ヒーリングっど♥プリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
友情は引き裂かれ、大樹は枯れる。
永遠を夢見る少女たちが突きつけられた、ありきたりの現実。
どこまで、どのように他人の事情に踏み込んで、勝手な願いを届けていくか。
のどかたちの課外授業が、今日も始まる…。
そんな感じの、青春ど真ん中絵巻リフレインである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
中学生というにはあんまりにピュアなのどかっちと、既に一度物語を終えた老人たち。
移り変わってなお新たに始まる人生の不可思議を、老人と若人、日常と超常の接触を通じて描く落ち着いたエピソードでした。あとバテテモーダ君の急なラップ。
ジジババが友情決裂した細かい事情が描かれなかったり、マジでラップが一発ネタだったり、ざっくりした部分もあったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
辛いことばっか背負っていたからこそ、これからの歩みはキレイな理想を追い求め続けたいのどかの心象もよく見えて、なかなかいいエピソードだったと思います。
今回はのどか達と老人、そしてヒーリングアニマルという3つの三人組、それぞれの友情を描くことで、物語に奥行きを作る構造だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
大樹が枯れ果て、ひこばえの揺籃となったように、時間は否応な流れ人は老いる。永遠を誓ったとしても、人生の波風はあっけなく人と人を引き裂いていく。
キラキラとワクワクが詰まってる中学生にとっては絶対にあって欲しくないシビアな離別も、年を経てみれば『よくあること』で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
しかしそこで諦めず、奇縁を繋げてもう一度やり直すことも、また可能。
そんな人生の満ち引きを追うエピソードです。
のどかはどっか夢っぽいというか、キレイな理想を全然諦めないイノセンスを、自分の柱にしている子だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
否応なく”死”を押し付けてくる現実に首まで浸かったからこそ、きれいな夢を諦めたくない。余計な前のめりになっても、美しいものを引き寄せつかみ取りたい。
そういう心境に仲間も完全に同調しているわけではなく、ちゆはちゆなり、ひなたはひなたなりに現実感覚があって、人生のやるせなさに他人として当事者としてどう向き合っていくか、それぞれの考えがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
しかし親友が唐突にぶっ込んできた夢いっぱいの友情確認大作戦を、笑わず乗っかる余裕もある。
枯れ果てた大樹を前に、のどかほどショックを受けてない二人の姿とか、ここら辺の距離感上手く写したなー、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
そしてのどかだけが持つ理想への感受性は、つっけんどんな態度の奥にある確かな哀しみを見落とさない。そこから、物語は転がっていく。
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余計なお世話と言えばそのとおりですが、のどかには他人の痛みが視えて聞こえてしまうので、黙っているわけにはいかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
今回はそういう気質をどう適切に乗りこなして、善い結末につなげていくか…って話だと思います。
そのためには、理解と協力が大事、と。
人間三人組の友情スクラムが目立つ回ですが、ニャトランの怖い顔をイジってちゆの背中に隠れるペギタンとか、アニマルズの関係性も描かれて、とても良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
あいつ大好きなちゆの背中に隠れる理由生むために、わざわざ波風立ててる気配すらあるからな。マジでちゆが好きすぎ。そこが良い。
エレメントさんつー超常存在に聞き込みぶっ込むことで、余人が踏み込みようがない情報を引っ張るのはどーなんだ、と思ったりもしますが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
フツーだったら『まぁしょうがないよね…』で諦めるところを、スーパーパワーでもって理想を貫くのも、ヒーロー物語の大事なポイント…なのか? 難しいな…。
幻想から得た情報をネットで広げて、当事者に話を聴き込む。若人がまだ経験していない、ちっぽけで当たり前の決裂。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
先週のラビリンもそうだったけど、『一度獲得した人間関係は細かくケアしないと簡単に壊れる』つーのは、ヒープリの裏テーマかもな…。
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中坊が簡単には踏み込めない、大先輩たちの重たい人生模様。のどか達の足踏みと、新人バテテモーダくんの浮きっぷりが妙に重なって見えたりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
やっぱヒープリ、敵サイド描く時意図して人間サイドと重なる要素を、毎回ピックして描写作ってる感じするなぁ…。
まぁ急なラップキャラは、フェスに乱入するための強引なフックなんだと思うけども。一話限りでで投げ捨ててるしな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
無理くり読むと、現地採用でビョーゲンズになったバテテモーダくんは、生粋の幹部よりも地球文化に親和性があるので、ミーハーに興味を持つ…という感じ? ”8Mile”でも見たか?
女一人に男二人。恐らく色恋が亀裂を生んだのかなー、などと想像できる過去は、あんま掘り下げられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
まぁジジババの人生模様掘り込んでも、メイン視聴者層には訴求しねぇってのは判るし、難しいから匂わせ程度で…てのも納得はする。
スタプリの遼じい&星奈祖父母に、ちいと重なる関係よね。
人生の年輪を刻んだ老人が、影絵芝居と背中を向けるかつての友情。そこに踏み込みきれないのどかの悩みを、微笑んで受け止める若き友情。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
ここは絵画的なカットワークが上手く冴えて、なかなか良いシーンだった。のどかは自分の中の理想主義、持て余してる感じもあるわな。
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それは病室というシェルター(であり檻でもある場所)に守られ、世知辛い現実を知らないからの不適応…というよりは、シンプルに”普通”に不慣れなんだろうなぁ、とは思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
現実的な手続きとしても、そこにどれくらいの理想を求めるかにしても、経験値が足らない。
『なら周りの助けを借りて、バシバシやってEXP稼げばいーだろうが!!』つうことで、先生も笑顔で後押しだ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
受け持ち行方不明で号泣メンは、生徒の『やりたい』を潰さず自由にやらせてて、マジ信頼できるな…。
こういう周囲のアシストがあって、のどかの過剰な理想主義は上手く、矛先を丸めていける
ダイレクトには踏み込めない過去に、祈りを届けるべくみんなで作るフェス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
それは地域や学校といったリアルな外部だけでなく、妖精たちの祈りや、悪漢の影に対しても開かれている。ファンタジックな友達も、色々手伝ってくれるの好き。
つーか、急な”どれみ”ビビるわ…。
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丘のこちらと向こうに分断された友情は、謎めいた暴力を前に引き寄せられ、再度繋がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
喫茶店での過剰な『遠さ』もそうだけど、今回物理的距離を操って心理的距離を焼き付けるベーシックな演出が、なかなか元気だった。
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プリキュアが関わらなければ再動することもなかった、老人たちの時間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
おかげで超常バイオレンスの餌食にもなりかけるわけだが、そこは同じく超常の力でしっかり守る。
横受けまでのシーケンスが、超常と日常が交錯する一瞬を上手く作っていて、不思議な見応えが今回の戦闘あった。
のどか達は純情中学生として、当たり前に日常を走る…と同時に、特別な使命と力を背負った秘密の戦士でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
超常と日常。
両方の領域は隣接しつつも、お互いを知ることはない。
だからアニマルズは”普通の人間”が出てくると、プリキュアの背中に隠れるし、変身も人目をはばかってやることになる。
しかし普通だったら”当たり前”に埋没してた思いも、プリキュアが気にかけたからこそ掘り出されて、日常の一風景としてのありがとうフェスへと結実し、老人たちを再開させる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
そんな小さな奇跡をぶち壊す暴力には、特別な力で立ち向かうことも出来る。
そういう距離感がよく出たエピかなー、と思った。
まぁ戦闘には勝っても、メガビョーゲンの毒気で情け容赦なく大樹枯らすのがヒープリなんだがな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
『否応なく流れる時間が生み出す老いも死も、一つのサイクル。枯れ果ててなお生まれ直すものも、今正に新たに生まれるものも、皆価値がある』つう視点は、作品を貫通してる。
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若者、老人、アニマルズ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
それぞれの朗らかな友情を切り取って、今回のエピソードは終わる。
ここでアニマルズもクローズアップしてくれてる所が、気持ちが入ってて好きなのだ。奴らにも奴らなりの心と尊厳があって、一個一個大事にされなきゃならん。
思わず踏み込み過ぎそうになるのどかの理想主義を、確認するまでもない(けど、のどかが確認したいから確認する)友情が上手く矛先を丸めたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
そうして生まれたフェスを切っ掛けに、本当は時計を先に進めたかった老人たちが、奇跡のように集ったり。
色んな思いと関係に、それぞれの形と意味がある。
それを知ることで、色んな人の”生”がより善くなっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年7月19日
派手さはないですが、ヒープリが真ん中に据えているもの、その視界の広さを上手くまとめたエピソードだと思いました。中盤特有のこういう話、俺は好きだなぁ…。
次回は若女将奮戦記。ペギタンの尋常じゃないちゆキチが唸るか…楽しみですね!