を染め、ピアスを外した悟は無防備に、ヤマ親への愛、それが満たされない苦しさを吐露する。
それは、オレの心の中にもあるものだ。
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ヒロキはそう受け取って、『間抜け役』を買って出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
親だけいれば、それで良い。
そう思っていた幸福な時代は終わっていて、ヒロキは世界の広さも、他人の痛みも、自分が成すべきことも、ちょっとずつ見えてきてる。”大人”になってきているのだ。
その優しさと強さが、仇になるとしても。
考えを殺し、自分の中の子供を殺し、”仕事”に盲従する人々。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
彼らが見た目ほど楽しくなく、”大人”でもないことをペットの能力は残酷に顕にしていく。
弱く脆い自分を受け止めてくれた瞬間が、自分を支えるヤマになる。それがあるから、自分を保てる。
そういう人類普遍の在り方を、誰かに託されて生きているのがペットだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
悟はヒロキに”仕事”を預け、ドアから現実に出る時に、自分が『本当の人間』ではない不安を吐露する。ヤマ親が助けてくれなけりゃ、世界も自分もない不定形のままだった、と。
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でもそれは、ペットたちだけの在り方ではなく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
あらゆる赤ん坊が、何も知らないまま世界に産み落とされ、愛を求め愛に学びながら、己を作っていくものだと思う。
そうして生み出した”己”を、幸福な交流のなかで新しい子供に分け与えて、世界に立っている。
そんな人間の理想形を、”会社”に囚われたペットたちは実現し得ないし、彼らほど苛烈でないにしても、僕らも行えていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
皆優しさを求めつつ、十分に優しく出来ない。
規模と厳しさは違えど、多分僕ら皆が苦しんでいる部分を、ヒロキも悟も抱えている。
そしてヒロキは、悟の涙を引き取って、覚悟を込めて”仕事”をした。それは人道に反する哀しい行いで、”己”を引き受けるという意味では立派な決断でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
ひどく難しい綱引きのさなかを、少年は歩いていく。
それは誰かの望みではなく、自分だけの発見と変化で変わりゆく、可能性の世界だ。
その微かなジュブナイルが、この犯罪悲劇に風穴を開けるか、どん詰まりで終わるか。なかなか厳しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
ヒロキは自分が果たした”仕事”の痛みを、真っ直ぐに見てしまう。それは彼を傷つけ、床に打ち倒す。
桂木さん…アンタ、徹底的に子供の声を聞けない人だね…。
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己のインナー・チャイルドも、背中でぶっ倒れてるヒロキの様子も見れない桂木さんが、どういうどん詰まりに行き着くかも今後の話なんだろうが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
見ることと見ないこと、どっちが幸福かなんて判りゃしないが、どっちに転んでも苦しい。
人間に目覚め大人になったことが、ヒロキの苦痛を増すのだ。
それを誰かに支えてもらって乗り越えられたら、より太い人格で自分も他人も支えられるとは思うのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
そういうヌルい正統派を、”会社”が赦してくれるものなのか。監視の目は長く伸びて、ヒロキは運命に巻き込まれていく。
やっぱりジンは、鏡の中の女だな。
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他者への感受性が開いちゃった今のヒロキだと、自分が殺した相手、その残骸に取りすがってなく女と一緒にいるのは、相当耐えれないと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
罪悪感は『司のペット』としての自分を疑わせ、ヒロキの世界、それと繋がった司の世界を揺るがしていくだろう。
でもそれは、自然なことなのだ。
身の丈も心の大きさも、見える世界の広さも。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
子供は勝手に大きくなり、新しい体験に適応していく。適応しようと努力して、失敗して傷つき、自分や他人を殺したり、傷を力に変えて立ち上がったりする。
そんな歩みをずっと続けながら、終わるときまで続く歩み。その只中に、皆いるのだ。
まぁペットに用意されているのは、重たい地獄行ばっかりなんですけどね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
北京で社長と対峙する前、司は思い出にたゆたう。過去の自分と、今の成れの果てを鏡に照らし、悪ぶって自分を守る。
口の開いていない水は、怖くて飲めない。
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それはイメージで数多の犠牲者を溺死させてきた、精神凶手としての経験が生み出した禁忌なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
水は人を殺す。乾きを癒すより先に、そういうイメージが先に立つ司の荒廃は深刻だ。なぜなら、水は彼自身なのだから。
合わせ鏡の向こう側、魔都が怪しく輝く。未来も己も、不確かな虚像の彼方だ。
そんな感じの、ペット第八話でした。いやー…しんどいな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
全てが露悪的に破滅に向かうわけじゃなくて、キャラそれぞれに人間性の輝きは確かにあって。
しかしその正しさ、強さ、優しさがどん詰まりを開いてくれるほど、このお話はヌルくはない。
それらが無力になりうる厳しさを、緩めない。
同時に『全部諦めるニヒリズムの只中で、人間楽に生きられもしない』という、別種の厳しさも備えていて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年2月25日
考えをやめようとしても人は考えるし、従順な子供で居続けようとしても成長はしてしまう。
それが生み出す希望と痛みが、絡み合いながら物語を加速させています。次回も楽しみ。